先輩パパとママに聞きました!vol.18

妊娠中の過ごし方、やっておいてよかったこと

2016/6/15
妊娠中の過ごし方、やっておいてよかったこと 妊娠中の過ごし方、やっておいてよかったこと

アメリカ・ミシガン州で暮らす人気ブロガー・ジョンソン祥子さんに、妊娠中、どのように過ごしたかを伺いました。

妊娠中はもちろん、出産にも立ち会って支えてくれた夫。

今しかない、特別な時間を大切に。

ーー「“自分”を探して。不安で仕方なかったマタニティ期」の記事を拝見して、妊娠中は食べ物の好みが変わったとありましたが、祥子さんはつわりはありましたか?

ジョンソン
実はラッキーなことに、つわりは殆どありませんでしたが、8~11週目くらいに食の好みがおかしくなって、「これもつわりの一種かな?」と思うことはありました。当時無性に欲したのは、チーズバーガー。しかも食べたくなるのは、決まって出勤した朝10時頃なんですよね。ジャンクフード大国のアメリカはとはいえ、そんな時間にチーズバーガーを“職場で”ほおばっている人はなかなかいませんから(笑)、ひとりデスクにつっぷしてもがいていました。でもどうしても我慢ができなくなって、近くのファストフード店に車を走らせることも。幸いファミリービジネスの手伝いをしており、融通が利くのでそんな怪しい行動をとっていても、とがめられることがなかったのが救いです。

ーーつわり中、ジャンクなものを食べたくなるという話はよく聞きますよね!食生活には注意はしていましたか?

ジョンソン
チーズバーガーを始め、妊娠中惹かれるのが全て「ジャンキーなもの」だったので、欲求に任せていたら体重が大変なことになってしまう、という危機意識はありました。なので、何か食べたくなってスーパーにふらっと立ち寄っても、まずは、代わりになる「果物(主にりんご)」と「ヨーグルト」を買い物カゴに入れることにしていました。大体3回に2回くらいは欲望に負けて、ジャンクフードもカゴに入れていましたが(笑)、先にヘルシーなものでお腹を満たし、食べる量を調整していました。

でも、そのときの経験から、ヨーグルト=食べたい欲求を阻止する手段となってしまい、今はヨーグルトが苦手です(笑)。

ーー旦那さんはつわり中フォローしてくれましたか?どんな対応が嬉しかったですか?

ジョンソン
嬉しかったのは、「見て見ぬふり」です。「またチーズバーガー?」とか言われていたら、キレていたと思います(笑)。何も言わない=受け入れてくれている、という安心感が、不安定だった当時の私には嬉しかったです。

ーー妊娠中、旦那さんとどのように過ごしましたか?

ジョンソン
しばらくは、飛行機の旅行が難しくなるかなと思い、安定期に入ってから旦那さんと一緒に日本へ里帰りしました。あとは、Web記事の「妊娠中にやっておいてよかったことリスト」のトップにランクインしていた、「ちょっとかしこまったレストランでの食事」なんかも実行しました。でも、生まれてすぐは難しいですが、こういった「非日常的なこと」は、子どもが少し大きくなれば、意外とできるんですよね。「やろう」と努力するので。

それよりも、真夜中に手をつないでコンビニに行ったり、週末に朝寝坊してゆっくり好きな朝食を食べたり、そんな何でもない「日常」を大切にすることが、かけがえのない「思い出」になると思います。

ーー出産前にどんなものを揃えましたか?実際にどんなものが役立ちましたか?

ジョンソン
義姉に必要なものをリストにしてもらい、それに従って一通り揃えました。洋服やオムツ、おくるみのような身の周りのものはもちろん、「働くなら、さく乳器(機械式)は絶対だよ」などと、経験者ならではのアドバイスが嬉しかったです。あと役立ったのが、友人がすすめてくれた母乳を冷凍保存できる袋。お留守番時以外にも、自分がつらいときなどに、旦那さんにお世話を完全にお任せすることができ、かなり重宝しました。

あと、母乳育児で荒れた胸をケアするクリームも、手元に用意していて助かったもののひとつです。赤ちゃんの吸い付く力ってハンパないんですよね……。新生児のときは数時間おきにあげますし、痛くなってから薬局へ……だとお互いに辛かったと思うので、信頼できる自然派ブランドのものを予め買っておいてよかったなぁと思います。

出産した病院に持って行ったグッズ。出産した病院に持って行ったグッズ。着せやすいよう丸首ではなく、前で合わせる着物のような前合わせのタイプを用意。
オムツなどオムツは自然派のものを選び、おしり拭きやリネン類と一緒にフェルトのバスケットへ収納。お世話しやすいよう、リビングに出しっぱなしにしていました。

ーー妊娠中、やっておいてよかったことがあれば教えて下さい。

ジョンソン
歯科治療です。全然夢がないんですが……(笑)。赤ちゃんがいると「この日のこの時間に」と指定された予定をこなすのが、ものすごく難しくなるんですよね。生まれてすぐ、こちらは赤ちゃんの健診が立て続けにあるんですが、それですら「ひーこら」言いながら、こなしていました。それにプラスして、赤ちゃんを誰かに預けてのお出かけは、ハードルがぐっと上がります。お昼寝の時間の都合を考えたり、事前にさく乳しておく必要があったり(母乳育児だったので)、考慮しなければいけないことが多くなって……。気になっている健康面の不安などがもしあれば、なるべく出産前に解消しておくのがおすすめです。

あと、歯医者に行くことよりおすすめ(!)なのが、「寝かしつけ」に関する本を1冊読んでおくことです。日本だと「ネントレ(ねんねトレーニング)」なんかのタイトルで出ていますよね。寝かしつけに苦労してゾンビ(!)のようになっていた友人カップルが、「出産前のマストだよ」とおすすめしてくれた本に、私達夫婦は救われました。

布団に置いただけでスッと寝入り、その後夜中起きずに眠り続け、日中機嫌のよい子にするために、こんなことをしようという具体的な行動例や1日の理想のスケジュールが書いてあるんですが、これを退院後すぐ実行したお陰で、育児が本当に楽でした。

そして、副産物(というかこちらがメインの効能?)として、乳飲み子を抱えながらも、夜寝付いた後や昼寝中に、自分の自由な時間が作れたんです。具体的には、この時間に趣味の写真やブログをやっていたんですが、好きなことができることで、日中も精神的に安定するし、夜寝られるから体力がつくしと、本当にいいことだらけでした。

皆、赤ちゃんの「食」に関しては高い関心を持っています。ミルクや母乳をあげているときは、必要量や回数を、離乳食に移行したら、栄養素の情報や便利な調理法を本なり、ネットなりで探しますよね。でも睡眠に関しては、結構「赤ちゃんまかせ」のことが多いなぁと感じます。食事だったら「食べたいときに食べたいだけ」なんてこと、絶対しませんよね。寝かしつけは、もしかしたら食事の用意以上に、テクニックや工夫を学ぶ必要があると、個人的には思っています。今妊婦の方や、実際日々のお世話中で悩まれている方は、是非1冊、お手にとってみることをおすすめします。

ぐっすり寝かしつけの本のお陰で、布団の上に置くだけで眠る子に。昼寝の時間もコントロールしていたので、日中殆ど機嫌が悪くなることがなかった。
手作りのカード新生児は、白黒のコントラストを認識しやすいそう。手作りしたカードを見せながら、即興で作った物語を聞かせていました。
ジョンソン祥子

PROFILE

ジョンソン祥子このライターの記事一覧

写真家、ブロガー。アメリカ人男性との国際結婚を機に渡米。在米12年目。現在は夫と息子の一茶君、柴犬のマルとともに、アメリカ・ミシガン州に暮らす。最新刊『すっきり、楽しく、自由に暮らす』(新潮社)発売中。
ブログ「Maru in Michigan」: http://shibanomaru.blog43.fc2.com/
Twitter: https://twitter.com/shibanomaru

(制作 * エチカ)

RELATED 関連情報はこちらから

RANKING アクセスが多い記事をランキング形式でご紹介。

妊娠・出産・育児は、
わからないことがいっぱい。
悩み過ぎず、自分のペースで
行える育児のカタチを紹介していきます。
コモドライフとは?