先輩パパとママに聞きました!

vol.31 音楽にあふれた毎日を。 ~妊婦編~

良原リエ 2017/7/14

音楽家として幅広く活躍する良原リエさんは1児のママ。音楽にあふれた赤ちゃんのいる暮らしをお届けします。

ーーアーティストとして活動している良原さん。子どものいる生活とそれ以前の生活、どんなことが変わりましたか?

良原
息子がやって来る前は、仕事漬けの日々でした。仕事が本当に楽しかったし、大好きなものですから、起きているすべての時間を仕事に捧げていました。加えて当時から、音楽だけでなく、料理や庭作りなど他にも好きなことがたくさんあったので、睡眠時間を削ってフラフラになりながら、様々なことを楽しんでいました。全ての時間を自分のやりたいことだけに費やしていたなあと思います。

皆さんそうだと思いますが、息子がやってきてからは、自分の時間は全くなくなりました。夫が仕事柄、家を空けることが多い上、子育ては母親が頑張らなくてはならないと考えすぎていたこともあって、孤軍奮闘していました。息子の首が据わるまでは、息子を抱えてお風呂に入ったところで、自分の体や髪を洗うことすらできなくて、子育てってなんて大変なんだろう、と悲しくなってしまう日もありました。一息つける時間が取れるようになったのは、息子が幼稚園に入ってからですし、産後初めて夜に飲みに出かけられたのは、息子が一人で親戚の家に初めてお泊りすることができた、4才8ヵ月のときでした。

それでもやっぱり、子どもとの生活は、大変なこと以上の幸せがありますね。今でも毎日、発見がありますし、息子の言葉や行動、何から何まで楽しませてもらっています。

音楽をはじめ、いろいろなものを作る、ことが大好きなのですが、息子がやってくる前と後での大きな変化は、日々、ミシンで息子の洋服や小物を作るようになったことです。望んでいたものの、長く授からなかったのですが、もし我が家に子どもがやって来てくれる日があったら、リメイクで洋服や小物を作ってあげたい!と、まだ見ぬ我が子のために、夫や私の気に入った洋服を取っておいたのです。いつしかそれが願掛けのようになり、気づけば衣装ケース2つ分にもなった頃、息子がやってきてくれました。自分への妊娠祝いにミシンを買い、息子が生まれてから今まで、100アイテム以上を作ってきました。作るのが比較的簡単なこともあって、息子が今まで穿いて来たズボンはすべて手作りです。そのうちにお母さんの作った服なんて嫌!という日が来るでしょうから、今のうちに楽しんでおこうとせっせと作っています。

ーー妊娠中を振り返り、大変だったことや、その解決方法があればぜひ教えてください。

良原
超高齢出産だったので、妊娠中毒症に気をつけるように言われており、かなり食事には気をつかっていました。ぎりぎりまで働いてもいたので、よく動いていましたし、加えて運動や散歩も積極的に行なっていました。それでも体はどんどんむくみ、太っていき、全くコントロールできずに大変な思いをしました。最後の1ヵ月は塩分やカロリーはほとんどないような食事しか口にしていなかったのですが、最終的には17kgも太り、足はぱんぱんに膨れ上がってしまいました。しかし出産後、むくみの原因だったと思われる水分は、すべてお小水としてあっという間に出ていったようなのです。退院する1週間後には17kg減となり、元の体型に戻ったからです。どうやら私は、赤ちゃんのために栄養だけでなく、水も必要以上にため込みすぎる体質だったようです。体型が戻ったことは嬉しかったのですが、急激な増減はなかなかハードでした。解決方法があったのなら、当時の私に教えてあげたいくらいです。当たり前のことですが、実際に妊娠してみないと、どんなことが起こるかわかりません。個人差も大きいと思うので、誰かの経験が当てはまるとも限りません。とはいっても何事もなく、スムーズに出産できた友達ももちろんいます。妊娠は神秘の世界なので、自分の体の声をよく聞いて、付き合っていくしかないのかなと思います。

ーー1週間で17kgも!大変だった時期を乗り越えるために、妊娠中によく聞いていた音楽などはありますか?

良原
音楽は仕事でたくさん聴くので、あえて妊娠したからと何かを探して聴くことはありませんでした。その代わりと言ってはなんですが、たくさん歌っていましたよ。妊娠後期には、童謡や唱歌の本を買って、かたっぱしから歌っていました。息子もお腹の中で聴いてくれていたようで、歌うとよくお腹が動き、嬉しかったことを思い出します。妊娠中に童謡や唱歌に再び触れることで、小さな頃に歌ったけれどすっかり忘れていた曲、を多数、思い出すことができました。おかげでその後、育児中にもたくさんの歌を歌ったり、教えたりすることが自然にできたので、とても良かったと思います。

ーー妊娠中にオススメの音楽があれば教えていただきたいのですが。

良原
『klavierraum /Henning Schmiedt』(Peregrina Music) がおすすめです。清らかなピアノ曲で、作者が妊娠中の奥様が心地よく過ごせるようにと作ったアルバムだそうです。他にもいろいろありますが、結局はご本人が好きな音楽が一番だと思います。リラックスできたり、楽しい気分になれば、なおいいですね。

おすすめ記事

プレママ&母乳育児ママのためのサプリメント
1日1回、かんたんケア「ピジョン保湿ボディケアクリーム」
妊婦フレンズ with パパ 「何がわからないかが、わからない」初マタのあなたに
妊娠中の超直感!お腹の赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しもう♪
PROFILE 良原リエ 音楽家。アコーディオンやトイピアノ、トイ楽器を演奏する。映画やCMなどのレコーディング、他アーティストの音源やライブなど、様々なジャンルで演奏している。出産後は暮らしまわりが雑誌などで紹介されるようになり、料理、庭、子育てなどの文筆、スタイリングも手がける。アノニマスタジオwebにて『たのしい手づくり子そだて』を連載中。著書に『音楽家の台所』(コノハナブックス)など。今春公開の映画『ターシャ・テューダー 静かな水の物語』の音楽を担当。toi toy toi のメンバーでもありシングル『Chant』が5月24日リリースに。
カテゴリー:
キーワード:
トピック: