先輩パパとママの毎日コラム

vol.344 オガワナホのいろいろ子そだて記「産後ケア」

オガワナホ 2020/7/31

出産した直後は母体の回復に努めたいもの。オガワナホさんは産後どんなケアをしていたのでしょうか。

産後ケアとは産後のママの心と体の回復をサポートしてもらい、赤ちゃんとともにケアを受けられるサービスです。台湾で出産した友人から「坐月子(ズオ ユエズ)施設」と呼ばれる産後に母子がゆっくり静養できる夢のような場所の話を聞いて、うらやましく思っていましたが、日本でも産後ケアのサービスを提供してくれるところが増えてきたようです。40代での出産だったので体の回復が心配だったのと、母は父の定年を機に東京から地方へ移住してしまい、なかなかお手伝いしてもらえない状況だったので2箇所で産後ケアを利用してみました。

まずはじめは出産した病院で。産後ケアのオプションがあり、退院予定日からさらに1週間病院に滞在し、母体や子どものケアや育児相談ができました。産後ケア用の部屋はドラマの中で政治家が入院するような重厚な家具とソファがあり、とにかく広かった。ユニットバスとちいさなキッチンも完備。夫も一緒に泊まることができるので、数日一緒に過ごしました。おむつやお風呂の入れ方も夫婦で教えてもらえたのは良かったです。出産した病院ではベビーバスを使わないアウトバス沐浴を推奨していました。バスマットの上で赤ちゃんを濡らし泡タイプのソープで体を洗い、シャワーで洗い流すやり方です。助産師さんからやり方を習い、2人で恐る恐る試しました。まだ首も据わっていない赤ちゃんを沐浴させるのは緊張の連続。気をつける点、やりやすい方法を直接教えてもらい勉強になりました。夫もはじめてベビと24時間一緒にいて、深夜のおむつ替えや授乳間隔などを近くで見ていて、これからはじまる家でのお世話の心構えができたように思います。夫も眠い目をこすりながら、おむつ替えをしていました。

出産が冬場だったので、感染症対策のため、面会は家族と親戚だけに限られていましたが、数人で会いにきてもらってもゆっくりとできる空間だったのでリラックスして会うことができました。産後すぐに、自分のごはんの心配をすることなく、自分の体の回復と赤ちゃんのお世話だけに専念できてゆっくり過ごせたし、心配なことがあってもすぐそばに専門家がいてくれくれるのは心強かったです。

毎日やりたいことをリクエストして、希望にそってのんびりペースでのスケジュールを組んでくれます。普通病棟に入院中は、授乳に必死でミルクの作り方、哺乳びんの消毒の仕方、抱っこ紐の使い方など何も知らないことに気がつき、かなり慌てました。産後ケア中に全て教えてもらい、退院後に慌てることはありませんでした。ベビーマッサージや再び沐浴の仕方なども念入りに教えてもらいました。カウンセラーの先生もいるので、産後の不安に思っていることなどの話を聞いてもらうこともできました。幸いにも産後すぐは比較的に精神が安定していたので、心配要素はなかったのですが話を聞いてもらいました。私が話すこと、選ぶ言葉をかなり注意深く聞いてくださり、どこかに不安要素はないかと気にかけてくれていました。専門家に話を聞いてもらえるのは心強いですよね。

この産後ケアの残念なところは利用料金が高いこと。最初で最後の出産だし、ギリギリまでがんばって働いていたので、ご褒美のような気分で利用しましたが、思い返せばやはりお高い!でも産後すぐに自宅にもどっていたら、体調もまだ充分回復していない状態で慣れないお世話を全部自分たちでやらなくてはならず、テンパってしまったと思うので利用して良かったと思います。ゆったりとした中で赤ちゃんのお世話をはじめられて、気持ちに余裕ができた気がします。

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PROFILE オガワナホ 日本、アメリカ、台湾、香港など国内外で活躍中のイラストレーター。書籍や雑誌、文具などのグッズのほか絵本も手掛ける。ご主人・娘さん・愛犬と4人でのんびり東京暮らし。
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