先輩パパとママの毎日コラムvol.413

子育てで学ぶこと、感じること。「子育ては頼れる人がいると心強い」

2021/7/5
子育てで学ぶこと、感じること。「子育ては頼れる人が... 子育てで学ぶこと、感じること。「子育ては頼れる人が...

フォトグラファー・大畑陽子さんの心のより所となったという助産師さんとの心温まるお話です。

初めての育児であたふた、なにもかも思い通りにはいかない…。そんな中、一番大変だったのが母乳育児だったのかもしれません。

最初から最後までトラブル続きで、私の頭は常に不安でいっぱい。うまくいかなければうまくいかないほど、母乳で育てることに固執してしまう自分もいました。

なぜか私は授乳が激痛で、それは卒乳をした生後7ヵ月まで続きました。授乳をするときはいつも「さあいくぞ!」と覚悟が必要で、タオルを噛んで痛みに耐えながら必死に授乳。それを1日に何回も…自分でもよくやったなぁと思います。母乳はおそらく良く出ていて、母乳しか飲んでいない息子は生後3ヵ月で9kgとなりました。今思えば母乳過多というやつだったのだと思います。乳腺炎にも頻繁になりました。

そんな私を支えてくれたのが小さな助産院をひとりで切り盛りする75才の助産師さん。母乳トラブルでかけこんだ際の施術中の1時間、いろんな相談をしては、助産師さんはいつも私の悩みを笑い飛ばしてくれました。それは私にとって救いの時間でした。多分聞きたいことって本当に些細なことだったのだと思います。それが積み重なって私はあたふた、考えすぎてストレスになっていたのだと今ではわかります。

ママと赤ちゃん

助産師さんには6人のお子さんがいて、21人のお孫さんがいました。そんな育児のプロであり、いろんな方の母乳育児を支えてきた助産師さんに話を聞いてもらえるだけで、私の心はすっかり軽くなって、母乳のつまりと一緒に心の詰まりもお掃除してもらっていたのかもしれません。

聞きたいことって本当に小さなこと。わざわざ病院に電話して聞くことでもないし、ネットで検索をしてみるけど、赤ちゃんだってみんなそれぞれで、「うちの子はこれに当てはまるの?」ってまた悩む。そんなときにプロにゆっくり何でも聞けることがすごく安心したし、有り難かったのを覚えています。

お雛巻き

おひなまきを教えてもらったのも助産師さん。ゆっくり眠れるようになって、息子も私もだいぶ助けられました。

助産師さんは本当に魅力的な方でした。母より10個年上の助産師さんでしたが、まるで同年代と話しているかのように若々しくて、話を聞くと波乱万丈な人生で驚きましたが、むしろそのことを受け入れて楽しんでいるかのようでした。

うれしいことに私たちはなんだかすごく気があって、お互い何でも話し合える仲になりました。仕事復帰しても、母乳育児を続けていきたいと思っていましたが、復帰した途端に乳腺炎で高熱を出し、やっぱり私には仕事と母乳育児の両立は無理だと悟って、生後7ヵ月で卒乳を決意。卒乳したらもう助産師さんに会うこともなくなってしまうのが寂しかったのですが、それは助産師さんも同じだったようで、その後も何度か電話をくれました。

偶然分かったことですが、この助産師さんは私が産まれたときにとりあげてくれた助産師さんでもありました。すごく不思議な出会いで、すごく大事な出会いでした。私はこの助産師さんに出会えてラッキーだったと思います。

大畑陽子

PROFILE

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フォトグラファー。自然光での人物撮影を得意とする。大事にしているのは表情。現在写真集の出版と写真展の開催を企画中。
https://www.o-hatayo-ko.com/

(制作 * エチカ)

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