先輩パパとママの毎日コラム

vol.556 はっぱと風とみちくさ子育て「おなかの赤ちゃんと一緒に飲んだり、食べたり、そして今も…♪」

阿部菜々恵 2023/2/7

自然豊かな信州でネイチャーガイドをしながら2児の子育てに奮闘中の阿部菜々恵さん。今回は妊娠中におなかの赤ちゃんと食べたり飲んだりしていたもの、そしてそんな食べ物を今は子どもたちと一緒に採って、作って食べて、楽しんでいるというお話です。

もともと、食べることが大好きな私ですが、妊娠中は息子のときも娘のときも、『食べづわり』という空腹になると気持ちが悪くなってしまうという状態が妊娠初期のころにありました。

息子がおなかにいたときは森のようちえんで働いていたのですが、子どもたちと食べるお昼まで待てない!ので、小さなお弁当箱に一口サイズのおにぎりをいくつももっていって、森の木陰で時々こっそりつまんでいたりもしたものです。夕食も夫が帰ってくるまでは到底待てず(笑)、だいたいおなかのすくピークは夕方4時半〜5時ごろ。夫が休みの日にはその時間に夕食にしてもらったり、出かけ先ではがらがらのレストランで「こんな時間に食べる人いないよね〜」と笑いながら食べたりしました。

娘のときは年齢のせいもあったのでしょうか、初期のころ、身体が少し不安定だったのですが、そのころ息子と畑に生えていた赤紫蘇のジュースや手作りした梅ジュースを飲むと体がスッキリして整っていきました。畑で採れた夏野菜も、食べると身体のむくみがとれたり、思い返せば夏バテと妊娠初期が重なっていたのかもしれません。

安定期に入ると、息子のときは少し遠出をしたり、旅行に出かけたりもして、せっかくなので、その土地でしか食べられない冷たいものや甘いものなどもちょっぴり楽しみました。

(左)息子と一緒に赤紫蘇ジュースで妊婦の夏を乗り切りました♪(右)毎日採れる庭の畑の夏野菜たち。見るだけでも元気がでます!

妊娠後期には、息子のときは少し安静にしなくてはいけない時期があり、そのころはかなり便秘に悩まされました。普段は毎日快調な私ですが、身体を動かせないこともあり、また大きくなるおなかに腸が圧迫されてきたのだと思います。でも、幸い秋の実りの季節。信州はプルーンや林檎のなる季節で、それを日々食べていたら自然とよくなっていきました。娘のときは冬のころだったので、息子と庭で採った柿を干し柿にして、家族みんなで食物繊維たっぷりな風邪予防を美味しく楽しみました。庭に生えている薬草も便秘に効くので、愛でつつ楽しみながら採取して飲んだりしていました。

そして秋ごろ、知り合いにいつも棗(なつめ)をたくさんいただくのですが、棗と野草茶をブレンドして棗茶にしたり、コンポートにしたりしました。棗は妊婦さんにも必須の葉酸や鉄分も多く含まれているので、秋から娘が産まれる春まで楽しみました。これは今でも季節になると届く素敵な贈り物で、今は娘も棗をぽりぽり。アンチエイジングにもよいというので、今1才の娘はどれだけ若返ってしまうのでしょう(笑)。

(左)信州の秋を代表する果物、プルーン。美しい色にうっとりです。(右)いただいた棗。お日様の光をたっぷり浴びさせてドライにして保存します。右の瓶ではジュースに。

妊娠中の食べ物や飲み物は赤ちゃんの発達に影響があるものもあり、いろいろと注意も必要ですが、お母さんが美味しいものを食べて幸せでいることも大事なことなのかな〜と思っています。でも不思議と、赤ちゃんのいる身体ってその時その時に必要なものを欲するようにもなっているようにも感じます。

そしてまた、産まれてきた子どもたちと実際におなかの中にいたときに食べていたものを一緒に食べることができるようになると、それはそれは幸せな気持ちになるのです。今、少しずつ言葉が話せるようになってきた娘。ご飯をテーブルに置くと、「やった〜」「おいしそ〜」といつも言ってくれます。「おいしいね〜」と言いながらニコっと顔を傾けてくれたり、もうそれは可愛くて、食べこぼしや、「もーい〜よ!」と残すことも時にはありますが、これからも食べることを子どもたちの成長とともに楽しんでいきたいと思います。

(左)「おいしーい!」とはちきれそうなほっぺで食事をする娘。(右)テラスに干していた棗を無心になって食べています(笑)。

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PROFILE 阿部菜々恵 ネイチャーガイド/保育士/野草ハーバリスト
道草を愛でること、食べることがライフワーク。軽井沢周辺の森のガイド、森のようちえんの講師などを行う。子育てや暮らしの中で美味しく、楽しい自然の楽しみ方を提案。野草茶、野草料理などのワークショップなども行う。下見と味見は2016年生まれの食いしん坊な息子と2021年生まれの娘と共に。
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