子育てエール!専門家による、ママパパ応援コラム
妊娠中の食事は長期にわたって赤ちゃんの一生の健康、幸せにつながっています。また、妊娠中に身につけた健康的な食習慣は無事赤ちゃんが生まれた後、お子さんの食育や、ママ、パパがいつまでも元気でいるためにも大切なことです。
妊娠中は必要な栄養素も普段と違う?
妊娠中は赤ちゃんの体が作られる大切な時期です。カロリーを増やすだけでなく、バランスよく5大栄養素を摂りましょう。特に普段より多く摂っていただきたい栄養素としては、
妊娠前から:葉酸
妊娠中期から:タンパク質、カルシウム、鉄分、ビタミンD
などが挙げられます。
また、オメガ3オイルは妊娠合併症のリスクを下げ、赤ちゃんの病気、喘息、糖尿病のリスクを下げ、知能の発達によいとされています。さらに、お母さんの腸内細菌は赤ちゃんに移行し、良好な腸内細菌をもらった赤ちゃんはアレルギー疾患を発症しにくいと言われています。発酵食品も上手にレシピに取り入れられるといいですね。
逆に控えていただきたいのは
・ 赤ちゃんの形態異常につながる可能性のあるビタミンAの摂りすぎ
・ 感染リスクのある生の魚、生のお肉、輸入チーズ
・ 水銀含有量の多い大型のお魚
などが挙げられます。
どんどん変わる妊娠中のママの体!体重管理ってどうしたらいいの?
厚生労働省は妊娠前のBMIによって、以下の通り妊娠中の体重増加の目安を定めています。
・BMIが18.5までの?せ型の方は9〜12kg
・BMIが18.5〜25.0までのふつう型の方は7〜12kg
・BMIが25.0を超える肥満型の方は5kg程度(個別対応)
BMIは体重(kg)÷身長(m)×身長(m)で計算することができます。
妊娠で増えるのは3kg程度の赤ちゃんの重さだけではなく、血液、胎盤、羊水、子宮などの重さも加わるため、平均的な女性で11kg程度増えると言われています。
近年の研究報告では、産後の体型を気にして妊娠中のカロリーを少なめに過ごしていたママから生まれた赤ちゃんは、将来メタボリックシンドロームになりやすいという報告もあります。
産後を気にして、妊娠中に体重が増えることを怖がりすぎないようにしましょう。
最後に
妊娠中の食事は羊水を介して匂いが赤ちゃんに伝わるとされています。ママがご飯を食べ始めると子宮の中で元気に動き始める赤ちゃんもいます。ママの好物も苦手なお野菜もお腹の中で一緒に味わってくれていたお子さんと、近い将来離乳食で同じ食事を楽しめる日がすぐにやってきます。一生のうちほんの数ヵ月しかない妊娠生活を是非楽しんでお過ごし下さい。