子育てエール!専門家による、ママパパ応援コラムvol.6

新米パパ・ママと赤ちゃん、はじめての沐浴 〜パパの子育て参加!〜

2016/5/25
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赤ちゃんとしっかり肌で触れ合ってコミュニケーションが取れる、沐浴の時間。 最初は、落とさないかな、耳に水が入ってないかな…とドキドキ緊張の連続ですが、一生のうちでこんな経験をできる期間はほんのわずかです。 最近は乳児検診で「沐浴ではどんなことに注意したら良いですか?」と聞いて下さる、子育て熱心なパパも増えてきています。赤ちゃんも幸せ、パパママもその柔らかくて温かい肌に触れて幸せ、みんなが幸せになれる沐浴の時間を、大切に楽しみましょう。

【沐浴ってなんで必要?】

そもそも沐浴はなぜ必要なのでしょうか?

赤ちゃんはお母さんのおなかの中でたっぷりと栄養をもらって育ち、おなかの中から出てきてもしばらくはお母さんにもらった栄養をしっかりと蓄えていて、代謝がとても良い状態です。そのため、汗をたくさんかきやすく、また汚れもたまりやすい状態となっています。

出てきた皮脂は流してあげないと、どんどんお肌の状態を悪化させてしまうため、沐浴は赤ちゃんのお肌を清潔に保つために必要不可欠なのです。赤ちゃんの皮膚トラブルの90%以上は清潔、保湿で改善するといわれています。健やかな肌の成長のためにも沐浴してあげましょう!

【沐浴のポイント】

沐浴の手順について見ていきましょう。

Step1:沐浴の準備

お湯の温度は大人の手で触ってみて、ちょっとぬるいかも?というぐらいがちょうど良いです。赤ちゃんの皮膚は薄く敏感なので、38℃くらいのぬるめのお湯に5分少々を目途に、入れてあげましょう。

Step2:洗い方

最初は水が怖くて泣いてしまうこともしばしば。いきなりお湯につけるとびっくりしちゃうので、最初のうちはお湯につけたガーゼで優しく肌を覆い、肌をお湯にならしていきましょう。

まずは足先からかけ湯をしていき、次にお尻、その後ゆっくりと胸の辺りまでお湯をかけながら入れてあげましょう。赤ちゃんのお肌はとてもデリケートです、ガーゼによっていらない摩擦を起こさないよう気を付けましょう。

顔を洗うときには、耳にお湯が入らないように耳を餃子のように折り曲げて、お湯が入るのを防いであげてください。お湯が入ってしまっても、慌てる必要はありません。沐浴後に綿棒などで優しくグルーミングしてあげましょう。

Step3:沐浴後

沐浴後は、押さえ拭きして、しわの多い首もともしっかりと乾燥させてあげるのがポイントです。湿ったまま肌が重なり合うと、湿疹の原因になりますので、沐浴上がりの授乳中にでも、首の下に腕を入れて、しっかりと乾燥させてあげてください。お肌がカサカサしているようであれば、保湿剤を塗って、肌を保護してあげてくださいね。

産後入院中に沐浴の仕方を習って、家に帰っていざやってみよう!と思っても、なかなかすぐにはうまくいかないのが現実です。沐浴で一番大事なのは「パパママがリラックスして行なうこと」。

パパママがどうしようどうしようと焦っていると、赤ちゃんまで落ち着かなくなります。リラックスして一緒に楽しみましょう。

【最後に】

私は産後数ヵ月で常勤勤務で職場復帰したため、朝は8時半から、夜は日付が変わる少し前にようやく家に帰れる、という生活でした。唯一子どもとしっかりコミュニケーションをとれたのは、お風呂と授乳のときだけ。子育てをしながら働く女性はますます増えていくと思います。そして、子育てに参加してくださるパパも増えてきているように感じます。

沐浴は、母乳の授乳と違って、パパもママも一緒にできる子育ての一つです。ぜひパパも沐浴の時間を一緒に楽しんでいただけたらと思います。 幼い頃の肌のふれあいは、コミュニケーションの中でも最も大切です。今しかできない子育ての時間を楽しんでくださいね。

竹中美恵子

PROFILE

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小児科医。 2000年広島大学附属高校卒業 アナウンサーになりたいと描いていた矢先に小児科医であった最愛の祖父を目の前で亡くし、医師を志す。
2009年 金沢医科大学医学部医学科卒業
以後広島市立広島市民病院小児科などで勤務。
2016年12月 女医によるファミリークリニックを開業(院長)、現在に至る。
日本小児科学会、日本周産期新生児医学会、日本小児神経学会、日本小児リウマチ学会所属
日本周産期新生児医学会認定 新生児蘇生法専門コース認定取得
小児慢性特定疾患指定医、難病指定医
2013年6月1日 広島テレビ 子育て応援団 すこやか2013 に出演
2014年 広島リビング新聞社 園児とママのための情報誌 えんじいな 「お医者さん教えて」コーナー連載
2014年より東京レインボータウンFM 「上野淳の東京☆夜会」にたびたび出演し、子供の心のトラウマ、アレルギー、子育て相談、母乳育児の大切さなどについて講話
2014年 日本助産師学会中国四国支部で特別講演の座長を務める
また小児科医として臨床を行う傍ら数々の学会発表や論文執筆に尽力している

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