タイ・バンコクを拠点に活動するクリエーター・hironocさんに伺った、妊娠・子育てエピソード。
こんなにも医療が進化しているのに、つわりはやっぱりやってきて、ただただ過ぎ去るのを待つだなんて不思議だな〜。これはきっと何かの試練なのかな?と思った第1子妊娠中のつわり。
バンコクでの最初の妊娠生活は、吐きづわりと食べづわりの混合型のつわりにみまわれ、料理の匂いや写真を見ることさえ辛く(特にタイ料理)、水も種類によって味が気になり寝込むことも多々。体重もなかなか増えず落ち込んだりもしましたが、やっと食べられるようになってきた!と思ったら最後の最後につわり再来……(後期つわり)。
つわりに始まりつわりに終わる妊娠生活でした。
そして子育てが始まり、さすが人間は忘却する生き物なだけあり、目の前のことに追われる日々ですっかりあの辛かった日々は飛んでゆき第2子の妊娠。
妊娠が分かったときに思い出したのが、そうだった……つわり!ちょうど妊娠初期に日本への一時帰国が重なっており、幸いなことにこのときはまだ食べたらちょっとモヤっとするだけで寝込むことや、吐くことのない、まだ軽めのつわりでした。
久しぶりの日本の料理は何を食べてもおいしく、またあの重いつわりが始まるかもしれないから食べられるうちに!と思い、駆け足で食べられるときにいろいろ食べていたら、あっという間におなかポッコリに(笑)。
もしかしたら今回はこのままあの重いつわりがないのでは?と気を抜いてバンコクに戻ると、前回と同じく重めのつわりが登場したのでした。
その後つわりの辛い数ヵ月、体力が落ちていたのもあったのか?家族内で順番にかかっていた胃腸炎にもなってしまい、おなかポッコリ貯金はあっけなくなくなり、健診のときに「このまま体重が増えなかったら点滴だね」と先生に告げられ、今回もまた落ち込むことになりました。お薬を処方してもらいなんとか回復しましたが、これを機につわりが軽くなったような気がするような(胃腸炎が辛かったから軽くなったような気がするだけかもしれないです……)?
第1子と第2子でつわりの重さも変わることがあると聞いたけど、変わることなくやってきて、淡い期待はあっけなく破れたのでした。
しかしひとつだけつわりにも変化が。
第1子妊娠のときと違い、なぜか第2子妊娠中はスパイシーなものが無性に食べたくなり、前回あんなにダメだったタイ料理も、スパイシーなカレーやサラダ、炒め物や麺類などなど食べられるようになりました。
外で屋台の香りがするたびに匂いで倒れそうだった前回と違い、スパイシーな香りであれば気持ち悪くならず嬉しい!と思ったのですが、ちょっと優しい辛さの日本のカレーや、まろやかな辛さのものだとかえって気持ちが悪くなるという、“要パンチの効いたスパイシー”という不思議なつわりに。
そんなこんなでちょっとモヤっとするとスッキリするようにスパイシーなものを食べてしまっていましたが、タイ人とは違いスパイシーな食文化で育ってきていない日本人の私がこんな辛いものを食べておなかの赤ちゃんは大丈夫なのだろうか?と不安にもなりました。
健診のときに恐る恐る先生に聞いてみると「おなかが痛くなったり、痔にならない程度の辛いものだったらOK!」と。そのお言葉に勇気づけられ、食べられるなら〜とその後もスパイシーなものを頻繁に食べてしまっていましたが、これもしかしたらタイだったからOKだったのかな?と今になってちょっと思っています(笑)。
PROFILE
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ブリコルール(寄せ集めてものを作る人)。タイ・バンコクを拠点に、写真と色のきれいな布や紙などをコラージュしてものづくりに取り組んでいる。
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(制作 * エチカ)