先輩パパとママの毎日コラム

vol.432 子育てで学ぶこと、感じること。「カメラマンなのに寝ている姿の写真しか撮れなかった話」

大畑陽子 2021/9/21

カメラマンの大畑陽子さんが、赤ちゃんの写真が撮れなかったワケとは?

カメラマンとして独立してから7年目の秋、男の子を出産しました。30才で結婚して3年目で授かった待望の第一子。

産む前から友人らからは「お母さんがカメラマンとか最高、自分が小さいころの写真がたくさんあるなんていいな」と茶々を入れられ、私も「そりゃあ撮るだろうなぁ」、と漠然と思っていました。プリントして両親にくばって、年毎にアルバムを作って…そんな未来を想像していたけれど、降ってきた未来は予想とはだいぶ違うものでした。

そもそも私は子育てというものを甘く見ていて、みんな大変大変とは言うけれど、私はフリーで仕事しているし、朝早くから夜遅くまで働くなんて当たり前、子育てとかヨユーでしょと軽く見ていた節があったようです。

産後の赤ちゃんは寝てるだけだっていうし、在宅ワークならできるかな、なんて考えていた私に今となってはムチを振りたい気分です。

始まってみたらさあ大変!

「え、全然寝ないんだけど?」「おっぱいとおむつ替えで1日が終わるし、ひと息ついてる暇もないぞ?」「ごはんてこんなかっ込むもの?」「ごはんの時間5分?10分?仕事のときは少なくとも30分は取ってもらえるのに!」

しかし、確かに赤ちゃんはかわいい。思っていた以上にかわいくて、この子のためなら必要以上に頑張ってしまう。

私にできることの最大限をこの子にしてあげたい。自分のことなんて二の次三の次、常に異常が起きていないかアンテナを張り巡らせ、寝ている時は呼吸を確認してしまう。

新生時期から咳が止まらなかったり、肌荒れも心配だったり、おっぱいトラブルも尽きないし、夜も寝られない!産後のメンタルはぼろぼろで、うまくできない自分を責めてしまったり…。はけ口がなくて矛先は旦那に。なんで私だけこんなに大変なの!

「なんなんだこれは!」仕事でもこんなに思い通りにいかなかったことはないし、こんなに自分以外の人のペースで動かなければならなかったこともない。

気がついたら写真なんて全然撮っていなくて、寝顔をみながらハッと「写真!」と気がつきシャッターを押したことが何度か(義務?)。写真フォルダを見返すと、寝ている写真ばかりで笑ってしまいます。まさか、カメラマンの私がこんな同じような写真ばかりしか撮れないなんて…。自分でも驚きました。

お出かけのときはただでさえ荷物が多くて、マザーバッグは常にぎゅうぎゅうのパンパン。これに追加で大きくて重い一眼レフ持っていくなんて無理。それに、カメラを肩に掛けていたとしても、ふいに私が屈んだときやなんかに赤ちゃんにぶつけてしまったりしたら…。

なんて考えると、なかなかお出かけにカメラを持っていく気にもなりませんでした。

でもやっぱり母として納得のいく最高の写真を残しておいてあげたくて、時々は頑張って写真を撮っていたし、どうにか、半年記念、一年記念でフォトブックも作りました(意地?)。

写真はやっぱり残しておいた方が良いですね、そのときは大変でも、見返すと当時の気持ちが蘇って、「可愛かったなぁ…」と余韻に浸れます。

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PROFILE 大畑陽子 フォトグラファー。自然光での人物撮影を得意とする。大事にしているのは表情。現在写真集の出版と写真展の開催を企画中。
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