商品開発の現場へ!ピジョン商品開発メンバーに聞いてきました!vol.8

赤ちゃんの肌のスキンケアは、なぜ大事?大人の肌との構造の違いとは

2018/8/1
赤ちゃんの肌のスキンケアは、なぜ大事?大人の肌との... 赤ちゃんの肌のスキンケアは、なぜ大事?大人の肌との...

ピジョン中央研究所で赤ちゃんの肌の研究をしている黒河さんと、スキンケア商品の開発を行っている神保さんに、赤ちゃんの肌の特徴とスキンケアの方法に関して、お話を伺ってきました。

--まずは、肌の役割を教えてもらえますか?

神保さん
肌は外界と接する場所なので、大事な器官ですね。紫外線や乾燥、微生物など刺激となるものから、肌は守ってくれています。

黒河さん
そう、肌は第二の心臓と言われていますからね! 生まれる前は、ママのお腹の中で羊水に浸かって守られていたのが、生まれた後は外気にさらされるので過酷な状態ですね。

--なるほど。確かに周りが水分だったのに、産まれると急に乾燥状態になりますね。赤ちゃんの肌は、何か大人と異なるのでしょうか?

黒河さん
大体20週頃から、角層を含めた皮膚が形成されて、肌はある程度の準備をした上で産まれてきます。産まれる瞬間は表面を胎脂に守られていますが、24時間以内にはがれてしまい皮膚が外界にさらされてしまうことになります。

神保さん
生まれてから胎脂に守られていた皮膚が露出するので、乾燥状態になりがちです。

黒河さん
そうですね。その時の赤ちゃんのお肌は未熟な状態で、1年位かけて、徐々に大人の肌の構造に近づいていきます。

説明をする神保さん

--大人の肌の構造に近づくというのは、乾燥に強くなるということでしょうか?

神保さん
いえ、外的刺激すべてですね。乾燥はその一つです。他には、紫外線や微生物、汗などのさまざまな刺激があります。 皮膚の構造が安定しない時に、例えば、紫外線ケアをしっかりとしておかないとダメージになってしまいます。

ダメージを受けてしまうと、色々なトラブルの元になってしまいます。

--大人の肌と赤ちゃんの肌の構造的な違いはあるのでしょうか?

黒河さん
厚みが異なりますね。4~6割は薄いと言われています。薄いということは、紫外線なども通りやすくなりますし、その他の刺激も受けやすい傾向になります。

--素人考えだと、赤ちゃんの方が肌が作られるスピードが速そうなのですが、壊れてもすぐに治ったりするものですか?

黒河さん
角層がはがれて、あたらしい角層が出来てくることを『ターンオーバー』と言いますが、実はこれは早すぎても、遅すぎてもダメで適したスピードがあるのです。生まれてから、1年程度かけて肌の構造が成長していきますが、この適したスピードもこのタイミングで成長していきます。6ヵ月頃までは、ターンオーバーが早く未成熟なまま肌が入れ替わっていきますが、ゆっくりと適したスピードに近づいていきます。

説明をする黒河さん

--肌トラブルが起こりやすいのはどのような環境でしょうか。

黒河さん
乾燥する『冬』と思われがちですが、最近では乾燥してしまう冷房の影響もあってか、年中悩まれている方が多いですね。

--肌トラブルが起こりやすい場所はどこでしょうか。

神保さん
衣類の外に出ている部分と蒸れる部分ですね。

黒河さん
おむつかぶれが起こりやすい、おしりは代表的ですね。ほっぺは大人もですが、ターンオーバーが早い傾向があるので、肌トラブルが出やすい場所でもあります。実は腕や足も衣類の外に出ていると乾燥しがちな部分でもあります。

神保さん
他にも、お口周りも要注意ですね。よだれに加えて、食べこぼしや、飲みこぼしなどの成分が残っていると荒れてしまいがちです。また、汗をかきやすい背中も荒れやすいです。

--注意する箇所がたくさんありますね。。。荒れないようにどのように対策するのがよいでしょうか?

神保さん
まずは、細かなケアをしてあげることですね。よだれが出ていたら、ふいてあげる。おむつ替えの時に、おしりを拭いたらクリームを塗ってあげるなどですね。
でも、、、いつもいつもは、大変ですよね(笑)

--はい(笑)ママもパパも大変そうです。また、ケアをしてあげる時はどの程度ケアをすべきかも悩みますね

黒河さん
べったり塗ってしまうと、服を着せるのもなんとなくイヤですよね。やはり、こまめにケアをしてあげるのが一番ではありますね。最低限、お風呂あがりに1回はケアする習慣にすると良いと思います。

--保湿ケアというのは、肌に水分を与える意味合いと肌から水分を逃がさない意味合いの双方がありそうですが、どのような違いでしょうか。

神保さん
両方とも『保湿』ではありますね。保湿ケアに利用するスキンケアには、大きく分けて以下3種類があります。 それぞれ、違った役割があります。

クリアローションなどローション系のものは、水分がたっぷりなので、肌に水分を与える役割です。
ワセリンなどオイル系のものは、肌にフタをするイメージです。フタがあるので肌の水分を逃がさない役割があります。
ミルクローションなど乳液系のものは、オイル系とローション系の両方の役割があり、バランスの取れているものになります。
大人の女性も化粧水で肌に水分を与えた後に乳液でフタをしてあげますよね。

ですので、ローション系→乳液系→オイル系の順番で塗ってあげると、肌に水分を与えてうるおした上でフタをして肌から水分を逃がさないようにしてあげます。ただ、先ほどお話に出た通り、毎回これらすべてケアすることは難しいと思います。普段は、乳液系のもので、水分補給も水分保護も行ってあげてください。乾燥が気になる場所などは、オイル系のものを併用することでしっかりと保湿対策を行ってあげるのが良いと思います。

お子さんのお肌のタイプにあった保湿をしてあげることが大切ですね。

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