先輩パパとママに教えてもらいました!
日本の食文化の素晴らしさを受け継ぐ活動「食べごと研究所」を主催する山田奈美さん。薬膳の考えと発酵食を取り入れた食事をすることで、しだいに心身ともに整ったという体験から、築90年以上もなる古民家に移り住み、アトリエで「和食薬膳教室」や「発酵教室」、「離乳食教室」を開講しています。そんな山田さんに妊婦ママにおすすめの、豚肉ではなく鶏肉を使った「黒酢鶏」を教えていただきました!
今回ご紹介するのは、豚肉ではなく鶏肉を使い、黒酢でふくよかな味わいを出した黒酢鶏です。
ふだんよく使う肉類のなかで、最も体を温める働きの強いのが鶏肉です。高たんぱく・低カロリーで、妊娠中には理想的。特にもも肉には鉄分やビタミンB群が豊富ですから、産後や授乳中の貧血対策や疲労回復にもおすすめです。
黒酢は玄米に米麹を加えて長期発酵・熟成させたもので、こちらも体を温める働きがあります。消化しにくい鶏肉のたんぱく質も、黒酢に漬け込むことで柔らかくなり、ぐっと食べやすくなりますよ。
酢豚というと、カラフルな野菜を何種類も使うイメージがありますが、お肉と玉ねぎ、2種類あれば十分。野菜をあれこれ揃えたり、切ったり下揚げしたりといった手間が減るので、断然調理が楽で時短にもなります。
RECIPE
黒酢鶏
所要時間:7〜8分(漬け込む時間は除く)
材料(2人分)
・鶏もも肉…1枚(約250g)
・玉ねぎ…1個
・A 醤油…大さじ1と1/2
酒…大さじ1
黒酢…大さじ1と1/2
しょうが(すりおろし)…1片
にんにく(すりおろし)…1片
・みりん…大さじ2
・塩…少々
・片栗粉…小さじ2(大さじ1の水で溶いておく)
・ごま油…適量
・揚げ油…適量
作り方
ポイント
鶏肉を発酵食品の黒酢に漬け込むことで、タンパク質分解酵素が活性化して筋繊維を分解するため、しっとりやわらかく仕上がります。
黒酢は、アミノ酸やミネラルなどが普通の穀物酢よりも豊富で、うま味と甘味が強く、酸味はマイルドなのが特徴です。血行をよくしたり、免疫を活性化したり、コレステロールや中性脂肪を減らすという効果も確認されています。コクやうま味の強い黒酢のおかげで、他の調味料の量を減らせるのもメリットです。
揚げるのが大変なときは、少なめの油で焼きつけるようにしてもよいですよ。