十倉陽子

子育てエール!Doctors Me 専門家による、ママパパ応援コラム

vol.25

【分娩時の神秘!】赤ちゃんってどうやって産道を通ってくるの?

長い妊娠生活を経て、いよいよ迎える出産。ママが痛みや不安に耐えながら分娩する中、同じように赤ちゃんも長い間過ごした居心地のよい羊水から、たくさん頑張ってママのところにやってきてくれます。

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産道ってどんな道?

赤ちゃんが外に出てくるまでの道のり=産道は、太くてまっすぐな一本の道になっているわけではありません。ママの骨盤は狭い上に、入り口は横長・出口は縦長と複雑なカーブを描いています。この複雑なカーブを進むために、赤ちゃんは約4回も頭の向きを変えて出てくると言われています。

ママ側では「リラキシン」というホルモンの働きによって、出産に向けて靭帯が緩み、産道が広がります。そこへ数時間、押し出す力が少しずつ加わることで子宮出口と骨盤が開き、赤ちゃんはやっと外に出てくることができるのです。

赤ちゃんは狭い産道をどうやって通ってくるの?

人によって分娩の始まり方や進み具合は様々ですが、頭が最初に降りてくる分娩では、陣痛が始まると赤ちゃんは顎を引いて、頭の形を細長く変形させながらママの骨盤に後頭部からはまっていきます。赤ちゃんの頭の骨はまだ柔らかく何枚かに分かれているため、それぞれの骨を重なり合わせることで、小さく細長く頭を変形させることができるのです。

赤ちゃんの頭は陣痛のピークに合わせて圧迫されながら、徐々にカーブした骨盤のトンネルを下り、閉じていた子宮の出口を直径約10cmになるまで押し広げ、頭、肩、体の順に出てきます。

最後に

これまでママから全ての栄養と酸素をもらっていた赤ちゃんが、初めて外の世界へ出て自力で生き始めるというのが分娩です。赤ちゃんと一緒に乗り越え、初対面する日を楽しみにしていてくださいね。

また、頭の圧迫により少しゆっくりとなる赤ちゃんの心拍が、陣痛が止むと一気に復活してきますので、分娩時の赤ちゃんの心音に生命力を感じながら、頑張る力へと変えていただければと思います。

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十倉陽子

PROFILE

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大学卒業後、総合診療、家庭医、地域医療を初期研修で学び、産婦人科医局に入局。
婦人科良性腫瘍手術、性感染症、女性医療、婦人科悪性腫瘍、周産期医療、新生児治療の研修を踏まえ、現在は不妊治療専門施設に勤務。体外受精を含む不妊治療を中心に、その他女性のトラブル全般に対応できる女性の全人的医療者を目指しています。二児の母。現在英ウィメンズクリニック勤務。

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