先輩パパとママの毎日コラム

vol.212 新世界で、一歩一歩。「瞳の中でツーショット」

山本彩乃 2018/11/6

写真家・山本彩乃さんが綴る、ゆったり子育てライフ。今回のテーマは「写真」です。

生後5ヵ月。カメラを持って覗きこむ私と、クマのぬいぐるみが、瞳の中に写っています。

産まれてきたわが子が、見ている世界。

それは、瞳の中に、ちゃんと写っています。

おなかの中から出てきたときは、ただただ、明るくて眩しくて。産まれて少し経ったころは、ぼんやりと見ていて。抱っこをしたときのお母さんの顔が見えるようになっていって、そのうち、だんだんと外の世界が見えるようになっていって。

4月、桜が満開のいい天気の日に、夫と息子と公園にお花見に行ったときのこと。ベビーカーに座っている、生後3ヵ月半の息子の目が、満開の桜の木の方を向いていました。

瞳の中を覗き込んだら、しっかりと彼の黒目に桜の木がたくさん写っていて、まだ言葉は話せないけれど、その眼差しに、「わ〜!きれいだなぁ!!!」と思っているに違いない!と感じました。

そのときに撮った写真を見ていて、こんなにもはっきりと景色が瞳の中に写るなら、私の方を見ている写真なら、私が写っているのでは?と思い、よーく見てみたら、しっかりと写っているではないですか……!!

立って撮影している私、桜が写っています。

よく思っていたのが、母親って一番一緒にいる時間が長いのに、子どもと自分が写っている写真があまり無いなあ……ということでした。

「なんだ、一緒に写っているじゃない。しかも、息子が私をしっかりと見ていてくれている、その瞳の中に私がいるって、なんか、とても嬉しい……!!!」と静かな感動がありました。

それから、意識して撮るようになり、思ったより写り込まないなあとか、こんなに広く写っているんだ!とか試行錯誤しつつ、息子の瞳の中でツーショットを楽しむ日々。

生後4ヵ月。ミルクを飲んでいるときに息子が哺乳瓶を持ったので、私も左手で哺乳瓶を支えつつ、右手で撮影。

生後7ヵ月。ソファに寄りかかりながら撮影している私。ソファには息子が好きな猫バスのぬいぐるみも置いてあり、右目に写っています。

さかのぼって写真を見ていったら、意図せずにツーショットが撮れていたものもありました。

生後11日の息子を膝の上に乗せて、ソファに座っている写真。よく見るとソファの背もたれの上に、黒白の飼い猫はなちゃんが座っています。

だいたいの人は、人物を撮るときに目にピントを合わせるので、顔が大きめに写っている写真で目にピントがきていれば、拡大してみるとツーショットが撮れている可能性もあります。

こんなこっそりとした、さり気ないツーショットも、なかなか良いものです。

ゆるやかに続けていって、いつか息子と一緒に見るのがひそかな楽しみです。

生後8ヵ月半のとき。息子のぽかんとした表情を撮ろうと、ミラーレスのコンデジで上に手をあげて笑いながら撮っている私が写っています(笑)。

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PROFILE 山本彩乃 写真家。広告、雑誌などで活動。2017年12月に長男、2019年6月に長女を出産。あらゆるもののもつ、輝きを写したい、という想いで日々シャッターを切っている。
https://www.yamamoto-ayano.com
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