ヒラトコ家のチームビルディング~夫婦二人三脚で駆け抜ける子育ての日々~vol.4

家事育児は「できる方がやる!」

2019/8/30
家事育児は「できる方がやる!」 家事育児は「できる方がやる!」

前回、子どもが生まれて変わった、政治くんの働き方についてのお話をしました。今回はついに最終回。紆余曲折経て、やっとたどり着いたヒラトコ家の家族の形、夫婦としての役割分担などをお伝えしたいと思います。

まず、結論から言ってしまうと、日々の生活の中で、私と政治くんの夫婦としての明確な役割分担というのは特にありません。

「できる方がやる」。これは2人暮らしのときからのスタンスで、子どもが生まれても変わらず、今に至ります。例えば、食事の支度に関していうと、もともと政治くんは、私以上に料理が好きで、気づくとキッチンに立っているような人なので、私が「何か作らなきゃ。」と思って準備に取り掛かろうとした段階で、すでにご飯が完成している、なんてこともざら。……この話をすると、大抵周りのママ友たちから「マジでうらやましいー!」と羨望の眼差しを浴びることになります。確かに、母にとって一番悩ましいことといえば、毎日の食事作りですもんね。まして、子どもたちがいながらひとりで料理するのって本当に大変なので、政治くんの食のサポートはすごくありがたいことだなぁと思います。

先日こんなことがありました。社会科見学で長女りねんがお弁当持参だったことをすっかり忘れて、私、思いっきり朝寝坊してしまったのです。「ぎゃーーー!今から作り始めたら絶対間に合わないー!」と久しぶりに本気で青ざめた朝。リビングに行くと……、神さまがいたのでした。なんと、政治くんが完璧にお弁当を作り終えてくれていたのです。あのときの感動といったら!

お弁当 作ってくれるだけでもありがたいのに、彩りを考えてスナップえんどうを添えるあたりがさすが!

他にも、自分が夜出かけるときは、その目的が呑みだとしても、仕事だとしても、家族のためにさっと夕飯を作ってくれていたり、私が仕事で帰宅が遅い日なんかは、何も言わなくてもあったかいごはんができあがっていたり。そんな彼のやさしさが「#政治くん神シリーズ」というハッシュタグを生み出しました。私のSNSには、政治くんの神対応を紹介した投稿が本当にたくさん。しかも、その輝かしい行いの数々が、決して私に対しての貯金を増やすためではなくて、純粋に私や子どもたちへのやさしさゆえのものなので、なおさら頭が下がるのです。

そんな彼ですが、やっぱり苦手なこともあります。掃除に洗濯、洗い物に買い物など、家事全般をさっとこなす彼がどうしてもできないのが、服をたたむことと、モノをしまうこと。何度も克服してもらおうと試みましたが、こればっかりはどうしても無理なようで、だったらそこは期待せずに私がやればいいかと、いつしか完全に私の担当になりました。

そもそも、分担を決めてしまうと、相手がやっていないことにイライラするのがイヤだなぁと思っていたんです。とは言え、できないことはできないとスパっとあきらめるのも重要。おそらく私が苦手なこと(部屋の掃除とか、ゴミ捨てとか……)も彼はちゃんと認識していて、さりげなくこなしてくれるのがその証拠でしょう。おたがいのマイナス要素をサポートし合って、やってくれたことに対してはきちんと感謝する。これが、夫婦で日々気持ちよく過ごす秘訣なのかなぁと、経験を経て思います。

室内で赤ちゃんをだっこしている政治さん

さて、育児に関してお話すると、こちらも「できる方ができるときに」がべース。最近は上3人がだいぶ手がかからなくなって、随分と楽になったなぁと実感するけれど、それでもこまごましたことや末っ子のかぜおくんのお世話など、子育ても夫婦2人で一緒にこなすことがほとんどです。それは、以前の記事でもつづったように、彼の働き方改革を経てできあがった我が家ならではの形であって、だからこそ4人目まで授かることができたのだとしみじみ感じることでもあります。

ただ、おもしろいことに子育てに関するスタンスは、夫婦で微妙にズレていることも実はあるのです。

11年前、はじめて小さな我が子を胸に抱いたとき、少なからず私は、自分自身が親になったことへのプレッシャーがありました。なのですが、おそらくあのお方は、長女が誕生したそのときから、「我が子」というよりも、一緒に生きていく「仲間」が増えたという意識が強く、とにかくその新たなチームメイトとの未来にワクワクしていました。父親になった責任感みたいなのは、正直あんまり見ない気がするのです(笑)。

でも、そのおかげか、子育てに関しても何かを強制的にやらされている感は全くなくて、例えば沐浴やオムツ替え、保育園の送り迎えなど、なんでも楽しんでやってくれるのはとてもありがたいこと。散歩好きな彼は、よく我が子たちを引き連れてフラっと出かけるのですが、「いくぞー!」と張り切って玄関を後にする姿は、もはや、きびだんごをひっ下げて仲間を増やしていく桃太郎にしか見えません(笑)。

子どもたちを引き連れて出かけている様子

実際子育てをしていると、やらなきゃいけないことの多さに、楽しむ感覚を忘れてしまうことは多々あります。気持ちに余裕がなくなって、思った以上に子どもを叱ってしまったり、自己嫌悪に陥ることだってたくさんあります。でも、そんなときこそ、政治くんのいい意味でのゆるさに救われたりするのです。「そんなの、テキトーでよくね?」という、彼の言葉の威力たるや。今では、我が家の子育ては"適当"で成り立っているといっても過言ではありません。

さて、最後に、夫婦二人三脚で駆け抜けるヒラトコ流チームビルディングにおいて、最も重要なこと。それは、おたがいをずっと好きでいる気持ち、ただひとつだと断言します!子どもが生まれて、もちろん父と母になるわけですが、私にとっての政治くんは、我が子たちの父親ではなく永遠に恋人に近い存在。だからこそ、子育てを言い訳に自分自身も「女」を捨てないよう、できるだけその意識は持ち続けたいと思うのです。例えば、お腹がプヨッとしてきたらダイエットを決意したり、目尻のシワにハッとしたらどんなに眠くてもスキンケアを怠らないようにしたり。服や化粧品を買うと、「またぁ?」みたいな顔をされたりもしますが、それも実は、いつだって政治くんの隣を身なりをちゃんとして歩きたいからなのです。だから、ちょっとは大目にみてもらえると嬉しいんだけどな、、、(笑)。子ども中心の毎日だからこそ、大切にしたい夫婦関係。もしも何かに行き詰まったとき、相手が自分を想ってくれる気持ちが心の糧となって救われることがきっとあるはず。いつだって、愛は偉大なのです。

幼い頃は、スーツとハイヒールに身を包む"THEキャリアウーマン"のような女性に憧れていて、結婚や出産にはさほど興味もなかったのが、まさか180度真逆の人生を歩むことになるとは。そして、そのきっかけが「平床政治との出会い」であったことは、私、しっかりと確信しています。今回ちょっといい話ばっかり書いてしまったけれど、相変わらずお酒にはだらしない彼だし、口が悪くてイラっとすることだって多々……。それでも、人生のパートナーが政治くんだったからこそある「今」が、私は大好きです。

いつだったか、なにかの取材のときに彼がさらっと「趣味、家族」と言ったことがありました。ありそうでなかった、新しい感覚でとても衝撃だったのを覚えています。そして、そんな風に言えちゃう人が旦那さんで幸せだなぁって思ったのでした。

子どもを育てるって、楽しいことだけではなくて、思い悩むことも本当にたくさん。でも、この「家族」という名の奇跡の仲間たちと過ごせる時間は、きっと思った以上にあっという間に違いありません。大変大変と思ったことが、いつか愛しい思い出に変わって、今というこの瞬間が懐かしくて仕方なくなるんだろうなぁ。だからこそ、いつだって「趣味、家族」と胸を張って言えるよう、私自身も思いっきり子どもたちとの毎日を楽しみたいと思うのです。

家族集まって撮影した写真 夫婦ゲンカもきょうだいゲンカもたくさんで、とっても騒がしい毎日だけど、ダイスキな家族!みんなと一緒に過ごす時間が何より幸せです。いつもありがとう。
asaco

PROFILE

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モデル・kitutukiディレクター。1978年静岡県浜松市生まれ。ファッション誌やママ誌を中心に活躍。夫のヒラトコセイジさんとケータリングユニット「マフィオ」を展開するなど、多方面で活動中。2男2女のママ。
Instagram:hiratoko_asaco

(撮影/玉村敬太 編集/羽田朋美(Neem Tree))

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