先輩パパとママの毎日コラム

vol.66 キミの瞳が、ボクをパパにする「ケッコンってなーに?って聞くキミへ」

川原和之 2017/6/3

二人の娘のパパである川原和之さんが写真で振り返る、娘たちがはじめて出席した結婚式のお話。

5才になる長女が突然「ケッコンってなーに?」と聞いてきた。5才ぐらいになると、保育園の先生が結婚して苗字が変わったり、結婚式やプロポーズのシーンが出てくるアニメ映画を見るようになっていたので、どうやら気になっていたようだ。そして、その質問は簡単なようで、とても難しく、僕にはどう答えていいかわからなかった。

先日、弟の結婚式に家族全員で列席する機会があった。4才の長女と、5ヵ月の次女にとっては、はじめての結婚式という体験。ママは、まだ首がすわったばかりの次女が挙式中に大泣きしないか、とか、おてんば娘の長女が新郎新婦の指輪を運ぶリングガールをしっかり務められるのか、不安いっぱいの様子だった。

会場に着くと、長女は、毎日のようにテレビにかじりついて見ていた大好きな某キャラクターのドレスを着ることができ、嬉しそうにはしゃぎまわった。そして、挙式がはじまると、次女はおとなしくママに抱かれ、長女は真剣な表情でリングガールの大役を無事にこなした。パパとママはほんとにほっとした。

長女は、きれいなドレスを纏ってキラキラした新婦のことを「きれい、お姫様みたいだ!」と、目を輝かせて見ていた。そして、「つくしも結婚する!」と言い放った。僕は、「じゃあ、パパと結婚するか」と言うと、悩む様子もなく「パパは絶対いや、ママがいい」と。隣にいたママの勝ち誇った顔が悔しかった。

結婚ってなんなんだろう。今でもそのはっきりとした答えは僕の中にないと思う。でも、ひとつだけ言える事は、僕はママと結婚したから、キミたちに出会うことができた。そして、パパになれたんだ。

僕は、結婚式で流れる新郎新婦の幼いころの写真のスライドショーがとても好きだ。ご両親の思いが詰まった、20年以上前の色褪せた写真たちを見ていると、いつも涙してしまう。そして、僕が撮っている写真も20年後の娘たちへのメッセージだと思っている。

大人の女性に成長したキミたちが、色褪せた大量のアルバムの写真を見て「パパ、ありがとう」と、涙ながらに言ってくれる、そんな底抜けに明るい未来を、パパはバカみたいに空想したりしているんだ。いつか、こんなパパからの暑苦しいメッセージ受け取ってくれるかな?

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PROFILE 川原和之 富山県在住。作業療法士。2人の娘と妻の4人暮らし。
https://instagram.com/kazuyukikawahara/
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