先輩パパとママの毎日コラムvol.387

愛するプニプニ「親子で楽しい絵本時間」

2021/1/20
愛するプニプニ「親子で楽しい絵本時間」 愛するプニプニ「親子で楽しい絵本時間」

イラストレーター・かみやかやこさんの子育てダイアリー。前回の絵本の選び方に続き、今回は絵本時間の過ごし方、読み方について。「絵本の力を借りれば、子どもと一緒に笑顔になれる」という、かみやさんとパパ、娘さんとの絵本にまつわる温かな時間のお話です。

絵本はいつ読むのか。大人がひとりで絵本を味わいたいときは、温かい飲み物でも飲みながら、ゆったりと浸りたい時間だろう。しかし、子どもは違う。遊びたいとき、甘えたいとき、好きなもの(電車・動物など)を見たいとき。一緒に読もうよ!と激しく持ってくるのだ。文字や言葉を覚えて欲しいので、たくさん絵本を取り入れている、という考えが親的にあるかもしれないが、多分そこではない。赤ちゃん絵本のお勉強は楽しんだおまけで付いてくるもので、子どもは絵本によってつながれるコミュニケーションを求めてる。子どもと絵本は、きっと想像以上に密に結ばれている。

絵本を読む子どもを見守るママ

我が家が主に絵本を読む時間は、寝かしつけのときだ。ベッドに行く前に娘と一緒に2〜3冊(多い日は5冊ほど)選んで、その絵本たちと一緒に寝室に向かう。今では、お休みルーティーンとなり、絵本を読まないと、眠らない。0才児のときは、本人がどういった基準で喜ぶのかよくわからない。薄明かりの暗い寝室でも色と形がわかるような絵本や、飛び出す体感型絵本が多かった。つかまり立ちの時期には、好みもはっきりしていた。そのころ読み聞かせていた絵本こそ、楽しんだおまけとして、子どもの知識や音読力につながっていて、成長を感じられることが起きたりする。そういう光景を見ると、あのころ、寝落ちしそうになりながらも絵本の時間をとっていてよかった、これからもいろんな絵本に触れさせたい、としみじみ思う。子どもの記憶力はすごいのだ。

ママのおひざの上で絵本に夢中

ちなみにパパは寝かしつけのとき、本はささっと読んで、話しながら、自分が先に寝落ちすることが多いらしい。本も簡単に読めるものを誘導して選んでいるらしい。まったく。でも、そのくらいラクした方が一緒に楽しんで読めるなら、それでいいのだろう。寝る前の絵本タイムは、1日を終えて大人もクタクタの状態であることが多いので、けっこう体力がいるのだ。子ども同様、大人も楽しい時間にしなければならない。

眠るパパと赤ちゃん

ところで、絵本というのは、皆さん、一言一句すべて読むものだろうか。もちろん、絵本は絵だけでなく言葉も作品である。作家さんが心を込めて、ひとつひとつの言葉に願いを込めて、作っている。大人が絵本を読むときは、詩的に感じ、言葉の美しさに心を震わせるだろう。しかし、子どもの感性はどこに反応するかわからない。あるひとつのフレーズにずっとハマるかもしれない。片隅に描かれた蝶々ばかり見るかもしれない。表紙の文字の色かも。本の形や素材かもしれない。子どもが感動したそのポイントに寄り添えばいいのではないだろうか。そこが、いま現在、子どもの興味が一番強いところなのだから。ちゃんと全部読もうとすると、全然進まないので、読む側ももどかしい。お互い、楽しい時間だと記憶することが一番だと思うので、赤ちゃんと一緒に読むときは、好きなように、ページをめくる時間を共有すればよいと思う。逆さでも、真ん中からでもよい。子どもと一緒に楽しめれば、それでよいと思っている。

以前のコラムで唄うように読む、と書いた。もちろん、すべての絵本が唄うようにできる文字の構成にはなっていない。だから、でたらめに、リズムをつけて、言葉を省略させていただくこともある。例えば、お片付けしなさい!と怒るより、おっ片付けー♪と歌いながら、片付けに誘ったほうが子どもも自然と一緒に加わってくる。絵本のときもそうなのだ。素晴らしい名作絵本を素人が大女優気分でどんなに感情を込めても、興味がなければ、子どもは退屈だ(女優ママさんの読み聞かせは最高に面白いだろうなぁと、いつも妄想している)。それなら、適当に唄ってしまえばいい。いとも簡単にキャッキャ言いながら、飛びついてくる。ただ、子どもは翌日も同じ読み方を求めてくるので、大人が覚えられるリズムで。

一緒に絵本を楽しむ時間がなくなったら…と胸がキュッとなる

毎晩ベッドにて、1日の育児の疲労と、愛しい子どもの匂いとぬくもりを感じながら、一緒に絵本を楽しむ時間は、1日を締める至福のときだ。数年後、娘がひとりで文字を読めるようになり、ひとりで入眠できるようになったら。この時間がなくなったら…と胸をキュッとさせながら、このコラムを書いている。

かみやかやこ

PROFILE

かみやかやここのライターの記事一覧

多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。デザイナーを経て、イラストレーターとして独立。2018年に女の子、2021年に男の子を出産。愛情たっぷり注ぎながら、子育てを楽しんでいる。好きなものは、海、コーヒー、いい香り、植物、ドラマ、美容情報、美味しい食べ物、アイドル。
http://kamiyakayako.com/
https://www.instagram.com/kamiyakayako/

(制作 * エチカ)

RELATED 関連情報はこちらから

RANKING アクセスが多い記事をランキング形式でご紹介。

妊娠・出産・育児は、
わからないことがいっぱい。
悩み過ぎず、自分のペースで
行える育児のカタチを紹介していきます。
コモドライフとは?