子育てエール!専門家による、ママパパ応援コラム
妊娠出産を通して変化したママの身体を、産後徐々にもとに戻していくことを産後リフォームと呼ぶことがあります。今回は、産後リフォームの方法などをお話しましょう。
一般的には、産後半年ぐらいで妊娠前の状態に戻していくママが多いようです。ただ、産後リフォームという医学用語があるわけではなく、いつどのようにするべきという医学的な指針がはっきりとあるわけではないのが実情です。そのため、それまでに戻さなくてはならないとか、産後半年の状態が一生続くということではありませんから、焦る必要はありません。特に子宮が元の大きさに戻り、出血(悪露)が止まるまでには1〜2ヵ月ほどかかることがあるので、その間は無理をしない方がよいでしょう。
妊娠出産を終えた身体をもとの状態に近づけることは、次の妊娠の準備でもあり、その後の人生において女性が健康に過ごすためにも大切です。産後に骨盤ケアをすることで、体の痛みや体型の変化を防ぎ、女性に起こりやすい自律神経系やホルモン系の症状(冷え性、むくみなど)の予防となることもあります。
産後1ヵ月ごろまでは無理をせず、ベッドの上でもできる軽い動きを行うとよいでしょう。例えば、骨盤底筋群と呼ばれる筋肉を鍛えるため、尿道のあたりを締めたり緩めたりするような体操(ケーゲル体操、ケーゲリング)を行ったり、足を上げ下げしたり、足首を回すなどしてみましょう。血液が固まりやすくなったり、筋力が低下する恐れがあるため、寝たきりはできるだけ避けた方がよいでしょう。
また、育児で疲れやすく、授乳で栄養や水分を消費する時期ですので、バランスの良い食事や十分な水分補給を心がけ無理のないように取り組んでみましょう。
産後も美しく健康でありたいと気持ちは、誰でも変わらないものですね。妊娠出産という大きなイベントを乗り越えた身体と心をいたわり、変化を楽しみ受け入れられるよう、気持ちに余裕をもって過ごしてくださいね。