先輩パパとママの毎日コラム

vol.129 なんとなくおかあさん「我が家の救世主 〜前編〜」

小宮山さくら 2018/1/31

2人の子どものママでもあるライター・小宮山さくらさんによる等身大の子育てコラム。

今は赤ちゃんを快適に抱っこするための機能的な商品がたくさん出ていて、パパやママの選択肢もどんどん広がっているのを感じますが、わたしが長女を生んだ頃は、スリングの全盛期。先輩ママである友達がおしゃれなスリングを使っていてとてもかわいかったし、なんとなく憧れもあり、赤ちゃんが生まれたら絶対に自分もスリングを使いたい! と思っていました。

満を持して長女の出産となり、実際に使った感想は、最高! 最初は少し練習が 必要だったけどすぐに慣れ、その使いやすさに感激しました。スリングに入れたままこっそり授乳できることも便利でありがたかったし、なにより入っていると赤ちゃんがとても心地よさそう。スリングに入れるとすぐにスヤスヤ寝てくれるので、お出かけのときだけではなく、家のなかでも夜泣きしたらすぐにスリングに入れてゆらゆら。おかげさまで夜泣きストレスも軽減し、わたしにとってスリングは新生児期の子育てに欠かせないものとなりました。

スリングについて調べていくうちに知ったのが、「おひなまき」。出産前は全然知らない言葉でしたが、どうやらどちらも、赤ちゃんの状態を子宮の中にいる状態に近づけることで赤ちゃんを安心させるという共通点があるみたい。抱っこし続けなくてはいけないスリングに比べて、寝かせたままできて、自分の両手が開くおひなまきはかなり魅力的。そしてなにより、ネットの画像検索で出てくる赤ちゃんたちのおひなまきの写真が可愛すぎて目がハートに。好奇心旺盛なわたしは「とにかくなんでも試したい!」というタイプなので、すぐに我が家でもおひなまきにチャレンジすることになりました。

おひなまきに必要な布は、やわらかく大きめの風呂敷のようなタイプのもの。出産祝いでいただいた120cm四方のガーゼのおくるみがぴったりだったので、それを使うことにしました。薄手のガーゼは肌ざわりがとてもよく、くしゅっと丸めたらとても小さくまとまるし、おひなまきに使わないときはお昼寝の肌掛けとしても使えるので、このおくるみはとても重宝しました。娘が7才になった今でも、夏場の学童保育の肌掛けガーゼとして活躍中。コスパも最高で、とってもおすすめの一枚です。

さて、いざ、おひなまき!

おひなまきの使い方を説明しているサイトを見ながら、小さな我が子をくるくると巻いていきます。最初は「きゅうくつで苦しくないのかな?」とドキドキしましたが、画像を何度も確認して、しっかりめにきゅっと巻いてみました。でもやっぱり力の入れ加減がいまいちわからず、サイトのお手本よりはちょっぴり緩めな仕上がりに……。

こうして目の前で完成したぐるぐる巻きの我が子は、まるでめんたいこのよう! ユーモラスな姿に思わずくすりと笑ってしまいます。当時はSNSも今ほどポピュラーではなかったですが、今なら迷わずアップしまくってしまいそうなインパクトです。

そうこうするうちに、びっくりなことが! わたしがはしゃいで写真を撮っている数分感の間に、ふにふに言っていた娘がスヤスヤと眠り出したのです。ほんとに、「うそでしょ?」というくらいあっさりと寝てしまったので、信じられない気持ち。

そしてこの寝顔がまた、本当に気持ち良さそう。わたしのおなかのなかにいたとき、この子はこんな顔で眠っていたのかなあ……なんて思うと、なんともいえない愛しい気分に。いつまでも眺めたくなってしまうかわいさですが、実際は、赤ちゃんが寝ている間に少しでもやることやらなくちゃ! とバタバタしてしまい、いつまでも寝顔を眺める余裕はありませんでした……。

生まれたばかりの我が孫が娘にぐるぐる巻きにされているのを見て、最初は「えっ、なに? なにしてるの?」なんて驚いていた母も、おひなまきのあまりの威力に感心。「昔はこんなのなかったから、今の若い人がうらやましいわあ」なんて言っていました。

後編へつづく。

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PROFILE 小宮山さくら ライター。クリエイターへの取材やインタビューを中心に、『カメラ日和』『tocotoco』(第一プログレス)などの雑誌、書籍、広告などで活動。参加書籍に『無名の頃』(パイインターナショナル)、『脇阪克二のデザイン』(PIEBOOKS)、『エジプト塩の本』(美術出版社)、『猪熊弦一郎のおもちゃ箱』(小学館)など。目下、2児の子育て中。
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