オーエンくんの離乳食は、お米、昆布出汁と日本式のメニューで生後６ヵ月からスタートしたそう。

離乳食作りの強い味方！ 「ライスシリアル」

第２回は離乳食やおやつなど赤ちゃんのご飯のことについて伺いました。「ライスシリアル」や「オートミール」など日本と違う食材も注目です。

ーー離乳食のスタートはどんな食材からでしたか？　日本だと離乳食のはじめは“10倍がゆ”と言いますが、アメリカだと違いはありましたか？

セキ
オーエンの離乳食は日本式で始めました。アメリカに引っ越したばかりで、こちらにママ友がまだいなかったのもあって、自分に馴染みのある食材の方がなんとなく安心するし、困ったときに私の母や日本の先輩ママさんに聞いたりして調べやすいと思ったからです。なので最初は10倍がゆ、出汁も昆布からとっていました。日本の食材もどんどんアメリカに浸透してきているので、私の住んでいる街・アシュランドでも普通にスーパーなどで買えるんですよ。

ーー離乳食づくりは大変でしたか？

セキ
もともとおっぱいはすごくよく飲む子で、離乳食も初めの数ヵ月はご飯も野菜もよく食べてくれていました。野菜はにんじん、大根、ほうれん草、ケール、グリンピースなど比較的なんでも。でもしばらくすると好き嫌いが出てきたようで、そこからはすごく大変。とにかく食材をたくさん試して、食べてくれる食材を探しました。調理法も、やわらか過ぎても固すぎても嫌がるので気を使いました。

ーー微妙な固さの違いも食欲に影響するんですか？

セキ
離乳食が「固め」になり始めた10〜11ヵ月頃、ごはんを口に入れても飲み込むのが難しいのか、「おえー」となってしまったので、またやわらかめのご飯や野菜に戻してみたんです。そしたらまた「おえー」となるので、どんどんやわらかくしていって……。数週間後にやっと、今度はやわらか過ぎて食感が気持ち悪くて「おえー」となっていたことに気がつきました。「ふつうのご飯より少しやわらかい」くらいのご飯をあげたらモリモリ食べてくれて。毎日手探り状態でした。

ーーどうして固さが原因だったって気づけたのですか？

セキ
友達の家でみんなで遊んでいたとき、少し月齢が上のお友達が食べていたおにぎりが気になるようだったので、ひとくち食べさせてみたんです。普通に炊いたごはんだったのですが、「あれー！　食べてる！　あ、ちゃんと飲み込んだ！　もっと欲しいって？」と。そこで気がつきました。

ーー市販のベビーフードは使いましたか？

セキ
実は、主食は10倍がゆを作ったのは最初の１週間くらい。それ以降はアメリカの離乳食「有機ライスシリアル」にお世話になりました。お米をパウダー状にしたもので、そこにミルクや母乳を混ぜて溶いて赤ちゃんにあげるんです。アメリカではこれで離乳食を始める方が多いんですよ。罪悪感を感じるくらい簡単にできてしまうし、オーエンもおいしそうだったので、よくあげていました。お医者さんいわく、「ライスシリアルには鉄分が配合されているから好ましい」んだそうです。

ーー日本ではあまり見たことがないですね。

セキ
アメリカらしいと言えば、生後６ヵ月で離乳食を開始し、１ヵ月過ぎた頃から「オートミール」もあげていました。アメリカではオートミールも離乳食の主流なんです。オートミール：水を１：２くらいでやわらかくなるまで煮て、裏ごしか、すり鉢などでなめらかにして食べさせます。食べる前に水を加えて、緩さを調節していました。初めてオーエンが食べたときは、我が子ながら「アメリカ人だ！」と思いましたよ（笑）。

アメリカの離乳食は「ライスシリアル」が一般的。

ーーセキさんも一緒に食べたりしますか？

セキ
オートミールは、最初はドロっとしているのが嫌で、「こんなもん、人間の食べ物じゃない」と思ってました（笑）。でも「steel cut」というタイプのオートミールに出会い、好きになりました（普通のオートミールより固めで、食感もつぶつぶしてます）。オーエンも今でも大好きですよ。水で煮てから牛乳やバターなどを混ぜて食べるのが一般的らしいです。メープルシロップやはちみつで甘くする人もいます。でも私が好きなのは、「たまごかけご飯風」です。軽く焼いた目玉焼きを乗せて、お醤油をかけて食べます。最近はドライケールで作ったふりかけもかけてより健康的に。豚キムチ丼風も美味しいです！　おなかすいてきました（笑）。

ーー食が細い子のごはんで、セキさんなりのコツがあれば教えて下さい。

セキ
お子さんによって好き嫌いは違うと思いますが、好きな食材（オーエンはグリーンピースやお豆腐など）を、苦手なものにちょっと混ぜてあげたり、上に乗せてあげたりすると、喜んで（だまされて？）食べてくれますね。あと、オーエンは固ささえ合えばご飯はいつでも大好きだったので、よく具だくさんおにぎりを作っていました。あとは、「みんなで楽しく！」ですね。先日実家に帰省していたとき、従兄弟たちとご飯を食べる機会がたくさんあったのですが、そういうときはよく食べるんです。やっぱり、みんなでワイワイ楽しく食べるといいのかな、と思いました。ママと赤ちゃんだけの夕ご飯だったら、食卓にぬいぐるみに参加してもらって。時にはスプーンを飛行機にしてみたり、大きいお口といないいないばーをしてみたりすると楽しんで食べてくれますよ。

ーー大きいお口といないいないばーって？

セキ
「あれ？　オーちゃんの大きいお口がいないよ？　どこいった？　あれれ？」というと、口を大きく開けてくれるので、「オーちゃんの大きいお口がいたー！」と言ってパクっと（笑）。

ーーかわいいー！　離乳食は子どもが食べる楽しみを知る大切な時期でもあるので、お子さんの様子をよく見て、寄り添いながら進めることが大切なんだなと改めて感じました。

旦那さんも食べさせるのをよく手伝ってくれたそう。楽しませながら食べさせてくれる。

PROFILE

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アメリカ・オレゴン州で出産と子育てをスタート。現在はメイン州在住。サンフランシスコで写真を学んだ後、スタジオアシスタント、ブライダルカメラマンとして働く。
http://ameblo.jp/aco-84/

(制作 * エチカ)