先輩パパとママの毎日コラムvol.122

子育てを、ちょっと素敵にする工夫「寝かしつけの壁」

2018/1/10
子育てを、ちょっと素敵にする工夫「寝かしつけの壁」 子育てを、ちょっと素敵にする工夫「寝かしつけの壁」

アメリカ・オレゴン州にあるアシュランドという芸術活動が盛んな美しい都市で暮らすセキアキコさんのアメリカでの子育てエピソード。

赤ちゃんの頃から寝るのが大嫌いだった息子は、もう3才半。寝るのに時間がかかる夜もありますが、寝かしつけが大変だなと思うことは少なくなりました。でもそうなるまでは、山あり谷あり。沢山の壁に突き当たりました!

最初の壁は、文化の違い。アメリカでは赤ちゃんはベビーベッドでひとりで寝るのが一般的で、添い寝をしているママはごくごく少数派です。私も、1ヵ月健診頃からドクターに「息子さんはひとりで寝られていますか?」という質問をされるようになり、添い寝していますと答えると真剣な顔で「きちんとベビーベッドで寝られるようにトレーニングしてください。今しておかないと、ひとりで寝られない子になってしまいますよ!」と注意を受けました。

そうは言っても、日本人の私にとっては添い寝は至って自然なこと。むしろ生まれたばかりの赤ちゃんと別々に眠ることには抵抗がありました。アメリカ人のママ友はドクターが言うような寝かしつけをしていて、「夜7時にベッドに入れるとすぐ寝る」という話を聞くと、それはそれで良いのかなと思うこともありました。ですが、どうしてもアメリカ流の寝かしつけ方法は受け入れらず、結局そのままずっと添い寝で寝かしつけていました。

でもやっぱりドクターの言葉は頭の片隅にいつもあって、時々ベビーベッドで寝かせてみたりもしました。今思えば、注意を無視し続けている申し訳なさからくる、罪滅ぼしのようなものでした(笑)。

ベビーベッドで寝る4ヵ月頃の息子。ベビーベッドで寝る4ヵ月頃の息子。かなりレアな一枚!

添い寝・添い乳での寝かしつけが定着してから、今度は寝かしつけにかかる時間とタイミングという新たな壁が現れました。息子はまあなかなか寝てくれない赤ちゃんだったので、寝かしつけに1時間以上かかるなんてしょっちゅうでした。「寝る時間になったら部屋を真っ暗にして赤ちゃんが寝る時間だとわかるようにする」という母からのアドバイスを実行してみようにも、オレゴンの夏は9時過ぎまで暗くならない。全然眠る気配のない息子を見て、ドクターの言葉が何度頭をよぎったことか……。

そして寝かしつけ史上最大の壁がやってきたのは、卒乳して添い乳が出来なくなったときでした。卒乳中のドタバタはさておき、卒乳が完了してからはあの手この手で寝かしつけをしました。自転車に乗せて近所を走ったり、ストローラーでリビングをぐるぐる歩き回ったり、寝やすい歌や絵本を探したり。それなのに、今まで上手くいっていた方法が突然通用しなくなる日もあれば、何をやっても寝てくれない日もあって……どうして寝てくれないんだろう、どうして寝かせられないんだろう。心の中が、苛立ちや自己嫌悪でいっぱいになることもありました。

でもそんなとき、母がとても大切なアドバイスをくれました。

「赤ちゃんは、ママの気持ちをすぐ感じ取っちゃうんだから。”今日は用事があるから早く寝てくれないと困る”とか、思ってたら寝てくれないよ。お母さんがイライラしてたら赤ちゃんも落ち着かないし、無理に寝かせようとするんじゃなくて、まずは、赤ちゃんが安心して寝られる環境を作ってあげなくちゃね」

この言葉を聞いてから、寝かしつけが上手くいかないときも落ち着いた心で息子と向き合えるようになってきました。もちろん、イライラが完全勝利して寝かしつけ大失敗!なときもまだまだありますが、今も毎日寝かしつけ頑張ってます!

”ねんねごっこ”をしている息子。”ねんねごっこ”をしている息子。あくびもニセモノ
セキアキコ

PROFILE

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アメリカ・オレゴン州で出産と子育てをスタート。現在はメイン州在住。サンフランシスコで写真を学んだ後、スタジオアシスタント、ブライダルカメラマンとして働く。
http://ameblo.jp/aco-84/

(制作 * エチカ)

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