子育てエール!専門家による、ママパパ応援コラム

vol.30 もうすぐ生まれるの…!?焦らない為の出産のサインって?

十倉陽子 2017/6/9

赤ちゃんのために買い揃える物の準備も整って、あとは生まれてくるのを待つばかりとなる妊娠後期。急に陣痛がきたらどうしよう、と不安に思うママも多いのではないでしょうか?今回は、出産前に知っておきたい、お産のサインについてご紹介します。

【お産までもう少し!】どんな兆候があるの?

1.胎動が弱くなる
赤ちゃんの頭が骨盤の中にはまり込んでくると、徐々に胎動が弱くなることが多いです。ただし、全くなくなることはありませんので、動きがないように感じる場合には、早めにかかりつけの病院を受診するようにしましょう。

2.排便や排尿の様子が変わる
赤ちゃんの成長にともない子宮が大きくなり、更に頭の位置が下がってくるため膀胱が圧迫され、下記のような症状がみられる場合があります。

3.お腹がよく張るようになる
分娩の準備として子宮が収縮するのを感じることが多くなります。10分に1回と周期的に収縮し始めた場合には、陣痛が始まっていることがあります。陣痛の間隔が近いかなと思ったら、きちんと記録をつけましょう。収縮するときに痛みが数分以上続く場合には、胎盤の異常などが起こっている可能性もありますので、早めに病院を受診するようにしましょう。

【お産間近!?】どんなサインがあるの?

1.おしるし
分娩が始まる時や数日前に、どろっとした出血が起こる方がいます。ただし、量が異常に多い時やお腹の痛みが持続的にある場合には、おしるしではなく緊急な措置が必要な状態である場合がありますので、すぐに病院へ連絡をしましょう。

2.陣痛
痛みのある子宮収縮が10分毎と周期的に起こるようになったら、分娩の開始です。病院に連絡を入れて、いつ受診するのが良いか相談しましょう。

3.破水
陣痛が始まる前に、赤ちゃんを包んでいる膜が破れて、羊水が膣から漏れてくることがあります。尿漏れと区別が難しい方もいますが、もし破水であれば、赤ちゃんのモニターや分娩の進行具合をしっかり見てもらう必要がありますので、病院を受診するようにしてください。

最後に

産まれるための兆候やサインが、以上のようにいくつかあります。母体にとっても、ママになるための最大の頑張りどころです。赤ちゃんと力を合わせて、皆さまのお産がそれぞれにとって素敵なものになりますように。

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PROFILE 十倉陽子 大学卒業後、総合診療、家庭医、地域医療を初期研修で学び、産婦人科医局に入局。
婦人科良性腫瘍手術、性感染症、女性医療、婦人科悪性腫瘍、周産期医療、新生児治療の研修を踏まえ、現在は不妊治療専門施設に勤務。体外受精を含む不妊治療を中心に、その他女性のトラブル全般に対応できる女性の全人的医療者を目指しています。二児の母。現在英ウィメンズクリニック勤務。
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