先輩パパとママの毎日コラム
1才になるまで、毎月写真を撮り続けた岸野恵加さん。少しずつ変わっていく様子は一生の想い出に……。
初めての子である息子の子育ては、常に不安と共にありました。育児が楽になってきた4,5才くらいの頃にふと振り返ると……まだ地面を踏みしめたこともないフニフニの足裏、小鳥の唇みたいな上唇……etc、嗚呼、0才の赤ちゃん時代ってなんて可愛かったんだろう!なんでもっと、それを余裕を持って見つめられなかったんだろう……!と、後悔の気持ちすら少し持つようになったりしていました。
なので5年ぶりの妊娠がわかったときにまず思ったのは、「今回は、赤ちゃん時代の可愛さを悔いのないように堪能しよう!」ということ(笑)。SNSで海外の可愛い赤ちゃんの写真などを眺めていて、「生後○ヵ月」といった月齢の節目に毎月同じアングルで記念撮影をしている写真がとても素敵で印象的で、娘が産まれたらぜひやってみたいな、と、出産直前からぼんやりと思うようになっていました。
そんな折、手編みのベビーアイテムを制作して販売している親友が、オフホワイトのベビーボンネットと、ニットロンパースをお祝いにと贈ってくれました。彼女のボンネットはすでにSNS上でたくさんのオシャレな方々が愛用していた人気アイテムでしたが、なんとロンパースは、私のおなかに第2子が来たということを知ったのが編んでみようと思ったきっかけだったとのこと。その気持ちがうれしくてうれしくて、記念写真を撮るときはこの一張羅を着せようと心に誓いました。無事に娘が産まれ、新生児期を終えて初めて着せたときは、とても愛おしくてたまらなかったです。
月齢フォトに定型があるわけではないですし、どこかに撮り方が載っているわけでもないので、すべては自分の思いつき。張り切って何かを用意することもなく、家にあるもので、ああでもないこうでもないとまずはやってみました。ニットロンパースが白なので、それが引き立つように背景は濃い色にしよう、と、グレーのおくるみを下に敷いてみることに。おおっ、なんだかいい感じ。でももうひと味欲しいな、と、なんとなく家にあった電飾を娘の周りに配置。なんか夜空の星みたいになった!?綺麗!と、妙にテンションが上がった瞬間でした(笑)。
1ヵ月のときはそんな感じでなんとなく1回撮ってみただけだったのですが、2ヵ月を迎えるときに、これを毎月記録していったらいい記念になるかな?と、撮影を続けることを決意。正方形の中に赤ちゃんの全身が収まることを意識して真上から狙うように撮ると、赤ちゃんの小ささ・可愛らしさが引き立つ気がして、毎月同じアングルで撮り続けてみることにしました。ならば写真の中に数字が入っていたほうがわかりやすいかな?と、家にあったドライフラワーで「2」の数字を苦し紛れに並べてみたり。後から見返したときに何ヵ月の写真か一瞬でわかるので、これはやってよかったなと思っています。4ヵ月のときには、下に敷いていたおくるみから体がはみ出るようになってしまい、ちょうどいいサイズの布がなかったので、手芸店で似たような色の布を購入。撮影用にわざわざアイテムを調達するのは少し恥ずかしかったのですが(笑)、成長を感じた瞬間でもありました。
月齢が高くなってくると娘も活発になってきて、ゴロゴロと転がったり、電飾のスイッチを手に持ったり、なかなかスムーズには撮らせてくれず。それぞれの写真をよく見ると撮影の苦労がしのばれるのですが(笑)、12ヵ月分を完走して1才を迎えたときは、妙に達成感がありました。1才のお誕生日のときには、12枚の月齢フォトをプリントして壁にペタペタ。成長の軌跡が一目でわかりますし、見た目にも可愛くて、とてもお気に入りになりました。
また、写真を毎月SNSに載せていたら、この月齢フォトをきっかけに自分のアカウントをフォローしてくれたり、同じように“月齢フォトに”と親友のロンパースを購入してくれたりしたことを報告してくれる方もたくさんいらっしゃって。あくまで母の自己満足だとは思うのですが、新たな出会いのきっかけにもなったなあと感じています。
今見返すと、ドライフラワーで書いた数字はもう少しちゃんと綺麗に作ったほうが良かったのでは?などなど、ちょこちょこ気になる点はあるのですが(笑)、あんまり気合いを入れすぎても疲れてしまうので、ゆるりとできる範囲でやっていたのが、続けられた要因なのかもしれません。
今では月齢の書かれた数字のカードや月齢フォトの撮影に便利なグッズなど、色々と販売されているようなので、これから赤ちゃんと過ごす方は、ぜひ試行錯誤して自分のお子さんらしい写真を楽しみつつ撮ってみてほしいな、と思います。