SNSで人気を集めるママイラストレーター・naoさんによる連載「【漫画レポ】#新米ママの妊娠後期の準備時間」。この連載では、妊娠後期に準備しておきたいあれこれを、先輩ママの実体験から考えていきます。今回は「陣痛と出産」時のエピソードです。
みなさんこんにちは、naoです。
第3回になる本連載ですが、ついに今回は「出産編!」ということで、早いもので最終回となります。
出産予定日は10月中旬。1ヵ月前くらいから、里帰り出産のため実家に帰っていました。
【当日の様子・陣痛が来てから入院するまで】里帰り出産で、母に見守られながら入院
今か今かと赤ちゃんに会えるのを楽しみにしていましたが、陣痛が来る気配はなく……そのまま予定日を迎えました。予定日から5日過ぎた頃、母に付き添ってもらい入院。その日の午後にはバルーンを入れてもらいました。「いよいよ陣痛が来るのか!?」と、母とソワソワしながら過ごしましたが、何も起こらず母とはここで一旦お別れ。
その日の21時頃に、夫が里帰り先の産院に到着。夫が到着するまで、一人で緊張していて気付かなかったのですが、重い生理痛のような痛みがあることに気が付きました。
22時頃に布団に入りましたが、10分間隔で痛みがどんどん強くなって眠れなくなり……そのまま朝を迎えました。夫は仕事をしてから来てくれていたので、その日は出産に備えてしっかり寝てもらいました。
朝食を食べてから、9時頃にバルーンを抜いてもらいました。先生に、「まだまだかかりそうだから、旦那さんと散歩でもしてきたら?」と言われ、部屋に戻り散歩の準備をしようと思ったら……急激に痛い陣痛が襲ってきた!!!
あまりの突然さに「陣痛ってちょっとずつ痛くなるんじゃないのー!?」とパニック。しかし「赤ちゃんにもうちょっとで会える!? キタキタキター!!」とこの頃は気合十分でした。この後、次の日の朝までほぼ状況が変わらないとも知らずに……。
~我が家の出産までの流れ~
<入院当日>
13:00 入院。すぐにバルーンを挿入してもらう
21:00 夫、産院到着。重い生理痛のような痛みが続く。
22:00 眠れないくらいにの痛みが5分間隔で続く。
<入院二日目>
9:00 診察。バルーンを抜く。
9:20 夜とは比べ物にならないくらいの陣痛がやってくる。子宮口、全然開いておらず。唸らないと耐えられない痛みがずっと続く。
?:?? 子宮口3~5センチまで開く。
20:00 破水。夕方くらいから1分間隔で痛い。次の日の朝までとにかく耐える。
<入院三日目>
8:50 帝王切開にて無事出産。
【入院から出産まで】帝王切開で出産! 夫のサポートに助けられた
ということで、私は帝王切開で出産することになります。
入院翌日の朝、急激な陣痛に襲われた私。獣のように声を出しながら、ひたすら痛みに耐えていくのですが……意識が朦朧としていたため、この時の夫がどのように過ごしていたのか全然記憶にありません(笑)。
助産師さんに「動いたほうがお産が進むから、廊下を歩いて!」と言われ少し歩いてみましたが、歩いている途中に襲ってくる陣痛の波に立ったまま耐えられず。痛みと恐怖からすぐに部屋に戻り、ひたすら正座の状態で、かかとで肛門を押さえて耐えていました。
助産師さんがくる度に、子宮口の状態をみてもらっていましたが、全然開かず。「なんで!? こんなに痛いのに!?」と毎回地獄へ突き落とされるのでした(笑)。
途中、乗馬をしているような椅子(陣痛緩和チェアーというらしい)に座ったり、色々な方法を試したりしながらなんとか子宮口3~5センチまで進みます。
20時頃、ちょろちょろと破水しているのを助産師さんが気付き、「いよいよ赤ちゃんが産まれる!」ということで、夫にひたすらテニスボールで肛門を押してもらいました。友人から「テニスボールが役に立つ」と聞いていましたが、うっかり準備するのを忘れ……産院のものを借りました。
あれがなかったら、絶対に耐えられていなかったです、本当に(笑)。夫は筋がいいのか、助産師さんの見本を見てすぐにテニスボールで肛門を押さえる技を習得! ずっとナイスな位置をぐいぐい押してくれていました! めちゃくちゃ助かりました。
そこから朝まで、一緒に頑張りました。4時くらいから夫が睡魔に襲われ始め、陣痛と陣痛の間に寝てしまうので、陣痛がきたら「起きろぉ~!!押さえろぉ~!!!」と喝!(笑)
なんとか夫を叩き起こしながら、朝8時。先生による診察があり、そこで「児頭骨盤不均衡」と告げられます。正直、「何?それ」でした。赤ちゃんの頭が大きく、私の骨盤を通れないとのこと。そこで緊急帝王切開となります。そこからは、あれよあれよと手術の準備が進み、気付けば手術台に乗っていました。手術自体は、それまでの疲れで怖い気持ちもなく、放心状態でした。
そして8時の診察から50分後、無事帝王切開にて出産したのでした。
二人で一緒に頑張った! 出産をしてみて……
赤ちゃんの産声を聞いて瞬間、「人だ……本当に人が入ってた……」と思ったと同時に、安心感から号泣しました。生まれてすぐ、あんなに大きな声で泣けるなんて……赤ちゃんってすごいですね。
私が傷口の処置をしてもらっている間に、夫が先に赤ちゃんを抱っこしていたのですが、その時の夫の優しい笑顔を見た時、胸がきゅーっとなるくらい幸せでした(私の母が動画を撮ってくれていました)。
私が抱っこできたのは次の日で、起き上がるまでは帝王切開の傷口が死ぬほど痛かったですが、赤ちゃんを抱っこした途端に痛みが吹き飛ぶくらい、可愛くて可愛くて本当に幸せでした。
出産後、帝王切開の傷口の痛み以外にもう一つ辛かったのが「空腹」です。手術後しばらくは、水分を取るところから始まり、重湯、お粥と段階を踏んでやっとご飯が食べられるようになります。
バルーンを抜いて、急激な陣痛がきた時から何も食べられていなかった私は、とにかくお腹が空いていました(笑)。
なので、もっと手軽に食べられる吸って食べるゼリーみたいなものをたくさん準備しておけば良かったと思いました。夫も休むことなく一緒に頑張ってくれていたので、夫用にも準備しておけば良かったなと反省しました。
長い陣痛の末、まさかの帝王切開となった私の出産。普通分娩で、夫に立ち会ってもらおうと思っていましたが、手術のためそれは叶わずでした。でも、休むことなく、陣痛がきていない間は腰をさすってくれて、陣痛がきたらテニスボールで押さえてくれた夫の頑張りは、立ち会い出産がなくても、「二人で一緒に頑張った!」という喜びがありました。
これから、出産を迎えるママさんパパさんに覚えていて欲しいのは、とにかく「何が起こるか分からない」それが出産です。いろんなことが起こるかもしれませんが、そんな時は二人で一緒に乗り越えてください!この記事が、少しでも参考になれば嬉しいです。
PROFILE
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イラストレーター。2017年生まれの長女と2019年生まれの長男、そしてどこか抜けているけど頼りになるパパとの日常を「成長記録」のネタ帳としてSNSやブログを通して発信している。
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