マタニティ&妊活ヨガインストラクターのマタニティヨガのススメvol.2

妊婦さんにおすすめのマタニティヨガポーズ

2020/10/1
妊婦さんにおすすめのマタニティヨガポーズ 妊婦さんにおすすめのマタニティヨガポーズ

家の近くでマタニティヨガを教えてくれる病院やスタジオがない!さすがに毎日はマタニティヨガに通えない・・・という人でも大丈夫!今回はスキマ時間に家でもできるおすすめのヨガポーズを5つご紹介します。

腰痛予防と腹筋を鍛える猫のポーズ

猫のポーズは、安全で嬉しい効果がたくさんあるため、いろいろなヨガのレッスンの中でよく取り入れられます。

おなかが大きくなってくると、肩こりや腰痛、むくみに悩まされる人が少なくありません。このポーズで固くなってしまう肩回りや背骨をほぐし、腰痛を防ぎ、内臓の血の流れや自律神経の働きを整えていきましょう。出産の時に必要な腹筋の運動にもなりますよ!

【やり方】

四つんばいになり、手足をだいたい腰幅に開きます。おなかに少しだけ力を入れて、手と足に均等に体重をかけます。頭からお尻まで一直線になった感覚があったら、息を吸いながら頭のてっぺんと尾骨を天井に向けるイメージで、背骨を反らせていきます。
この時、胸を開いて首を長くして、肩と耳の距離をなるべく遠ざけるのがポイントです!

続いて、息を吐きながら、猫が両足の間にしっぽをはさむようにゆっくりと骨盤を前側に傾けつつ、背中で天井をぐっと押していきます。視線はおへそをのぞいてみましょう。

ひじは曲げず、背中を反る時も丸める時も、できるだけ均等なカーブを描くよう意識してみてくださいね。自分の体の動きを見つめながら、数回繰り返していくと体がほぐれてくる感覚を感じられるかもしれません。

日向ぼっこをしながら伸びをしたり、怒って毛を逆立てていたりする猫の姿を思い浮かべながら自分のペースで動いてみてくださいね。

胸やけやこむら返りに効果的な、半分の犬のポーズ

胃酸が上がってくるような、つわりに悩まされる方、突然のこむら返りに目を覚ます方も少なくありません。両方とも赤ちゃんがしっかり育っている証拠でもありますが、少しでも改善したいものです。

【やり方】

安全のため、壁を使いましょう。壁に向き合い、腕を伸ばした時に手のひらがつく距離を保ってください。そこで姿勢を整えます。足を腰幅もしくは肩幅に開き、両足に均等に体重を乗せ、親指・小指・かかとの3点で地面を捉えましょう。

次に尾てい骨をしまうようにおしりと、おなかの下の方に軽く力を入れて、骨盤が床から垂直になるよう意識します。この時、猫背や必要以上に反り腰にならないように気を付けましょう。背骨を1本ずつ積み上げるように背筋を伸ばすイメージを持てたら、手を壁につきます。

一度鼻から息を吸って、吐く息でゆっくり足の付け根から体を前に倒していきます。手で壁をつたいながら、できる限り床と並行になるよう、体を2つに折り曲げましょう。そこで、5~10秒キープです。

頭が痛くなったり、辛くなったりしたらいつでもゆったり起き上がってきましょう。

体力強化と体を温める椅子のポーズ

妊娠中はもちろん、特に出産は体力が必要!と言われたことはないでしょうか?人や状況によって差はあるものの、一般的に数時間から十数時間に渡る出産にはスタミナが不可欠です。ヨガの立ちポーズには、体力をつけ、体を温める効果もあるので、ぜひ取り入れてみてくださいね。

【やり方】

水の入った500mlから2ℓのペットボトル、先ほどと同様に壁を活用します。
肩甲骨あたりを壁に預け、両足の間は拳1つ分あけて立ちましょう。骨盤が床から垂直になっていることを確認しながら、姿勢を整えていきます。あごは軽く引き、目線はまっすぐまたは少し斜め上を見つめると良いでしょう。

太ももの間にペットボトルを挟んだら、息を吸って背筋を伸ばし、鼻から息を吐きながら、背筋はそのままに、ペットボトルを落とさないように膝を折り曲げていきます。かかとが浮かないように気を付けましょう。太ももやふくらはぎが少し硬くなってきたように感じたら、そのまま5秒~10秒キープです。

無理は禁物ですが、辛くなってきたら、少しにこっと微笑んでみましょう。
不思議なことに少し顔の筋肉をゆるめると、ポーズが体に馴染んでくるのです。

安産体操でも有名な橋のポーズ

妊婦さんの悩みの種になることも多い、腰痛や失禁の予防につながるポーズです。さらに、腹筋と背筋を鍛えることで、出産時に産道が開きやすくなるだけでなく、産後のスタイル維持につながるのが嬉しいですね。

【やり方】

仰向けに寝たら、両膝を曲げて腰幅に開きます。この時に背中や腰に痛みがある場合は、下に薄いクッションを引くと楽になります。
かかとを無理のない範囲でお尻に近づけていきます。両手は手のひらを下にして体の横にそわせておきましょう。全身の力を抜いてリラックスをしつつ、お尻の穴を引き締めます。

息を吐きながらお尻の穴あたりを引き締め、息を吸いながら太ももの内側に力を入れ、背骨を下から一本ずつ床から離すイメージでゆっくり持ち上げます。その姿勢で呼吸を繰りしたら、息を吐きながらゆっくり腰を下ろします。

くれぐれも腰を反りすぎたり、高く上げすぎたりしないよう、心がけてくださいね!

むくみも解消できるワニのポーズ

背中から腰をねじることで、骨盤を正しい位置に戻してくれます。そのため、腰痛解消はもちろん、腎臓の働きを助けてむくみを取ってくれます。

【やり方】

仰向けに寝て、両膝を曲げてそろえましょう。両腕は肩の高さで伸ばしてもいいですし、おなかの上にそっと添えていくのもおすすめです。
両膝をくっつけたまま、左右どちらかに45度くらい倒し5秒キープ。元の姿勢に一度戻したら今度は逆に倒して同じように倒してキープを繰り返していきます。数回行ったら、足を腰幅に開いて、ゆったりとした呼吸でリラックスしましょう。

寝る前に1分間やるだけで効果が得られるので、ぜひ生活に取り入れてみてくださいね。

ヨガは、ぜひ穏やかな気持ちで行っていきましょう!好きな音楽を流すのもおすすめです。もし、ヨガをする時間がない時、おなかが張ってしまう時などは、脚を少しだけ高くして眠ったり、寝る前に足首を回したりするだけでもすっきりしますよ。

マタニティヨガに参加した方から、ポーズをとっている間や、ポーズから抜けてリラックスをした瞬間などに赤ちゃんが動くのを感じられるのが何だか嬉しい、出産に向けて少しずつ心の準備ができている気がする、という声をいただきます。
今だけしかできないおなかの赤ちゃんとのコミュニケーションを、ぜひ楽しんでくださいね!

※体調や状況はみなさん異なりますので、マタニティヨガは、かかりつけの病院・産院で確認をしてから始めてください。

栃久保奈々

PROFILE

栃久保奈々このライターの記事一覧

ヨガインストラクター。インド中央政府公認校卒業。人材サービス会社・マーケティング会社の人事を経て独立。メンタルヘルスまで意識したヨガに定評。
イベント、企業などでの出張レッスンやオンラインにて、20代から60代までの男女のヨガレッスンを行う。 『インド式 壁の乗りこえ方』(自由国民社)好評発売中。

RELATED 関連情報はこちらから

RANKING アクセスが多い記事をランキング形式でご紹介。

妊娠・出産・育児は、
わからないことがいっぱい。
悩み過ぎず、自分のペースで
行える育児のカタチを紹介していきます。
コモドライフとは?