先輩パパとママに聞きました！vol.28

バンコクで過ごしたマタニティライフ

2017/6/27

タイ・バンコクを拠点に活動するクリエーター・hironocさんに伺った、妊娠・子育てエピソード。

ーー前回に引き続き、マタニティ期のお話について伺います。バンコクは暑さが厳しいと思いますが、妊娠中は大丈夫でしたか？

hironoc
それが、今までは冷え性だったのに、妊娠したらすっかり暑がりになりました。バンコクは外が暑い分、室内はクーラーがきいてキンキンに冷えていることが多いのですが、そんな中にいても、汗が滝のように流れて止まらないということがよくありましたね。

ただ、マタニティ期の冷えはよくないと病院の先生に言われていたので、上半身は薄着をしても、おなかから下は冷やさないように気をつけていました。レギンスやコットンの腹巻などをし、飲み物も温かいものを飲むようにしました。また、体調のいい時にはお散歩をしたり、マタニティヨガをしたり、プールで泳いだりと適度な運動もして過ごしました。

ーー妊娠するといろいろな体調の変化が訪れると聞きます。前回の記事ではつわりもとてもひどかったと伺いましたが、妊娠中、旦那さんと何か思い出づくりなどはしましたか？

hironoc
「妊娠後期の飛行機に乗れなくなる前に、旅行にでも行くといいですよ」という病院の先生の勧めで、つわりもだいぶ緩やかになってきた妊娠８ヵ月に、バンコクから飛行機で１時間弱のチェンマイへ旅行に行きました。

出産したら当分は泊まることができない、子ども不可の素敵なホテルに宿泊しました。ほとんど外出していてホテルにはいなかったのですが、２人で優雅な朝食が取れてとてもいい思い出になりました。

ーー出産後は夫婦二人だけの旅行はなかなか行けなくなりますもんね。そのほか出産までにどんな準備をしましたか？

hironoc
出産までの間は、夫に日本へ必要なものを買い出しに行ってもらったり、諸手続きを調べたり問い合わせたり……と、分担してあれこれ準備をしていたら、あっという間に出産になってしまいました。

タイで産むことに関しては、つわりがひどく日本へ帰ることができないことが分かってからは、“ここで産むぞ！”と覚悟はできていたのですが、緊急の時に言葉がうまく伝わらなかったらどうしよう……という不安はありました。

インターナショナルな病院での出産を予定していたので、先生は英語のほか、少し日本語ができたり、通訳さんも診察の際に来てくれたりしました。ただ、おなかが痛くて痛くて、流産してしまうかも！と緊急で病院へ行った時に、時間外で通訳さんが少ないことがあったんです。

結局夫が英語で話してくれたものの、これは夫が不在の時や、１人で外出して何かあった時のために、自分の事は自分で説明できるようにしておきたいと強く思い、つわりが軽くなってきた時に、出産についての医療用語のタイ語だけ勉強するために語学学校へ通いました。

ーーただでさえ出産という大仕事なのに、さらにそれが“海外で出産”となると、準備することや不安になることもいろいろ出てくると思います。妊娠中、周りの反応はいかがでしたか？

hironoc
タイの人たちは、妊婦さんや子どもに対してとっても優しく、まるで親族か昔からの友達かのように接してくれるんです。外出しても「私も何ヵ月の子どもが田舎にいるの！」「何ヵ月？男の子？女の子？タイで産むの？」などなど、いろんな人に話しかけてもらったり、おなかを触ってもらったりして、嬉しく幸せな気持ちになりました。

電車でも優先席でなくてもさっと席を譲ってくれるばかりか、赤ちゃんを抱っこしていない友人や夫の分まで席を譲ってくれることも。自然でさりげない優しさや、暖かく見守る姿勢はとても勉強になりました。

ーーそれはとても素敵ですね。最後に、そんなマタニティ期を経てhironocさんのもとに生まれてきた龍青くんですが、どんな子に育って欲しいですか？

hironoc
「龍青」という名前は五行思想の四神東の守り神、青龍からとり、まわりの実りを助けて、すくすく育つようにとつけました。

実は何度か流産を経験し、もうご縁がないのかな……と思っていた頃の妊娠でした。ですので、流産せずに出てきてくれて、NICUで助けてもらった息子なので、この世に生まれてきてくれて、生きてくれているだけで本当に感謝です。欲を言うならば、健康でいてくれるとありがたいな、と思っています。