子育てエール!専門家による、ママパパ応援コラム
お腹の中の赤ちゃんが少しずつ大きくなるにつれて、「逆子と診断されたらどうしよう」と気を揉む妊婦さんは多いかと思います。 逆子であっても出産するまでに戻る可能性もあれば、逆子のままでも帝王切開等で無事出産することもできます。まずは逆子についての知識をつけておきましょう。
逆子とはどんな状態?
どうして逆子となるのか、その原因は実はまだはっきり解明されておりません。
妊娠初期の赤ちゃんはまだとても小さく、お母さんのお腹の中でくるくると上を向いたり下を向いたりしていますが、大きくなってくると一番大きく重い頭が自然と下を向く「頭位」のかたちに落ち着きます。
しかし、何らかの理由、例えば
・お母さんの骨盤が小さかったり、胎盤の位置が通常とは異なるなどで、赤ちゃんがうまく回転できない
・赤ちゃんが小さかったり、羊水が多いなどで、身動きがとりやすく頭位が固定した状態でいられない
などによって逆子となることがあります。
一般的に妊娠中期である27週ほどまでであれば、まだ赤ちゃんはくるくる回れる状態であるため逆子であることも多いのですが、その後妊娠後期を迎えると赤ちゃんも大きくなってきて、自然に頭位が戻るのは難しくなっていきます。
逆子を戻すことは出来る?
逆子の原因がはっきり解明されていないため、その逆子を戻す方法も確立されているものは現状ありません。また一口に逆子と言ってもその状態はいくつか分かれており、赤ちゃんの成長具合やお母さんの骨盤サイズ等の要素と合わせて、どのような方法で出産するのが一番良いか検討されます。
医師の方針によっては逆子を戻すため、骨盤を緩めてお腹の中の赤ちゃんが動きやすい状態をつくる「逆子体操」を取り入れてみたり、医師が超音波で赤ちゃんの向きを確認しながらお腹の上から赤ちゃんの回転を行う「外回転術」を提案されるケースがあります。
最後に
一度逆子と診断されても、出産までに正しい状態に戻ることも多いです。また、出産までに戻らなかったとしても帝王切開などで無事に出産することが出来ます。経膣分娩でも帝王切開でも、感動的な出会いが待っていてくれることに違いはありませんので、焦らず医師と相談しながら進められるといいですね。