自分の赤ちゃんは今どのような状態で、これからどのように成長していくのか、気になりますよね。今回は、妊娠中~出産後1才までの成長過程についてご紹介します。
妊娠中
■妊娠初期 0週~15週(妊娠0ヵ月~妊娠4ヵ月)
この時期の赤ちゃんは、まだ2頭身ではありますが顔立ちがしっかりしてきて、目・手・足・耳・手足の指もできはじめます。ママは、さまざまなつわりの症状が現れ、つらい時期という方も多いかと思います。
■妊娠中期 16週~27週(妊娠5ヵ月~妊娠7ヵ月)
安定期に入り、ママのつわりも徐々に落ち着きはじめる頃です。この時期の赤ちゃんは、骨格・筋肉が発達してきて、手足が子宮にぶつかったり、「元気ですよ」というメッセージを胎動で感じることができますよ。また、胎盤もしっかりして、超音波検査では羊水の中ででんぐり返しをすることもあります。
■妊娠後期 28週~39週(妊娠8ヵ月~妊娠10ヵ月)
ママのお腹は急激に大きくなり動くこともつらくなります。この時期の赤ちゃんは、だいたい4~5頭身になり、心臓・肺などの内臓はほぼ成熟し、全身に生えていた産毛も消え、ふっくらとしてきますよ。そして、臨月になると子宮の入り口に頭が近づき、生まれるスタンバイをします。
出産後
■新生児(0ヵ月)
生まれたばかりの赤ちゃんは、昼と夜の区別はまだはっきりせず、1日のうち16~20時間は眠っています。手のひらに指を置くと握りしめたり、口元に指を持っていくと吸い付く原始反射がみられます。また、大きな物音などでびっくりしたときに、大きく手を上げるモロー反射もみられます。
■産後1ヵ月~産後3ヵ月
あやすと「にやっ」と笑い、しだいに「あー」などと声を出せるようになります。首・背中の筋肉も強くなり、しっかり片手片足を動かせるようになります。また、手のひらも開いてきます。
■産後4ヵ月~産後6ヵ月
首が据わり、そのあと寝返りをします。手のひらで物をつかめるようにもなり、赤ちゃんに話しかけると満面の笑顔を見せてくれますよ。体重も、生まれたときの約2倍大きくなります。
■産後7ヵ月~産後9ヵ月
お座りや、ずりばいをはじめます。また、手も器用になり左右の持ち替えもでき、からだのさまざまなパーツ(目・耳・口)に触れてボディイメージをつかみはじめます。言葉は、「ダダ・ババ」などと話せるようになり、人見知りがはじまる赤ちゃんもいます。
■産後10ヵ月~産後12ヵ月
つかまり立ち・つたい歩きをはじめ、独り立ちができるようになります。また、指先で物をつまんだり、指差しをしたりします。言葉は「マンマ」などと発して、おいで・ちょうだい・バイバイなどの言葉もわかるようになり、会話も楽しくなってきます。
最後に
赤ちゃんは、生まれて1年経つまでにめざましい成長・発達をしていきます。あっという間にいろいろなことができるようになり、親として嬉しくなることも多いでしょう。今回紹介した成長過程はあくまでも一般的な目安ですので、すべての赤ちゃんが同じペースで成長するとは限りません。変化を楽しみつつ、焦らずゆっくりと成長を見守ってあげましょうね。
PROFILE
武井 智昭このライターの記事一覧
慶応義塾大学医学部。慶応義塾大学医学部で小児科研修を修了したのち、東京都・神奈川県内での地域中核病院・クリニックを経て、現在、なごみクリニック院長。0歳のお産から100歳までの1世紀を診療するプライマリケア医師。小児科・内科・アレルギー科を標榜。