先輩パパとママに聞きました!
「quitte」というブランドでハンドメイドの子ども服を制作している神田橋瑞恵さん。3人のお子さんのママでもある神田橋さんに、お子さんの思い出について伺います。第1回のテーマは「3人目の出産」です。
ーーまずは3人のお子さんについて教えていただけますか?
神田橋
女の子、女の子、男の子の順の3人の子どもたちと暮らしています。
長女・つむぎは、2015年1月生まれ。夢見る乙女でマイペースです。次女・りこは、2016年10月生まれ。天真爛漫を絵にかいたような「the次女」な性格の娘です。
そして、3番目の長男・なぎは2018年3月に生まれました。暴れん坊で甘えん坊の男の子です。
ーーお子さんの産院はどのようなところを選びましたか?
神田橋
1人目のときは初めての出産で不安も大きかったので、なるべくNICUなどの設備が整っている病院を選びました。あと、母乳が出るか心配だったので母乳指導に熱心な病院ということも決め手でしたね。
1人目の出産後引っ越しをしてしまったので、2人目以降の病院は改めてイチから探しなおしました。選ぶときのポイントは、1人目が立ち会い出産ができない病院で、今回はパパに立ち会ってもらいたいなあと思っていたので、立ち会い出産が可能であること、そして入院中しかゆっくりできないことを1人目の出産後に実感していたので……、助産師さんが優しくサポートしてくれると評判のいい病院がいいなと思い、選びました。
ーー上の2人のお子さんたちには、下の子が生まれるまでの心の準備をどのようにしてもらいましたか?
神田橋
安定期に入ってから「赤ちゃんがおなかにいるんだよ〜」と2人に話しました。
長女はとても喜んで、「抱っこしてあげるんだ〜ミルクもあげるんだ〜」と楽しみでしょうがない様子でした。次女はピンときていないのか、あまり考えたくなかったのか、初めて伝えたときはほぼ無反応。
でも次女は私のおなかが大きくなってくると、自分のことを“ばぶちゃん”と呼ぶようになったり、「ばぶばぶ」と言うようになったりと、とてもわかりやすい赤ちゃん返りをしたんです。
ですので、あまり“お姉ちゃんになる”ということを意識させすぎないほうがいいのかな……と思い、赤ちゃんになりきって甘えてくる次女を思いっきり甘えさせてあげて、“お姉ちゃんになっても甘えていいんだ”と思ってもらえるようにしていました。
私の「あなたのことが大事なのは何があっても変わらないんだよ」という気持ちを、できるだけ目一杯の愛情で伝えようと思いながら、出産までの時間を過ごしていましたね。
ーー3人目の出産当日、陣痛が始まったときの様子について教えてください。
神田橋
3人目のときは、おなかが痛いと思い始めてから、なぜか無性に眠たくなってきました。実母が手伝いに来てくれていたので、上の子たちを見てもらい、1時間くらい寝かせてもらってから、パパに連れられて病院に向かいました。後から考えると、出産前の体力温存のための眠気だったのかな〜なんて思います。人間の体ってよくできていますよね。
1人目の出産のときはすべてが未知数だったので不安でしたが、2人目以降は、この痛みにはちゃんと終わりがあって、そのあとの喜びがそれまでの痛みを全部をかき消してくれることを知っていたので、出産のときを迎えるのがとても楽しみでした。
3人目なので、パパもあまり焦ったり心配しすぎることもなく、はじめての男の子が生まれることにワクワクしていました。
結果的に出産までの時間も、1人目は18時間かかったのに対し、2人目以降は3〜4時間だったので身体も楽でしたね。
ーー上の2人のお子さんの様子はいかがでしたか?
神田橋
家に実母がいたので私も慌てず落ち着いていたからか、上の子たちも取り乱すことなく、「頑張ってきてね!」と病院へ向かう私を見送ってくれました。
長女は私がおなかを痛そうにしていたのをしきりに心配していたようですが、次女はいまいちよくわかっていない様子だったそうです。私が病院に行った後もぐずることもなく、実母と一緒に寝て、とてもいい子に待っていたよと聞き、ホッとしたのを覚えています。
ーー初めて3人目のお子さんと対面したとき、どのようなお気持ちでしたか?
神田橋
上2人が女の子ということもあり、自分が男の子を産むというイメージが全く湧いていなかったので、生まれてくるまで信じられなかったんです。だから初めて息子と対面したときは「あ、ほんとについてる」と思いました(笑)。もうかわいくてかわいくてずっと至近距離で見ていたかったです。
出産後に実母に連絡し、実母が子どもたちに3人目が生まれたことを伝えると、「やったー!会うのが楽しみ!」と喜んでいたそうです。
ーー3人目のご出産後、病院での生活はいかがでしたか?
神田橋
2日目から母子同室の予定だったのですが、産後、諸々の数値があまり良くなく、なかなか同室になれなくて。周りの赤ちゃんの声を聞くのも切なくて、ベッドでひとり泣いていました。
4日目にやっと息子と同室になれたときは、一緒にいられる幸せを実感してまた泣いてしまいました。
ーー神田橋さんはお子さんのお洋服を作られていますが、3人目のお子さんのために何か作りましたか?
神田橋
販売していたなかで一番のお気に入りの、2色の布を使った「バイカラーシリーズ」から、はじめて息子のために赤ちゃん用のロンパースを作りました。
ちょっと大きめに作ってしまったので、実際に着せるまでに少し時間が空きましたが、着せたときは想像以上にかわいくて、自分が作ったものを我が子が着て、コロコロ笑っている姿を見るだけで、たまらなく幸せでした。
ーー初めての男の子ですが、上の2人の女の子と何か違いはありましたか?
神田橋
体の横から掴んだときに感じる厚みがやっぱり違いますね。あと、おっぱいを飲む力強さというか、おっぱいに対する執念というか……(笑)。
1才になった今では、やんちゃでいつもじっとしていないし夜泣きもあるし、ママっ子具合も上2人とレべルが違います。「男の子は大変だよ〜」と友人から聞いていましたが、「なるほどこういうことか……」と思いますね。
これからもっとそれを実感するかと思うと少し不安ではありますが、私にずっとピトっとくっついてくる男の子のかわいさにやられっぱなしの毎日です。