子育てエール!専門家による、ママパパ応援コラム

vol.17 妊娠中の辛い腰痛、医師が教える原因と対処方法

藤東淳也 2017/2/4

妊娠すると赤ちゃんもお腹も大きくなっていき、段々と腰にも負担が掛かってきますよね。歩いても寝ていても辛い…。実は、妊娠の腰痛にはある原因があるんです。辛い腰痛対処のために原因と対処法をお教えします。

妊娠初期の腰痛の原因は?

妊娠初期は子宮が大きくなることにより骨盤内の充血が起こります。そのため、今まで腰痛をあまり感じたことがなかった人でも、腰痛を感じやすくなります。また、運動不足になりがちだったり、つわりのために栄養バランスが悪くなって血行不良になったりと、腰痛を起こす原因が重なってきます。妊娠初期の腰痛は、生理予定日頃から発症することが多く、痛みには個人差がありますが、骨盤あたりに激しい痛みを感じる人もいれば、腰全体にじんわりと長く続く痛みを感じる人もいます。胎盤が完成する姙娠12〜15週頃には安定して、徐々に腰痛も解消されることが多いです。

妊娠後期の腰痛の原因は?

妊娠後期に入ると、大きく前にせり出したお腹を支えるために上半身を後ろに反らしてバランスをとるようになってくるため、腰痛が起こりやすくなります。また、「リラキシン」というホルモンの働きによって、背骨や骨盤周囲の靭帯がゆるみ始めます。そのため、腰まわりの筋肉に負荷がかかり、腰痛が引き起こされます。立ったり座ったり、階段を昇り降りするときなどに、腰部全体が鈍くうずくような痛みを感じるタイプが多いです。恥骨結合部に鋭く刺すような痛み、ズキズキする痛みが走り、股を開いたり、寝返りが困難になるタイプもあります。

妊娠中の腰痛対策について

血行の改善で腰痛を和らげることができます。血行改善には運動が最適ですが、激しい運動はおすすめできません。自分のペースでできるストレッチがおすすめです。また、ウォーキングも負荷がすくない運動なので、疲れない程度に歩くよう心がけましょう。腰痛対策グッズを試してみるのもよいでしょう。骨盤まわりを締めて骨盤のゆるみをサポートしてくれる骨盤ベルトや、お腹全体と骨盤をしっかり支えてくれるマタニティガードルなどがあります。腰痛対策には眠るときの姿勢も重要で、腰への負担を軽減するために横向きに寝るようにしましょう。

最後に

妊娠すると全身に変化が起こり、あちらこちらに痛みなどのトラブルが起こることがあります。多くは、出産した後に改善していきますが、日々の生活を少し工夫することでやわらげることができる場合もあります。しかし、痛みが強かったり、不安なときは、産婦人科に相談してみましょう。

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PROFILE 藤東淳也 東京医科大学卒業。米国カンサス大学留学後、東京医科大学講師として、婦人科内視鏡手術・がん治療に専念。2010年より広島で「産科・婦人科 藤東クリニック」を開業。専門知識と専門技術を活かし、「根治性を高め、機能温存を図り、さらに、容姿・美容の維持を図る医療」を提供するために努力しています。
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