先輩パパとママの毎日コラム

vol.102 後藤家のちちとははの子育て日記「ときのすけが生まれた日」母編

後藤明咲実 2017/10/12

京都の海の町・久美浜で暮らす後藤さん家族は、ちちとははと息子・季之介くんの3人暮らし。はは・明咲実さんが振り返る、赤ちゃんに出会う前のはなし。

七夕の夜、陣痛が来た。出産予定日の8日前のことだった。

陣痛だと確信したとき、既に陣痛の間隔は4〜7分間隔。しかし、まだまだ余裕のある痛みだったので、とりあえず1時間様子をみるが状況に変化なし。病院に電話をかけると、入院準備をして来て下さいと返事をもらった。病院に向かう途中、コンビニでおにぎりを多めに調達した。きっと途中でおなかが空いちゃうから。

病院に到着し、入院。旦那さんが私の実家に連絡をしてくれたが、そんなすぐに生まれないから、朝までゆっくり寝てから来て。と伝言してもらった。夜中の1〜2時頃のことだった。このときはまだまだ冷静。横になっていると、次第に痛みが増してきて、思わず唸り声が出るくらいの痛みになってきた。痛い間は旦那さんが腰をさすってくれて、痛みが遠のくと意識が飛ぶように眠ってしまう。そして、痛みで目が醒める。これを繰り返し、気がつくと朝になっていた。

朝ごはんが運ばれてきたときには、痛みでほとんど食事に手をつけられず、持ってきていたゼリーもあまり食べる気にならなかった。どんどん痛みは増していく。痛くて唸っていたが、思わず、痛いー!と声が出た。そしたら、痛みが幾分かマシになった気がした。

内診室に呼ばれ、診察してもらった。いつもの内診の気分でいたのに、涙がでるほど痛かった。内診後、痛みは一気に加速した。腰とお尻が猛烈に痛い。旦那さんにグーで肛門を押してもらい、駆けつけてきてくれた母に腰を押してもらう。陣痛中に使おうと思ってテニスボールを用意していたが、使い心地はイマイチだった。旦那さんのグーに勝るものはなかった。お昼ごはんを持ってきてくれたが、痛すぎて拒否した。そしたら、点滴された。もうルートとるの?と思って見上げたら、ぶどう糖だった。エネルギーチャージされていた。

痛みがやってくるとベッドの鉄の柵につかまった手に思いっきり力が入ってしまう。腰は割れそうに痛い。耐え難い痛みに何度もナースコールを押し、子宮口を見てもらうがなかなか全開にならない。そこで、助産師さんから廊下を歩いてきて下さいと指示される。この状況では歩けない!と思ったが、お産が進みやすくなりますよと言われたので、歩いてみたが、1往復半で挫折した。

いきみたくなってきた。助産師さんに我慢してと言われるが、いきみ逃しが難しい。呼吸法もうまくできない。このときが一番苦しい時間だった。痛い痛いという私の声は廊下にも聞こえていただろう。

やっと、ほぼ子宮口全開。やっといきめると思いながら、分娩室へ歩いて移動して自力で分娩台に上がる。すると、陣痛が引いていった。その場にいる全員があれ?という顔になった。「すみません。痛くないです。」ここまできて微弱陣痛になってしまった。

とりあえず、陣痛が来たらいきんでみようかと言われ、いきむが、陣痛と陣痛の間が長くて、なかなか進まない。そして、眠たくて、分娩台の上でも意識が遠のいていく。促進剤使おうかという先生の声が聞こえる。そして、陣痛促進剤を注射し陣痛復活。何度もいきむが、赤ちゃんはなかなかでてこない。やっと頭が見えた。そこで、先生がお手伝いしますよとおなかを押してくれた。押される力に負けないくらいの力でいきんだ。

数秒後、赤ちゃんの泣き声が聞こえた。

生まれたての我が子を抱っこさせてもらった。嬉しくて嬉しくて涙がこぼれた。ありがとうという言葉しか出てこなかった。

元気に生まれてきてくれてありがとう。ずっと大好きだよ。

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