子育てエール!専門家による、ママパパ応援コラム

vol.62 立ち会い出産する、しない?立ち会い出産のメリットとデメリットを産婦人科医が解説!

天神尚子 2020/6/3

立ち会い出産をするかどうか初めてのことで悩むご夫婦は多いのではないでしょうか。そこで今回は、産婦人科医の天神先生に、立ち会い出産のメリットとデメリットをお話していただきました。立ち会い出産をするかしないか迷っているご夫婦のヒントにしてくださいね。

立ち会い出産とは

立ち会い出産とは、妊婦さんの夫や家族が、出産の場に立ち会うことです。陣痛室から分娩室までずっと妊婦さんに寄り添い、赤ちゃんの誕生を一緒に迎えます。施設によって立ち会うための条件はさまざま。立ち会えるのは旦那さんやパートナーのみとしているところが多いですが、なかには妊婦さんのお母さんや姉妹、子どもも立ち会える施設もあります。また、立ち会えるのは経膣分娩のみとしているところもあれば、帝王切開も立ち会える施設もあります。希望するスタイルがある場合は、あらかじめ分娩したい施設で可能かどうか調べておくとよいですね。

立ち会い出産のメリット

妊婦さんにとっては、大切な家族に寄り添って励ましてもらうことは心の支えになります。痛みに弱いけれど、旦那さんの励ましにより乗り越えられたという方もいます。また、立ち会う旦那さんや家族も赤ちゃんが誕生する感動の瞬間を一緒に味わうことができます。一緒に大変な出産を乗り越えたという経験は家族の絆を深めてくれるでしょう。さらに、旦那さんやパートナーが立ち会った場合、父親の自覚が芽生えた、父親の赤ちゃんへの愛情が深まったという声もあります。

立ち会い出産のデメリット

出産に立ち会えて感動したという声が多くある一方、まれに、血が苦手な方が出産に立ち会うと、貧血を起こしてしまったり、気分が悪くなってしまったりすることがあるようです。また、分娩中は妊婦さんの頭側に立つよう配慮されていることが多いのですが、旦那さんのなかにはその後の夫婦生活に影響したという事例もあります。旦那さんやパートナーの性格などもふまえつつ、ご夫婦で一緒に検討するとよいですね。

ご夫婦が話しあってお互いに納得していることが大切

このように立ち会い出産にはよい面と気になる面があります。あらかじめ理解して、ご夫婦やご家族で話し合いをおこない、納得の上で、立ち会い出産をするかどうか決めることが大切です。もし立ち会い出産をすると決めた場合は、当日のことをイメージして、妊婦さんは家族にサポートしてほしいことを伝えておくようにしましょう。腰をさする、水分補給などのサポートだけでなく、痛みで苦しいときに声をかけてほしいのか、見ないでほしいのかは人それぞれなので、そういったことも伝えておくとよいかもしれません。さらに、立ち会う旦那さんや家族には、入院バッグのどこに何がはいっているか把握してもらったり、痛みの逃し方をよく勉強してもらったりしておくと安心ですね。

出産のカタチは人それぞれで、正解はありません。ご家族で話し合って素敵な赤ちゃんの誕生を迎えられるよう心より願っています。

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PROFILE 天神尚子 産婦人科 | 三鷹レディースクリニック院長
日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、1995年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。
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