里山で赤ちゃんを育てることにした!
家族と一年誌『家族』の編集長であり、2児の母である中村暁野さん。この春、10年間暮らし続けた都内からお引っ越しし、東京から車で約2時間の自然豊かな里山にて、家族4人で新しい暮らしを始めました。 2回目は、樹根くんの出産のときのエピソードや里山で暮らす子どもたちのお話です。
「赤ちゃんに、、、ついていましたー」という衝撃の発表から約4ヵ月後ー。
「もういつでも出てきていいよー」って声をかけた翌朝、樹根くんは産声を上げました。
「種ちゃんの小学校の入学試験が終わるまでは、どうかお腹に入っていてね!」とお願いしていたら、彼はちゃんと空気を読んでくれました。さらに、仕事も片付けておきたい部分までぜんぶ終わったタイミングで、最後にインドカレーを食べたいという希望まで聞いて出てきてくれてました。
初めはあれほど男の子だったことにショックを受けていたのに、生まれた瞬間からすっごくかわいくて、「ちっちゃいままでいてほしい」という気持ちがよくわかりました。私はどちらかというと、早く一緒におしゃべりしたいなと、赤ちゃんの成長を待ち望む派だったのですが。 もう、「今日の樹根くんが好きすぎる」状態(笑)。
この町に引っ越してきたのは、樹根くんが生後2ヵ月の頃でした。
窓からは湖が望めます。鳥がさえずり、草木が生い茂り、空は高い。
授乳もがんばれるよ、この景色があればって、心底思います。
つい最近、鳥の赤ちゃんが巣立って行って。その様子を見て、「いいところだなあ」としみじみ感じました。
ここの子どもたちは、草花や虫の名前を本当によく知っていて、すごいなぁと思います。種ちゃんも、いろんな葉っぱの名前を覚えて教えてくれるようになりました。
樹根くんをどんなふうに育てたいか。ここに来てからそういう気持ちはなくなりました。
自然に育ってくれるんだなぁって思っています。たくましいお兄ちゃんお姉ちゃんがいっぱいいるので、そんな上の子たちの後について、その姿からさまざまなことを学びながら。
そんな子どもしか知らない世界を用意してあげられたことが、本当によかったです。