先輩パパとママに聞きました!vol.148

花さんかくかあちゃんの日々「産後、お家に帰るまでのはなし」

2022/2/18
花さんかくかあちゃんの日々「産後、お家に帰るまでの... 花さんかくかあちゃんの日々「産後、お家に帰るまでの...

写真家でリネンの服ブランドも手がけるカワムラヒサコさんは、一児のかあちゃん。子育てを通して、完璧な“花まる”を目指すのではなく、“さんかく”でも楽しく元気に過ごすことが大切と学んだというカワムラさん。今回は、出産を終え、病院や実家で過ごしながら感じたことをお聞きしました。

ーー長丁場の出産お疲れ様でした!その後、病院ではどのように過ごしましたか?

カワムラさん
たとえ不眠不休でも、ホルモンのおかげで、母親っていうのは子育てができるとは聞いてましたが、これは本当に凄いと実感しましたね。2〜3時間ごとにおっぱいやら、オムツ替えやら、寝てる暇は無いんですが、小さな息子がむにゃむにゃ起きたり、おしっこしたり、寝たりと、それを見てるだけで飽きることなくあっという間に1日が終わりました。友人が勧めてくれた母乳の出がよくなるという噂のハーブティを持参してたのですが、夜に飲むハーブティは本当に美味しくて、リラックスして過ごすことができました。

また、主人や友人、もちろんじいじとばあばも毎日来てくれたのも嬉しかったです。初めて息子に会ったときのみんなの笑顔は今でも忘れません。

ーーそれまで、おなかのなかにいた赤ちゃんが目の前にいるのはどんな感じでしたか?

カワムラさん
これは言葉ではうまく言えないのですが……、昨日までこの世界にいなかった子が、目の前でスヤスヤ寝ていたり、泣いているのを見ていると本当に不思議で。幸福感というものはこういうことなのか?という実感を初めて得た感覚でした。

ーー赤ちゃんが生まれて、最初にしてあげたことはなんですか?

カワムラさん
名前をつけてあげました。妊娠中、早くに男の子だと判明したので、大好きな時代劇の鬼平犯科帳の「平蔵」にしたかったのですが(笑)、苗字の川村には画数であまり良くないと判明。わざわざ画数の悪い名前をつけるのもいかがなものかと「平蔵」は断念。その後は全然アイディアが浮かばず、結局「顔見ないとわからないよね!」ということになり、出産後につけることにしていたんです。

主人と、イニシャルを“K.K”にしようと話していて、だから、かきくけこが最初につく名前、あとは一度聞いたら覚えてもらえるような名前、とだけは決めてありました。生まれてきてくれた息子の顔を見たとき、やはり日本人らしい名前が合うね!となり、また、寅年生まれだったので“虎”を使い「こたろう」にしました。今でもピッタリな名前だな!と思っています。

父と息子、初めてのツーショット写真。父と息子、初めてのツーショット写真。

ーーところでカワムラさんは写真家ですが、出産時にカメラは持参しましたか? 

カワムラさん
私も出産を迎える当日までは、生まれた瞬間を撮影したい!なんて思ったりしていましたが、陣痛がきて痛みに耐えているときには、全くそんなことを考える余裕はなし!!(笑)主人がコンパクトカメラを持参して、分娩時の様子は撮影してくれました。昔から「出産しちゃうと痛みを忘れる!」とか、よく言われますが、本当に忘れちゃっているのですが、主人が撮影した陣痛に耐えている写真をたまに見ると、本当に痛そうなので、それを見て痛かったことを思い出します(笑)。

出産した後は、寝不足でも幸福感で満たされていて余裕があり、小さな息子の色々な部分をたくさん撮影しましたね。例えば鼻の頭のポチポチしてるところとか、皮がめくれている皮膚とか、耳のドアップとか。夫婦で写真を撮りまくりました。アルバムにしようとしたとき見入ってしまい、製作が全く進まなかったのも思い出です。そして、退院の際にはお世話になった産科の看護師さんや先生の集合写真を撮影してプレゼントして、無事退院しました。

生まれたての小さな鼻。産毛がふさふさ。生まれたての小さな鼻。産毛がふさふさ。
生まれたての小さなしわしわの足。生まれたての小さなしわしわの足。
生まれたての意外と大きな耳と柔らかな髪の毛。生まれたての意外と大きな耳と柔らかな髪の毛。

ーー退院後はどうされましたか?

カワムラさん
退院してそのまま車で実家に戻り、1ヵ月お世話になりました。私が子どものときに過ごした部屋で、息子と一緒にいることがなんとも感慨深いものでした。そして、赤ちゃんが一人、生まれただけでこんなにもたくさんの人達を幸せにするんだ!ということも感じました。

とにかく初めてだらけの毎日で不安も少しはありましたが、それ以上に幸福感があったし、主人も仕事の日以外は、毎日のように会いに来ていたし、食事の準備、片付け、洗濯、掃除もしないでいても、母の美味しいごはんが出てきて、私は息子のお世話だけしていられた、本当にありがたい1ヵ月でしたね。

ーー3人暮らしのスタートはいかがでしたか?

カワムラさん
ありきたりですが、私たちの息子で生まれてきてくれてありがとう!と感謝の気持ちでしたね。私たち夫婦は2人とも高齢で授かった息子だったから、時間や手間がかかったり、自分時間が持てなくても、そんなに苦痛ではなかったかな。今まで十分やりたいことはやってきたので(笑)。そういう意味では高齢出産もおすすめかな。

主人は家事はそれほどしないけど、息子のお世話は私の出番はないんじゃないか?と感じるくらい、お世話をしてました(笑)。主人が“子煩悩ママ”な感じで、私たちの子育てがスタートしたのでした。

実家でリラックスする、父と息子。1ヵ月の間に大きくなりました。実家でリラックスする、父と息子。1ヵ月の間に大きくなりました。
カワムラヒサコ

PROFILE

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写真家/「quiraku ni キラクニ」オーナー。東京生まれ。写真家・佐藤孝仁氏師事後2001年より独立し、夫とともに有限会社SHIBARAKUを設立。2014年に麻の服屋さん「quiraku ni キラクニ」ネットショップをオープン。広告・雑誌などの撮影のほか、障害のある方々が就労している福祉作業所のブランディングにも携わる。著書に『さんかくの本 ADHDの子育て』(秀和システム)がある。
http://https://www.instagram.com/sankakuno.hon/

(制作 * エチカ)

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