ミュージシャン、絵描き、会社員として、フォトグラファーの妻と夫婦で綴る育児奮闘記。今回はいよいよ出産に向けての準備編です。
こんにちは。コラムを読んでくれてありがとうございます。友人からも感想をいただき、照れくさい限りです。3回目のテーマは「出産準備」について。
さて、「子どもの性別」っていつ教えてもらったんだっけ?
妻も僕も性別はどちらでもいいと思っていたけれど、妻はできれば女の子、僕はできれば男の子という感じだったかな。病院では聞かないと教えてくれないので聞いたところ「知りたいですか?」と焦らされ、「はい」と答えると「女の子で間違いないでしょう」との事。
そこから女の子として名前を考えたり買い揃える物を考えたりと、どんどん現実味が増してきたのを覚えている。お互いの顔のパーツをみてここは妻に似てほしいとか僕に似てほしいとか、娘は父親に似るらしいとかそんな話もしてたっけ。実際産まれた瞬間は妻の弟に似てて「え?」ってなったけど(笑)。

僕が勤めている会社がベビーギフトの専門店を経営しているのもあり、売り場でお客様に接する事があった。知識としてベビー服やベビー雑貨について少しは学んでいたけど、いざ自分の事となると「で?何が必要なんだっけ?」と頭を悩ませた。
服は何枚必要?哺乳瓶は?抱っこ紐は?ベビーカーは?ベッドは?分からない事だらけで本を読んだり検索したりと悪戦苦闘。子どもによっては向き不向きもあるし使ってみないことには結局は分からない…結果、妻に任せる事が多くなってしまった。
余談だけど我が家では「どっちがいいと思う?」は相談ではなく、クイズである。「どちらでも」という最悪の答えに口を塞いで、ジョーカーを引かないように頑張るしかないのである。

おおまかに決めていざ店舗へ。思い出に残っているのは初めて抱っこ紐をつけた時のこと。つけ方もわからずあたふたとしながらズシッと重い赤ちゃんの人形を抱っこ紐に入れて練習してみた。自然と背中をトントンと叩き揺れている僕をみて妻は笑いながら写真を撮っていた。「どう?」と言われ「どう?って言われてもなあ」と少し恥ずかしい気持ちになったのを覚えている。
すぐに使わなくなるようなものは先輩ママ達にお借りした。バウンサーやベビーバスなどなど。最近はおさがりの服もよくいただいている。
妻はネットでみてかわいいと思ったものを海外から取り寄せたりもしていた。僕は勤め先の店舗で情報収集。6月に産まれるんですよと話すと年配の方からのアドバイスを貰えたことも。中には「夏生まれの子は服はいらないわよ。バスタオル巻いておけば大丈夫!」と面白い事を言う方もいた。
自分がいつも生活している空間にどんどんと新しいものが増えていく。その昔、自分も使っていたであろう物。物干し竿に並ぶ小さな服が太陽に照らされているのを見た時はなんとも言えない気持ちになった。当の本人はまだいないけれど、確実に未来が近づいてきている感覚。

さあ、週末は大掃除をして子どもを迎える準備をしよう!と、はりきっていたその週末にその時はやってきたのである。そのお話はまた次回。
