子育てエール!専門家による、ママパパ応援コラムvol.13

妊娠中の体の変化について知っておこう!

2016/8/26
妊娠中の体の変化について知っておこう! 妊娠中の体の変化について知っておこう!

子育てエール!医師や栄養士などのDoctors Me専門家による、新米ママパパに向けた応援コラムです。

妊娠・出産は、私たち女性にとって大きな出来事ですよね。我が子の誕生を待ちきれない楽しみもある反面、妊娠中の体の変化に戸惑い、不安を抱く方も沢山いらっしゃると思います。
そのような不安に対し心の準備ができるよう、妊娠したらどのように体が変化していくのかについてお話したいと思います。

妊娠初期~後期の体の変化について

妊娠すると赤ちゃんが成長するにつれて、体中のあらゆる部位に変化が起こってきます。これらは分娩に向けて体が準備を整えている証拠です。ここでは妊娠初期、中期、後期に分けて起こり得る体の変化を見ていきましょう。

【妊娠初期】妊娠1ヵ月~4ヵ月(0週0日~3週6日)

一般的には、生理が遅れることで妊娠に気付く女性が多いかと思いますが、元々生理不順である場合は、普段とは違う体調の変化(体のだるさ、微熱が続くなど)で妊娠に気付く場合もあります。
妊娠初期症状には個人差がありますが、以下のような症状が現れます。

・体がだるい ・微熱が続く
・頭痛
・胸が張る
・おりもの量の増加
・便秘や下痢
・つわりが始まる

【妊娠中期】妊娠5ヵ月~7ヵ月(16週0日~27週6日)

この時期に入ると、妊娠初期に出ていたつわりの症状はおさまってきます。また胎盤が完成し流産の可能性も低くなるため、妊娠中期は「安定期」とも言われますよね。
子宮は大人の頭くらいの大きさになり、それに伴ってママのおなかも膨らみが分かるようになってきます。その他にも

・ 乳腺が発達し乳房が大きくなる
・ おりものの量が増加する
・ 足がむくみやすくなる
・ 便秘や痔が起こりやすくなる

といった症状が現れてきます。
またこの頃から胎動を感じるようになり、赤ちゃんの聴覚機能もほぼ完成するので、外界の音に反応してくれるようになります。

【妊娠後期】妊娠8ヵ月~10ヵ月(36週0日~)

妊娠後期は、おなかが一段と大きくまた重くなり、また赤ちゃんの動きもより活発となるため、寝返りもできずに寝苦しく感じることが多くなります。
体のバランスが今までとは違うので、歩いたり動いたりするときは、慌てず、焦らずに、ゆっくりと動くことを心がけましょう。

また、子宮が大きくなることで胃が押しあげられ、胃もたれやむかつきなどの不快感が現れることがあります。一度に食事すると、胃に圧迫感を感じてしまうので、ちょこちょこ食べ物を摂取することをオススメします。
さらに、子宮が大きくなるにつれて膀胱も圧迫され、頻尿、尿漏れといった症状が出てきます。尿漏れ用の吸水パッドなども市販されていますので、うまく利用できるとよいですね。

妊娠10ヵ月頃になると、出産に向けて赤ちゃんが骨盤内に下がってくるため、胃への圧迫は弱くなり、また胎動も少なくなります。妊娠後期に入ったら急な入院に備え、準備を始めるようにしましょう。

最後に

私自身、妊娠中は体の変化に戸惑い、不安を感じていました。ですが、振り返ってみると、我が子が存在していることを毎日実感でき、早く会いたい思いが不安よりも勝り、楽しいマタニティーライフを過ごせたと思います。
体の変化をきつく感じることもあると思いますが、1人で悩んだり考え込んだりせず、不安なときは周囲の方に相談し、気分転換しましょう。

佐藤留美

PROFILE

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1978年生まれ、1996年福岡県内の県立高校を卒業後、同年4月に私立大学医学部医学科に入学。2002年3月に同大学卒業後、研修医として同大学病院を2年間勤務。その後、市中病院に3年間常勤医として勤務。2007年4月、国立大学医学部大学院に入学、感染症を主に基礎・臨床研究を行い、医学博士(甲)を取得。
現在は、呼吸器科・感染症科・アレルギー科を専門とし、育児をしながら市中病院に常勤医として勤務中。

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