石戸谷尚子

子育てエール!専門家による、ママパパ応援コラム

vol.69

赤ちゃんはいつから飛行機に乗せられる?乗せるときの注意を小児科医が解説!

遠方に出かける用事ができて、赤ちゃんと飛行機に乗らなくてはいけないこともあるでしょう。そんなとき、ママやパパは「赤ちゃんをもう飛行機に乗せていいのかな」「おむつ交換や授乳はどうするのかな」「寝るときはどうしたらいいのかな」など、気になることがいろいろあるのではないでしょうか。そこで小児科医の石戸谷先生に、赤ちゃんをいつから飛行機に乗せられるのか、おむつ交換や授乳のこと、乗せるときの注意点などを教えていただきました。

赤ちゃんはいつから飛行機に乗せられる?乗せるときの... 赤ちゃんはいつから飛行機に乗せられる?乗せるときの...

●赤ちゃんはいつから飛行機に乗せられるのか

赤ちゃんが飛行機の窓から外を見ている画像

航空会社の規定上は、ANAやJALといった航空会社では、同伴者が1名ついて生後8日以降から赤ちゃんが飛行機に乗るのを許可しています。しかし、赤ちゃんの負担の面で考えると、首がすわる生後4ヵ月頃以降を目安にするのが望ましいでしょう。ママやパパにとっても月齢が浅いほど、おむつ替えや授乳の頻度も高く、荷物が多くなったり横抱きが多くなったりして負担が増えてしまいます。また、生後6ヵ月以降であれば予防接種も進んでいるため、感染症のリスクが抑えられてより安心です。

●機内での授乳やおむつ交換について

飛行機内の様子

機内でどうやって授乳やおむつ交換をするのか気になる方も多いですよね。おもな航空会社の例をご紹介します。

・機内での授乳

座席で授乳することになるため、母乳育児であれば授乳ケープなどを用意しましょう。ミルク授乳で調乳が必要な場合は粉ミルクと哺乳瓶を持参すれば、客室乗務員がお湯を用意してくれてミルク作りを手伝ってくれます。また、他にも液体ミルクを持参するという方法も調乳不要で便利ですね。

・機内でのおむつ交換

化粧室におむつ交換台がついていることが多いですが、一部の飛行機には搭載されていないので事前に確認しておくと安心です。機内のおむつ交換台はショッピングモールなどに比べるととても小さく、空間も狭いため、最低限の荷物を持って入った方がスムーズでしょう。また、おむつは使い慣れたものがよいと思いますが、万が一なくなってしまった場合は、数やサイズに限りはありますが機内に用意されていることもあるので客室乗務員に相談しましょう。

●赤ちゃんと飛行機に乗るときの注意点

機内で少しでも快適に過ごせるように、赤ちゃんと乗るときには事前に計画や準備をしておくことが大切です。

・赤ちゃんの耳抜きを手伝う

飛行機が離陸する様子

飛行機が上昇、降下する際に気圧の変化によって耳詰まりが起きて耳が痛くなってしまうことがあります。しかし、赤ちゃんは大人のように唾を飲み込んだりしてうまく耳抜きすることができません。そこで、赤ちゃんが耳抜きできるように、離陸する直前や着陸態勢に入ったら授乳をスタートして飲み込む行為を促しましょう。着陸については、下降から着陸まで30分ぐらいかかるのでゆっくり進めるとよいですね。なお、授乳でなくても、飲み物を飲ませる、おしゃぶりを吸わせるなどでも構いません。離陸や着陸の際に母乳やミルクを飲んでいることで、飛行機の大きな音や揺れなどへの不安を和らげてあげることもできるでしょう。

・機内の寒さ、乾燥対策

機内はどちらかというと温度が低めで乾燥しています。大判のブランケットや寒いときに調整できる衣類は必ず持参しましょう。また、乾燥する機内では赤ちゃんは大人よりものどが乾きやすくなります。こまめに水分補給ができるよう、頻繁に授乳するか、月齢によっては飲み物を多めに持っていくと安心です。

・バシネット(ベビーベッド)が使える座席を予約しておく

飛行機内のバシネット(ベビーベッド)の画像

バシネットは赤ちゃん用の簡易ベッド。長時間のフライトでずっと赤ちゃんを抱っこしているのはママもパパも大変なので、赤ちゃんが寝たときにバシネットがあると便利です。航空会社によって体重10kgまでなど条件が異なり、また台数にも制限があるので必要な場合は事前に条件を確認して予約をしておきましょう。ただ、バシネットがあっても眠れない赤ちゃんもいます。飛行機に乗る前は起こしておくようにして、機内で寝つきやすいようなスケジュールを組んでおきましょう。

・早めに予定を立てる

飛行機の座席の画像

夫婦や家族の座席を並びで確保したい、バシネットがある席がいい、おむつ交換台の近くがいいなど、赤ちゃんを連れて飛行機に乗る場合はいろいろな希望があるでしょう。また、深夜便しか空いていないとなると、赤ちゃんにとって移動の負担が大きくなってしまいます。早めにスケジュールを組んで座席を確保することが大切です。

・おもちゃ、おやつを持っていく

月齢に応じ、おやつや飲み物やパンなどの手軽にすぐ食べさせられるものを手荷物に用意しておくと、赤ちゃんがグズグズしてしまったときなどにさっと対応することができます。また赤ちゃんが飽きてしまったときに遊べるような、絵本やお気に入りのおもちゃなどもあるといいですね。

・時間に余裕をもって空港へ到着しておく

空港でベビーカーを押している様子

赤ちゃん連れでの移動は予定通りに動けるとは限らないので、余裕あるスケジュールで動くのが肝心です。また、空港に到着したら、おむつ交換台が乗る飛行機にない場合は必ず乗る前におむつ交換をしておきましょう。おむつ交換台がある場合も、機内の空間は狭く大変なので事前にしておくことをおすすめします。ベビーカーを預ける場合はカウンターで並ぶ場合もあるので、さらに余裕をもって到着できるとよいですね。

・赤ちゃんグッズはすぐに取り出せるようにしておく

機内では、手荷物は収納棚か前の座席の下に収納しますが、ベルト着用サインが点灯している間は荷物の上げ下ろしができません。赤ちゃんグッズは座席の下に置いておき、赤ちゃんがグズグズしたときなどにすぐに対応できるようにまとめておきましょう。

●まとめ

赤ちゃんと飛行機の中で快適に過ごすには、航空会社のサービス内容を事前によく確認し、用意周到に準備をしておくこと、また余裕のあるスケジュールを組むことが大切です。なかなか思い通りにいかないこともあるので、必要そうなものはなるべく持っていくぐらいがよいと思います。ママやパパの赤ちゃんとの空の旅が楽しいものになるよう願っています。

(参照)
ANA「小さなお子様連れのお客様 [国内線]」
JAL「赤ちゃん連れのお客様」

石戸谷尚子

PROFILE

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小児科 | 石戸谷小児科 院長
医師、医学博士。1981年徳島大学医学部を卒業後、東京慈恵会医科大学小児科入局、都立母子保健院及び慈恵医大付属第3病院勤務を経て1995年現職に。日本小児科学会認定 小児科専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医、日本血液学会認定 血液専門医。

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