先輩パパとママの毎日コラムvol.145

後藤家のちちとははの子育て日記「母の授乳」母編

2018/4/9
後藤家のちちとははの子育て日記「母の授乳」母編 後藤家のちちとははの子育て日記「母の授乳」母編

京都の海の町・久美浜で暮らす後藤さん家族は、父と母と息子・季之介くんの3人暮らし。母・明咲実さんが振り返る、授乳のはなし。

出産した次の日、初めて季之介(ときのすけ)に母乳をあげた。

初めての授乳は上手くいかなかった。あげる側ももらう側も初めて同士だから、なかなかお互いのタイミングが合わない。四苦八苦していたら、助産師さんが助けに入ってくれた。

搾った私の母乳を助産師さんが指先にのせて赤ちゃんの口に運んでくれた。「これがお母さんのおっぱいの味だよ。よく覚えておくんだよ」と言いながら、何度も季之介の口に母乳を運んでくれた。とても嬉しかったことを覚えている。初めて見た自分の母乳は黄色味がかった濃いクリーム色をしていた。栄養たっぷりの証。

授乳室でほかのお母さんたちを観察していると、みんな横抱きで授乳していた。私も横抱きで授乳を試みるが、上手くいかない。私が悪戦苦闘している間に季之介は寝てしまった。試行錯誤の上、私たち親子は縦抱きで授乳するスタイルが一番しっくりきた。私の体勢は少し辛いが、季之介は飲みやすそう。

退院してから母乳育児は軌道に乗り、月齢が上がっていくと旦那さんの出番がやってきた。お父さんの授乳。

夜寝る前のおっぱいをあげる係を旦那さんにお願いした。美味しそうに飲む季之介の姿を自分の腕の中で見て欲しいと思ったから。「飲んでる姿可愛いね」「そうでしょ、可愛いでしょ」可愛い我が子の姿は夫婦で共有しなければ損だ。

お父さんの授乳
お昼寝する父と子

母乳育児にも辛いことはあった。

何度も繰り返してしまう白斑。そして、乳腺炎。

白斑は乳腺の出口にできる白いニキビのようなもの。白斑ができると授乳がとにかく痛い。「うおー!」と叫びそうになりながらグッとこらえて授乳する。季之介に頑張って吸ってもらって、乳腺の出口が開通してもまたすぐに白斑ができてしまって大変なときもあった。白斑ができたことに気づくのが遅れたときは、しこりができて痛かった。

白斑やしこりが授乳して良くならない場合は、マッサージして乳腺の出口を開通させたり、しこりができている乳腺を探して、溜まっている母乳を搾り出した。搾りきるとまた授乳してを繰り返し続け、治した。

極めつけは、クリスマスの日に乳腺炎になってしまったこと。

よりによって今日か……と落ち込んだ。クリスマスディナーはお預けになってしまった。とりあえず、葛根湯を飲んでマッサージと母乳を搾ることを繰り返してなんとか治った。

授乳期間中は胸に違和感を感じたら、気づいたとき、すぐに対処することが母乳トラブルを防ぐコツだなと学んだ。

授乳期間中はトラブルもあって大変だったが、卒乳してしまった今は、私のお乳を美味しそうに飲んでくれていた0才の季之介のことを思い出して優しい気持ちになる。

授乳はとても特別な時間だったなぁ。

季之介くん
後藤明咲実

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(制作 * エチカ)

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