子育てエール!専門家による、ママパパ応援コラム

vol.127 出産準備、いつ始めた? 生まれる季節によって準備したいものは?【助産師がアドバイス】

榎本美紀 2022/3/23

赤ちゃんとの生活に向けて、妊娠中に始めたい出産準備。生まれる季節によって、準備したいものが違ってきます。赤ちゃんが快適に過ごせて、ママ・パパが無駄なく揃えるためのポイントを、助産師の榎本美紀さんに教えてもらいました。参考にして準備してくださいね。

出産準備を始める時期は?

つわりが治まり、体調が安定する妊娠5ヵ月ごろになったら、産後の赤ちゃんとの生活に向けて準備するものの目星をつけていきましょう。切迫早産で突然入院することになったり、お産が突然始まったりすることもあります。産後すぐに必要になるものは妊娠8ヵ月ごろを目安に買いそろえておくと安心です。

最低限用意したいお世話グッズは以下のものです。
・肌着・ウエア
・ねんねグッズ(ベビー布団など)
・おむつグッズ(紙おむつ・おしりふきなど)
・沐浴・ベビーケアグッズ(洗浄料・保湿剤・つめ切りなど)

産後1ヵ月間は外へのお出かけはほとんどないので、肌着以外は数枚用意すれば大丈夫です。50~60cmサイズのウエアはすぐにサイズアウトしてしまうので買い過ぎに気を付けましょう。肌着は、洗い替えも考慮して、50cmサイズの肌着を4~5枚用意すると安心です。ひもで結ぶ着物タイプの肌着は、季節を選ばず50 cmサイズでも比較的長く使えますよ。

生まれる季節によって注意することって?

生まれる時期の気温や日差しなどによって、用意するものが異なります。いずれの時期も、赤ちゃんの成長は早く、すぐにサイズアウトしてしまうのであまり多めに買い過ぎないようにしましょう。また、寒暖差だけでなく、紫外線対策も考慮して準備します。紫外線量は4月~9月が多いものの赤ちゃんの皮膚はダメージを受けやすいので、季節を問わず、外出時は肌を露出しない、ベビーカーの日よけを使用するなどの工夫が必要です。

では春、夏、秋、冬の季節別に考えておきたいことをみていきましょう。

春生まれちゃんの場合に考えておくこと

春生まれちゃんの場合は、寒暖差を考慮して様子を見て買いたしていくことがポイントになります。また、昼夜で気温差があることも多いので、おくるみやブランケット、ベストなどのはおりものなど、体温調節をしやすいグッズがあると活躍します。足元にはレッグウォーマーがおすすめ。脱がさずにおむつ替えができるので便利です。

3月は、住んでいる地域によってはまだ寒いときもあるため、新生児期の肌着やウエアは冬物を用意したほうがいいこともあります。一方5月に入ると日差しが強くなり、暑い日も出てきます。肌着やウエアは通気性・吸湿性が良いものを選びましょう。

お散歩に出かけるようになる生後3ヵ月ごろには夏を迎えます。紫外線対策として、帽子、UVカット効果のあるケープなどを用意しましょう。抱っこひもの中やベビーカーは熱がこもりがちですから、保冷グッズもあると安心です。

夏生まれちゃんの場合に考えておくこと

梅雨の間は、雨が続くと洗濯が大変なこともあります。また、夏はよく汗をかきますし、室内では肌着のみで過ごす日が増えますから、通気性の良い肌着を多めに用意しておくのがおすすめです。

お散歩をするようになる生後3ヵ月ごろには秋を迎えます。外出用の夏物の衣類やUVカットケープなどの紫外線対策グッズ、保冷剤などの暑さ対策グッズは最低限にしておきましょう。また、地域によって残暑が厳しいところや、昼夜の気温差があり肌寒さを感じることもあります。実際に育児を始めてみないとわからないこともあるので、秋物は様子を見ながら買いたしていくといいでしょう。

手足をよく動かすようになるので、肌着ははだけにくいコンビ肌着が重宝します。気温差対策として、おくるみやベストなどのはおりもの、夜の冷え対策にスリーパーがあると便利です。

秋生まれちゃんの場合に考えておくこと

9月ごろは暑い日もありますが、夜は気温が下がります。10月以降は夜の冷え込みが厳しくなるので、夜の授乳時のために、赤ちゃんはおくるみ、ママは上半身が冷えにくい前開きのパジャマや授乳口付きのパジャマ、上着があると便利です。

1ヵ月健診やお宮参りなど、お出かけデビューの頃が寒暖差の激しい時期になるため、ブランケットやアウターなどの防寒グッズも最低限そろえておくと安心です。

散歩をする生後3ヵ月ごろには冬本番。室内でも寒さを強く感じることが多くなります。肌着やウエアをサイズアップする頃なので、短肌着、長肌着、コンビ肌着のどれか1枚+カバーオールといったように、体温調整がしやすく重ね着しやすいものを選ぶのがおすすめです。感染症も心配なシーズンのため、除菌・衛生グッズなども準備しましょう。

冬生まれちゃんの場合に考えておくこと

乾燥・寒さ対策を念入りに行いましょう。新生児期の授乳は頻回なため、とくに冷え込む夜の授乳時のために、赤ちゃんのスリーパーやおくるみ、ママの上半身が冷えにくい前開きのパジャマや授乳口付きのパジャマ、上着があると便利です。冬物のセール時期と重なるかもしれませんが、あまり着ないままに暖かくなってサイズアウトしてしまうことのないよう、買い過ぎには気をつけましょう。

生後2~3ヵ月頃には春または初夏を迎えます。春は寒暖差が激しいため、おくるみやベストなど体温調節のしやすいアイテムを用意すると便利です。5月ごろから紫外線が強くなるので、帽子、UVカット効果のあるケープなどを準備しましょう。

まとめ

妊娠中は情報収集だけはしておきつつ、購入は最低限にして、赤ちゃんの様子をみて買いたしていくのがポイントです。実際に買いに行けなくても、通販やネットなどですぐに届くので新生児期でも安心です。肌着・ウエアは、実際に産まれた赤ちゃんの体重や成長スピードによって短期間でサイズアウトしてしまう場合もあります。また、かわいいデザインだけではなく脱がせやすさや肌にやさしい綿素材かなどもチェックして選んでくださいね。

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PROFILE 榎本美紀 2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、地域の母乳育児を支援している。訪問時の相談は、母乳だけではなく離乳食や抱っこひも、スキンケア、寝かしつけなど多岐にわたる。また、おむつなし育児アドバイザーとして、トイレトレーニングなどの相談も受け付けている。自身も一児の母として子育てに奮闘中。
「みき母乳相談室」
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