ハナウタのほんわか育児絵日記
春生まれの息子と迎える二度目の春。
1歳を過ぎてもなかなか歩き始めようとしない息子に、私はやきもきしていました。
どんどんいろんなことができるようになるまわりの子と比べては、息子の「できないことさがし」をしてしまい、あせるばかり。
なんて心に余裕のない、ちっぽけな母親なんだろう…
せっかくのぽかぽか陽気なのに、心はじめじめだ…
なんて思いながら、近所の公園の、満開の桜の木の下に腰をおろしました。
息子は、ベテラン並みのハイハイで寄ってきて、私の脚の間にもぐりこんできました。
2人でぼーっと桜を見上げていると、舞い散る花びらに紛れて、花そのものも落ちてきてることに気づきました。
よくよく観察してみると、桜の花の中に黄緑色の鳥が隠れていて、桜の花をちぎっては落としてくれていました。
こんなことする鳥がいるとは。
桜のピンクと、
鳥の黄緑と、
透明に近い空の青。
とても幻想的な景色にうっとりしていると、単純な私の心は、次第にぱぁっと晴れてきました。
息子がまだ歩き始めないから、このすてきな景色を一緒に見ることができたのかもしれない。
来年はきっと歩けているから、これがまだ歩きだせてない息子と見る最後の桜かもしれない。
歩けるようになったら、今の息子には、もう会えないんだ。
うん、今のままでも、まぁいっか。
今の息子そのまんまと向き合って、母も成長していこう。