先輩パパとママの毎日コラム
タイ・バンコクを拠点に活動するクリエーター・hironocさんに伺った、妊娠・子育てエピソード。
息子が産まれたら、毎日このぬいぐるみと並んで写真を撮ろう！と決めたのは、妊娠中初めて息子へのプレゼントを受け取ったときのこと。夫の友人がバンコクへ出張でやってきた際に、サラッと夫に託していったプレゼントがこのぬいぐるみだったのです。嬉しい気持ちと不安な気持ちとが交互にやってくる妊娠生活でしたが、心の中がなんとも言えない幸せな気持ちでいっぱいに。
この時、無事に産まれてきたあかつきにはこのキリンと一緒に毎日写真を撮ろう！と決め、せっかくなのでぬいぐるみに、贈り主である紳士な夫の友人からガブリエルと愛称をつけ出産の日を一緒に待つことにしました。
予定日の１ヵ月前にあれよあれよと出産になり、これでやっと無事に産まれてくるかの不安から解放されてちょっとホッとできるのか？と思いきや、NICUへ。先生や看護師さんの献身的に看てくださったおかげで、無事に退院し晴れてガブリエルとの毎日がスタート。
写真を撮ろうとは決めていたけれど、１ヵ月早くこの世に誕生し退院となり、写真の背景など気の利いたものも用意しておらず、たまたまあった白のテーブルクロスの上にてスマートフォンで撮影することにしました。
のちに旅行や里帰りする際もシーツなどの上で撮ればなんとなく同じような背景で、カメラも持ち歩かずにスマートフォンでお手軽に撮影を毎日続けることができたので、思いつきではありましたがちょうど良かったです。
退院日、ガブリエルと息子の大きさはそんなに変わらないくらい。やっと一緒にいられて嬉しいもののNICUからそのまま退院してしまい、大丈夫なのだろうか？と一抹の不安が。緊張しながら始まったガブリエルとの最初の日でした。
なんとなく１才までは毎日撮り続けよう！とコツコツと撮れるときに撮り続けましたが、子育ての合間思った以上に時間が過ぎて行くのがあっという間で、ちょっと暗いからもう少しお天気が良くなったら撮ろうかな。とか、移動日に帰ったら撮ろう。など、後でと思っていたらつい撮り忘れてしまい、翌日昨日分として昨日に近い朝と翌日に近い夜に分けて写真を撮る日もありました。
寝返りをするようになるまでは写真を撮るのも余裕！と思っていましたが、成長とともにじっと撮ることも困難に。ガブリエルは投げ飛ばされるし、食べられてしまうし、ついにはちょっと動くと背景のテーブルクロスからはみ出すくらいまで成長。だましだましなんとか撮り続け目標の１才を無事に迎えることができました。
その日その日が精一杯で息子の成長にゆっくり向き合う時間がなかなかないなか、息子のお昼寝の間や夜中に授乳後自分だけなんだか眠れなくなってしまったときなど、ふと立ち止まって写真を見返すと、あんなに小さかった息子もいつの間にかムチムチになり、気がつけばガブリエルよりもどんどん大きくなり、動くようになったら、はち切れんばかりのパンパンだった顔もシュッとなったり、色んな表情を見せてくれるようになり、あー本当に子どもの成長はあっという間なんだなと。
出産後も出生後検査に引っかかり検査が続いたりとで、この頃の子育てが必死過ぎて一体どうやって一緒に過ごしていたのかうまく思い出せずですが（笑）、ここまで無事に育ってくれてありがとう！な、ガブリエルが見守ってくれたなんでもない毎日に感謝の思い出写真です。
１才になり毎日撮影は卒業ですが、１年に１回これから先もガブリエルには一緒に写真を撮ってもらおうと思っています。