先輩パパとママの毎日コラム
浅間山の裾野に家族5人で暮らすピラティスインストラクター前村詩織さん。今回は3人のお子さんたちに妊娠判明時から呼び名をつけていたというお話です。
妊娠中の思い出は悲喜こもごもありますが、何年経っても懐かしく思い出すのは赤ちゃんがおなかにいたときの呼び名の数々です。
長男を妊娠してはじめてエコーを見たとき。自分の身体の中に命が宿る神秘を目のあたりにした高揚感と、じっとエコーの画面を観察している冷静な自分が同時にいました。エコー写真で見た命のかたまりはまるでそら豆のような形をしていて、わたしはその瞬間からこの愛しいそら豆を「マメちゃん」と呼び始めました。
胎動を感じるようになると「マメちゃんが動いた!」と驚き、夜遅くまで仕事を抜けられなかったときには心の中で「マメちゃん、ごめんね」と話しかけていました。夫も周りの家族や友人たちも「マメ」「マメさん」と呼んでいたので、おなかから出てきていざ名前をつけるときが来ても「マメ」以外に出てこなくて困ったものです。
1才を過ぎて保育園に行き始め、先生たちに本名で呼ばれるようになってから、ようやく我が家でも本名が浸透していきました。おなかにいるときから数えると2年近く「マメ」と呼んでいたので、本人も自分の名前は「マメ」だと思っていたかもしれません。
我が家のマメさん。
さて、次は長女。妊娠がわかったときから呼び名を考え始めました。「マメ」の妹だから、豆より小さくて、でも「命のかたまり」感があるものがいいなあ…と頭をひねり、思いついたのが「種」。妊娠初期から「タネちゃん」と呼び始めました。私のおなかが大きくなるにつれ、兄であるマメさんも「タネちゃん」「タネちゃん」とかわいがって話しかけてくれました。ぎゅーっとおなかをハグしてくれたり、私のおへそからおなかをのぞくふりをしては「タネちゃん今ねんねしてるね〜」「タネちゃん、あそんでるヨ〜」と2才児のつたない言葉で教えてくれたのは幸せな思い出です。
(左)タネちゃんをハグするマメさん 。(右)マメより小さい、生まれたてのタネちゃん。
長男の出産から10年近く経ち、次女を妊娠したときには子どもたちも一緒になって赤ちゃんネームを考えてくれました。「豆」「種」と来て、お次は…?のお題に答えたのは子どもたち。「米」がいい!ということで、3人目は「コメちゃん」となりました。やっぱり生まれてからもみんなで「コメちゃん」「コメぽよ」「コメッティオ」などなど、好き勝手に呼んでいました。
戸籍にはもちろん、母子手帳にもどこにも記していない、記憶にしか残っていない呼び名ですが、口にすると、3人の子どもたちが赤ちゃんだった頃の、ほんわかとした温かい気持ちがよみがえってきます。
みなさんは、おなかの中の赤ちゃんを、どんなふうに呼んでいます(いました)か?