先輩パパとママの毎日コラムvol.205

なんとなくおかあさん「妊娠中の変化を楽しもう~後編~」

2018/10/9
なんとなくおかあさん「妊娠中の変化を楽しもう~後編... なんとなくおかあさん「妊娠中の変化を楽しもう~後編...

2人の子どものママでもあるライター・小宮山さくらさんによる等身大の子育てコラム。

(前編のつづき)わたしが重視したのは、「対策」と「気持ちの切り替え」。このふたつです。そして目指したのは、「大変な変化も、楽しんでしまえる」自分になること!

まずは対策。専門の本をたくさん集めて、徹底的に読みあさりました。そして、先輩ママの友人に話を聞きまくりました。妊娠報告のとき、冒頭のように笑顔で祝福してくれた先輩ママの友人たちに、思いきって「あの……実はわたし、妊婦、キツいんだけど……」と本音を話してみると、「そうそう!妊娠するまで、あんなに大変って分からなかった!」「妊婦ってしんどいよねー!!」と、貴重な経験談が出てくる出てくる。「やっぱりみんなもそうなんだ!わたしだけじゃないんだ!」と思うことで、心がふわりと柔らかくなるのを感じました。

つわりや便秘については、何でも主治医の先生にお話していろいろな対策を教えてもらいました。妊娠線の不安は、対策用のオイルを塗るなど、できることは全部試してみることで乗り切ることに。好きな香りのオイルだと、リラックス効果も期待できて一石二鳥。大きなおなかをやさしくマッサージする行為は、まだ見ぬ我が子とのスキンシップのようで楽しかった。毎日の習慣にすることで、だんだん母親になる心の準備が整ってくるような感覚を覚えたものです。

精神的につらく感じることは、人に話す、日記に書くなど、ひとりでためこまないように心がけました。話し相手はパートナーでもよいのですが、できれば同じ経験をしたことのある先輩ママや妊婦友だちがおすすめ。やっぱり、「悩みを共有できる」ってとても心強いものです。

妊婦のころ

あと、わたしはパンパンに張った胸やどんどんふくよかになっていく二の腕や腰まわりの変化がなかなか受け入れられなかったのですが、「妊娠してから雰囲気がまるっこくなってきれいになったね」と言ってくれた友人がいて、なんだか救われたような気持ちになりました。戸惑いは完全にはなくならなかったけど、今だけの自分を残しておきたくて、友人のフォトグラファーに頼んでマタニティフォトを撮ってもらいました。露出が多くて気軽に人様にお見せできるものではないですが、あのとき撮ってもらって本当によかったと思っているし、一生の宝物になりました。

さて、対策がそろってきたら、次は気持ちの切り替えです!なかなか難しいけれど、まずは深呼吸をして、どーんと構えてみること。「だって仕方ない、妊婦だもの!」「いつか絶対終わるんだ!」と何度も唱えて、ポジティブな開き直りを身に着けるよう努力しました。「言霊」とはよく言ったもので、そうするうちにだんだん本当に楽しく乗り切れそうな気持ちになってくるから不思議です。

それから、「出産を終えたら、この大量のエピソードを覚えておいて、今度は妊娠した友人に会ったら、心の支えになってあげるんだ!そのためのネタ集めだと思っちゃおう」と未来に思いを馳せてみることもおすすめ。人生は持ちつ持たれつ。妊婦道、みんなで歩けば怖くない!なのです。

赤ちゃん

ここまで書いてきたように、妊娠中は大変なことももちろん多いのですが、それでもやっぱり、愛しい我が子と一心同体でいられる貴重な貴重な10ヵ月間は、思い出すたびに心があたたかくなるような素敵な時間でした。きっとわたしたちの脳は上手い具合にできていて、つらい感覚よりもしあわせな記憶を優先して思い出せるようになっているみたい……(だって、あんなにつらかった陣痛も、我が子を生んだ瞬間、痛みもつらさもどこかへ飛んでいってしまったのですから!)。

妊娠期間がはじまったばかりの方も、いままさに不安と向き合っている方も。妊婦になるということは、想像以上に大変なことも多いかもしれませんが、どうか心に少しの余裕を持って、ほんの少しでも妊娠生活を楽しめるよう、気軽に色々とトライしてみてください。大変だったことも、楽しかったことと同じくらい、大切な記憶になる日がきっとくるはず。約10ヵ月のマタニティライフが人生のすばらしい一部になりますよう、心から応援しています。

小宮山さくら

PROFILE

小宮山さくらこのライターの記事一覧

ライター。クリエイターへの取材やインタビューを中心に、『カメラ日和』『tocotoco』(第一プログレス)などの雑誌、書籍、広告などで活動。参加書籍に『無名の頃』(パイインターナショナル)、『脇阪克二のデザイン』(PIEBOOKS)、『エジプト塩の本』(美術出版社)、『猪熊弦一郎のおもちゃ箱』(小学館)など。目下、2児の子育て中。

(制作 * エチカ)

RELATED 関連情報はこちらから

RANKING アクセスが多い記事をランキング形式でご紹介。

妊娠・出産・育児は、
わからないことがいっぱい。
悩み過ぎず、自分のペースで
行える育児のカタチを紹介していきます。
コモドライフとは?