先輩パパとママの毎日コラム

vol.11 つぼみのころ「小さなサーカス団の旅」

米田有希 2016/5/23

モデル・デザイナーとして活躍する米田有希さんは、4人の子どもを育てるママ。今回は妊娠中の旅行の思い出を伺いました。

我が家の子どもは4人、15才の娘、12才の娘、10才の娘、そして5才の息子。一番下の子が赤ちゃんの時でももう5年も前ですが、これから記憶のねじを巻き戻してお話していきます。

末っ子の息子を妊娠中の夏、主人が私の身体に負担にならない旅を、と企画してくれた「キャンピングカーの旅」。夏休みにキャンピングカーをレンタルし、友人が住む九州、私の実家の徳島、主人の実家の京都を回るというものでした。普段から車で帰省することが多く、長時間の車移動には慣れていましたが、キャンピングカーは初めて。

旅に出る日は、確か終業式の日。子どもたちが学校と保育園へ行っている間に主人がキャンピングカーを借りてきて、家の前へ。わたしは大急ぎで前日夜なべして作ったガーランドを車内に飾り付けました。イメージは、サーカスのキャラバン。色とりどりのガーランド、座席やテーブルにはお気に入りの布。学校や保育園から戻ってきた娘たちは、家の前のキャンピングカーにまずびっくり。そして、中を見て大騒ぎ!そうして、我が家のサーカス団は夏の旅へ出発したのでした。

旅に出てみると、慣れていたつもりの車の旅が、やはりキャンピングカーだとひと味違う。行く先々で車内のキッチンでお米を炊いておにぎりを作ったり、喉が渇けばお茶を淹れて飲んだり。キッチンが付いているのは子ども連れの旅にはとても便利!すぐに汚れた手を洗えたり、食後に歯を磨けたり。まるで家ごと旅をしているよう。

疲れたら小さな我が家を停めて、大きなお腹をかかえ、ベッドにごろんと横になり、我が家の窓からはいつも少し違った風が吹き込んで来る。時間に縛られることもなく、のんびりと、「妊婦の身体の負担にならない旅」という主人の思惑どおり。

子どもたちはいつも通り、たくさんケンカもしたし、わたしも怒ったし、いつも通りごはんを作って、寝て、起きて。いつもと同じようで、すごく特別な楽しい旅。

今でも、キャンピングカーとすれ違うたび、あの小さなサーカス団があの中にいるのかもしれない、と想像しては、笑ってしまうのです。

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PROFILE 米田有希 Omas Händeデザイナー。徳島県出身。女子美術大学短期大学部卒。10代のころからモデルとして活動。2012年、ブランド「Omas Hände」を立ち上げる。現在スペイン・バルセロナ在住。著書に「AQUÍ」(主婦の友社)がある。
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