子育てエール!専門家による、ママパパ応援コラムvol.95

赤ちゃんの保湿剤の選び方とQ&A!スキンケアに関するパパママの疑問に皮膚小児科医が回答

2021/4/24
赤ちゃんの保湿剤の選び方とQ&A!スキンケアに関す... 赤ちゃんの保湿剤の選び方とQ&A!スキンケアに関す...

赤ちゃんのスキンケア用品は、ローションにクリームにオイルなどさまざまな保湿剤が市販されていて、どれを選べばいいか迷ってしまうという方は多いのではないでしょうか。そこで赤ちゃんの皮膚の専門家である、神奈川県立こども医療センター皮膚科部長の馬場直子先生に、赤ちゃんの保湿剤の種類と効果、選ぶときのチェックポイントを教えていただきました。スキンケアに関するママやパパたちの疑問についてもお答えいただいたので、ぜひ参考にしてくださいね。

保湿剤の種類と効果

赤ちゃんの保湿剤にはローション、クリーム、ワセリン、オイルなどたくさんの種類があり、これらの保湿剤には肌の水分を補ったり守ったりする効果があります。どの保湿剤を使うのがよいかとよく聞かれますが、赤ちゃんの肌の状態などによって選び、使い分けるのがポイントです。

そこでそれぞれの違いですが、ローション、クリーム、ワセリン、オイルの順番に、水分が多く脂分が少なくなります。水分が多い方が伸びがよく塗り心地もよいですが、塗ったあと早く乾きます。そのため、夏はさっぱりしたローションを塗って、冬はローションよりも水分が少ない油分の多いクリームを塗るなど、季節によって使い分けるといいですね。

また、乾燥しやすい季節や乾燥が激しい肌には、「ローション+クリーム」や「ローション+ワセリンまたはオイル」などの重ね塗りがおすすめです。水分を補った上で油分でふたをして蒸散しにくくするので、乾燥を防ぐ効果が期待できます。

赤ちゃんの保湿剤を選ぶときはここをチェック

さまざまな保湿剤が市販されていますが、選ぶ際は赤ちゃん用に作られていること、香料、着色料、パラベンなどの防腐剤などが入っていないこと、アレルギーテスト済みであることを確認しましょう。

また、使用するときはまず最初に赤ちゃんの腕や脚などの一部に塗って様子を見ましょう。塗ってから2~3日後ぐらい、赤くなったりかゆがったりしないかを確認したうえで全体に塗ると安心です。

ママやパパたちのスキンケアのギモン【Q&A】

保湿剤を塗られる赤ちゃん

Q1.顔と体で保湿剤は分けたほうがいいの?

とくに肌にトラブルがみられなければ顔も体も同じ保湿剤を使用して構いません。もし、とくに乾燥がひどいと思う部分があれば、全身にローションを塗って、乾燥のひどいところにクリームなどを重ね塗りするとよいでしょう。

ただし、頭皮にはローションがさらっとしていてベトつかずおすすめです。赤ちゃんの頭皮は乾燥によるトラブルが起こることがあるので、髪の毛をかき分けて地肌に塗って、水分を補ってあげてくださいね。

Q2.夏と冬で保湿をする回数も変えたほうがいいの?

夏季や乾燥が気にならない赤ちゃんの場合は、お風呂あがりに1日1回ローションを塗れば十分です。

冬季や乾燥しがちな子どもの場合は1日2~3回塗る必要があります。朝起きてすぐ、お昼ごはんや授乳のあと、お風呂上がりなど、生活リズムにとり入れて塗り忘れを防ぎましょう。

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Q3.湿疹ができてしまいました。なにを塗ったらいい?

湿疹ができてしまったところに保湿剤を塗ると悪化することがあるので注意が必要です。このようなときは病院で診てもらい、処方された治療薬で治してからなど、医師の指示のもと、スキンケアを始めた方がよいでしょう。

まとめ

赤ちゃんの肌はデリケートなので、清潔にすることはもちろん、乾燥が気になるところだけでなく全身の保湿をしてあげることが大切です。保湿剤にはさまざまな種類がありますが、赤ちゃんの肌をみて赤ちゃんに合ったものを選んでくださいね。

馬場直子

PROFILE

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神奈川県立こども医療センター皮膚科部長、横浜市立大学皮膚科臨床教授

1983年滋賀医科大学医学部卒業、1994年横浜市立大学皮膚科講師を経て、神奈川県立こども医療センター皮膚科部長、2015年より横浜市立大学皮膚科臨床教授を兼務。日本皮膚科学会専門医。専門分野は小児アトピー性皮膚炎、母斑、血管腫、皮膚感染症など小児皮膚科学全般。

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