先輩パパとママの毎日コラムvol.386

愛するプニプニ「はじめての絵本選び」

2021/1/18
愛するプニプニ「はじめての絵本選び」 愛するプニプニ「はじめての絵本選び」

イラストレーターかみやかやこさんの子育てダイアリー。本屋さんの絵本コーナーに数多く並ぶ絵本。「たくさんある中で、娘の心に残る絵本はどれになるのだろう。最初に選ぶのは親の判断になるわけで、どう選べばいいのか」。今回はかみやさんちの絵本が増えていくまでのお話です。

赤ちゃん向けの絵本はどのタイミングで増やし、どう選べばいいのだろう。赤ちゃんとの生活が始まり、楽しむ余裕が出てくると、絵本の時間を持ちたくなる。しかし、まだ反応がいまいちな生後3ヵ月の娘。何を喜び、刺激となるのか。娘の幼少期の思い出に色濃く残るであろう大切な絵本だ。一体どんな絵本と成長するのか、考えるだけでわくわくする。

私の部屋にはいつも絵本とおもちゃがあった。それは自分が幼少期の頃読んでいて大人になっても好きな絵本や、海外旅行にて収集したおもちゃと絵本だ。なのでややブラックユーモアの入った話(私の好み)だったり、絵と表現重視で選んでいて、好みが偏っていた。美大出身だから絵本選びも得意でしょう、と言われることもあるが、子どもに触れ合うのは初心者なので、純粋そのものである赤ちゃんがどんな絵本を喜ぶのか、さっぱりわからなかった。

成長に合った絵本を

娘にはなるべく色んな絵本に触れて、その中から自分の好みを見つけて欲しい。自分の本棚にある絵本は私の趣味が強すぎるので、自分ではこれまで選ばなかった本にも目を向けることにした。本屋さんに行き、まず0才児向けの棚を見てみる。昔、本屋さんでアルバイトしていたことがあり、絵本コーナーを担当していた。本屋さんによっては、作家ではなく成長段階によって本棚を分けていたりするので、そういう本屋さんが選びやすいと思う。娘の「はじめての絵本」は視力が未発達で、赤ちゃん言葉を覚えさせたい0才児のために作られた、擬音が多く、はっきりした配色の絵本。子どもを持つまで、0才児がどういう状態なのか知らなかったので、0才児向けの絵本がそういう理由で作られていたことを初めて理解した。娘の本はイラストレーターの私にとっても教材で、発見が多く、選ぶのが楽しかった。

友人夫婦が出産祝いに絵本を贈ってくれた

娘が生後6ヵ月頃、友人夫婦が出産祝いに絵本を贈ってくれた。それは「まだ対象年齢じゃないけど、私(友人)が読んで、育ったものに触れて欲しいから」と選んでくれた絵本だった。その気持ちがすごく嬉しかったし、そういうプレゼントの選び方が素敵だなと思った。その後、娘の対象年齢でなくても、自分が好きだった絵本も少しずつ集めていった。これは必須!という絵本は、きっと親の皆さんならあるでしょう。忘れていても、本屋さんを巡っていたら、思い出せる。もちろん0才児の頃の絵本は記憶にないが、3・4才向けの絵本はきっと記憶に残っている。ちなみに対象年齢でなくても、家に置いておけば、いつの間にか子どもから進んで手に取るようになり、そこでまた成長を感じられて嬉しいものだ。

地域の図書館も宝の宝庫だ。本屋さんにはもう置いていない絵本もあれば、保育園や幼稚園で使うような巨大絵本が置いていて、家ではできない絵本の時間を楽しむことができる。貸し出しを利用して、じっくり時間をかけて娘の好みを探ることもできる。

読み聞かせ

ところで0才の赤ちゃんに読み聞かせても、いまいち反応がないことも多いだろう。絵本を読む時間は、実は喉も渇くし、腕も疲れる。結構体力を使うのだ。反応も無いし、疲れるだけじゃ、親にとって苦行すぎる。

そんなときは親が読んでいて楽しいものを選ぶべきだ。親が気持ちよく、唄うように読んでいたら、赤ちゃんも「絵本って楽しい時間だなぁ!」と記憶してくれることだろう。覚えてないだろう、ということでも、子どもは覚えているものだ。0才の経験を1・2才になり、話せるようになったとき、おもちゃに話しかけていたり、声に出しながらページをめくっていたり。0才児のときに種まきしておけば、感動するような芽生えを突然感じるので、未来の楽しみのために、たくさん種まきしておくといい。

ちなみに、簡単な赤ちゃん向けの絵本は、幼稚園児になったとき、読み書きの練習にも使えるらしいので、不要な月齢になっても、保管しておくことをオススメする。

じっくり静かに1人の時間を過ごす大人の読書と違い、絵本はきゃっきゃ盛り上がり、ときに心を震わせる、時間を一緒に過ごすためのツール。1人でも10人でも楽しめる、魔法の本だ。だからこそ、「楽しく読める」という判断基準が一番。

絵本と母子

ちなみに、私の姉はとても勉強も優秀だった優等生なのだが、絵本を読むときはずっと文字を追っていたらしい。妹の私は、幼少期からがっつり感覚系の美術方向だったので、文字より絵の細部ばかり追っていた。子どもによっても、そんな違いがあるようなので、娘は一体どんな読み方をしているのだろう。大きくなったときに、そんな話もできるといいな。と思いながら、絵本の時間を楽しんでいる。

かみやかやこ

PROFILE

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多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。デザイナーを経て、イラストレーターとして独立。2018年に女の子、2021年に男の子を出産。愛情たっぷり注ぎながら、子育てを楽しんでいる。好きなものは、海、コーヒー、いい香り、植物、ドラマ、美容情報、美味しい食べ物、アイドル。
http://kamiyakayako.com/
https://www.instagram.com/kamiyakayako/

(制作 * エチカ)

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