先輩パパとママの毎日コラム

vol.141 子育てを、ちょっと素敵にする工夫「息子と私が卒乳という試練を乗り越えた話」前編

セキアキコ 2018/3/6

アメリカ・オレゴン州にあるアシュランドという芸術活動が盛んな美しい都市で暮らすセキアキコさんのアメリカでの子育てエピソード。

卒乳のことは、思い出す度に胸が苦しくなります。ちゃんとした準備もせずに決行し、作戦はことごとく裏目に出て……私ももちろん辛かったけど、息子はもっともっと辛かったのではないかと、後悔することばかりです。

私と息子が乗り越えた、失敗だらけ・後悔だらけの卒乳のお話です。

卒乳の始まりは、息子の前歯がむし歯になってしまったことでした。むし歯の原因のひとつは確実に夜間の添い乳……。だったらまずは夜間断乳をやってみよう!と、なんとむし歯を発見したその日に夜間断乳を決行してしまったのです。

この時点で間違いだらけ……。「断乳・卒乳」というのは、赤ちゃんにとっても大きな試練。なのに私は、息子がむし歯になってしまったことで焦ってしまい、パニックになっていました。

当時、なんとなく考え始めていた卒乳プランがちゃんとあったはずなんです。数週間前からカレンダーを見せながら、「この日になったら、おっぱいにバイバイしようね」というような言葉をかけて、息子にも心の準備をする時間を作ってあげよう。と、決めていたはずなのに……。実際はまさかの突然の断乳。

今考えれば、例えばまずは添い乳をやめることから始めたり、起きてしまってもいいから夜の授乳後に前歯を拭いてあげたり、別のむし歯対策方法はいくらでも思いつきます。子育てをしていると、突然の出来事や思いがけないハプニングはしょっちゅう起こりますが、その時大切なのは冷静な心を取り戻すことだと、今ならわかる。いつも遊ぶママ友に相談していたら、子育て大先輩である母にアドバイスを貰っていれば……。息子が赤ちゃんの頃、「こんなこと相談していいのかな。当たり前のことだったらどうしよう。」と躊躇してしまう時がたくさんあったけど、初めての子育てが知らないことだらけなのは当たり前なんだから誰かに聞けば良かった。でも私はそれができませんでした。

卒乳中によく息子と散歩していた野菜畑

そうして始まった突然の夜間断乳。最初のプランはこうでした。「まずは夜間断乳をして、添い乳をやめる。完全な卒乳は、夜間断乳が完了してからまた考えよう」。ところが、ここでまた思っていなかった事態が起こり、私はますますパニックに!完全に冷静さを失いました。

夜間断乳初日。「今日から、ねんねのおっぱいはおしまいね」と言っても息子からしたらまさかの青天の霹靂!意味がわからない。おっぱいが欲しくて泣き叫ぶ息子……。もちろん、今まで当たり前のように添い乳で寝ていた息子が泣くことは覚悟していました。でもそれは、想像を遥かに上回る壮絶なものでした。赤ちゃんの頃から泣き声が人一倍大きかった息子の本気の夜泣きを初めて経験した私は、パニックを通り越してもはや放心状態。昼間はおっぱいをもらえるのに、夜はおっぱいなしというのは、息子は果たして理解できるのだろうか。理解してくれるまで、一体どれくらい時間がかかるんだろう。夜だけなしにするより、完全に断乳してしまったほうが息子も混乱しないのかな。どうしよう……わからないけど、わからないけど、これはもう、卒乳しよう!

試しに翌日のお昼寝をおっぱいなしで挑戦してみたところ、案外すんなり寝てくれて、これなら大丈夫かもしれない……と感じた私はなんと、夜間断乳を決めた翌日に、今度はまさかの卒乳に踏み切ったのです!今思うと、本当に平常心を失っていました。でもこうして、私と息子の卒乳は始まってしまったのです。

後編へつづく。

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PROFILE セキアキコ アメリカ・オレゴン州で出産と子育てをスタート。現在はメイン州在住。サンフランシスコで写真を学んだ後、スタジオアシスタント、ブライダルカメラマンとして働く。
http://ameblo.jp/aco-84/
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