子育てエール!専門家による、ママパパ応援コラム

vol.34 【ママの疑問を解決!】離乳食っていつから?なぜ必要?

竹中美恵子 2017/8/15

離乳食は、赤ちゃんが大人と同じ食事をするための第一歩です。でも子育てを初めてするママの中には、「いつから始めたらいいんだろう?」と悩む方も多いのではないでしょうか?今回は、離乳食を始める時期の目安や、そもそもなぜ離乳食が必要なのか、解説していきます。

離乳食を始める目安は?

厚生労働省が指針としている「授乳・離乳の支援ガイド」(※)では生後5、6ヵ月を開始の目安としています。早すぎる離乳食は食物アレルギーの原因になる可能性があるので、焦りすぎてもよくないのですね。

離乳食を始めるサインとして、下記が挙げられます。

・首がしっかり据わり、支えてあげるとおすわりができる
・ミルクや母乳だけでは足りなくなってきた
・大人が食べているものに興味を示す
・スプーンを近づけてみたときに嫌な顔をしない、押しのけないようとしない

生後6ヵ月を目処に1日1回、スプーン1杯から始めてみましょう。スプーンを口の中に入れても押し返したり吐き出さないようであれば、少しずつ量や回数を増やしていくとよいですよ。最初は、大人も赤ちゃんもゆっくりできる環境で、赤ちゃんの体調がよいときに行うようにしましょう。

※出典元:【厚生労働省】
http://www.mhlw.go.jp/index.shtml
「授乳・離乳の支援ガイド ‐Ⅱ離乳編‐ 」より
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/dl/s0314-10.pdf

離乳食は何のために必要?

1.栄養素の補給
赤ちゃんの成長にともない、母乳やミルクだけでは足りない栄養素を補っていく必要があります。

2.咀嚼(そしゃく)機能の発達
いろいろな食感を経験することで、口や顔の筋肉を動かすようになり、咀嚼(そしゃく)機能の発達につながります。

3. 消化機能の発達
離乳食をはじめることで、唾液や消化液の分泌量が増加し、消化機能が発達していきます。

4.味覚の発達
いろいろな味を知ることで、味覚の発達につながります。

また、食事をみんなで出来ることの楽しさを覚えたり、食事を通してコミュニケーション能力の向上にもつながるのです。

最後に

離乳食は、大人と同じものを食べられるようになるまでの準備期間です。食べることを嫌がってしまうこともあるかもしれませんが、焦らずマイペースに進めていきましょう。毎日離乳食を作ることが大変なときは、市販のベビーフードに頼るのもよいと思いますよ。赤ちゃんと一緒に、楽しい離乳期をお過ごしくださいね。

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PROFILE 竹中美恵子 小児科医。 2000年広島大学附属高校卒業 アナウンサーになりたいと描いていた矢先に小児科医であった最愛の祖父を目の前で亡くし、医師を志す。
2009年 金沢医科大学医学部医学科卒業
以後広島市立広島市民病院小児科などで勤務。
2016年12月 女医によるファミリークリニックを開業(院長)、現在に至る。
日本小児科学会、日本周産期新生児医学会、日本小児神経学会、日本小児リウマチ学会所属
日本周産期新生児医学会認定 新生児蘇生法専門コース認定取得
小児慢性特定疾患指定医、難病指定医
2013年6月1日 広島テレビ 子育て応援団 すこやか2013 に出演
2014年 広島リビング新聞社 園児とママのための情報誌 えんじいな 「お医者さん教えて」コーナー連載
2014年より東京レインボータウンFM 「上野淳の東京☆夜会」にたびたび出演し、子供の心のトラウマ、アレルギー、子育て相談、母乳育児の大切さなどについて講話
2014年 日本助産師学会中国四国支部で特別講演の座長を務める
また小児科医として臨床を行う傍ら数々の学会発表や論文執筆に尽力している
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