イタリア・ヴェネツィアで二人の子どもを育てる清水晶子さん。ママになって始めた習い事についてお聞きしました。
このまま子育てだけの毎日が続くのかな
この国で私は外国人。知り合う人はいつも夫の知り合いで、自分の世界がなかったように思います。子育てに追われていた私はふと、このままこのヴェネツィアで、子育てだけの毎日が続くのかな…このままでいいのかな…と、思い始めました。
息子マティアが3才、娘のサラが1才になった時、私は思い立って、中学校まで習っていたピアノをこのヴェネツィアで再び習い始めることにしました。このまま子育てだけの毎日だと、つらい時に人のせいにしそうだと思ったのがきっかけです。
サラが保育園に入園したのをきっかけに、ピアノ教室に通い始めました。家での練習は、子どもたちが起きている時間は1分も練習できないので、保育園に行っている間、仕事の合間にやっています。
ピアノを習い始めたことによって、自分だけの世界ができました。それが一番嬉しかったことかもしれません。もちろんピアノで好きな曲が弾けるようになったことも嬉しかったです。
思いきってピアノを習い始めてよかったと思っています。
音楽があちこちから聞こえてくるヴェネツィア
ヴェネツィアにあるサンマルコ広場では、広場内にあるカフェ専属のバンドがよく演奏しています。バイオリン、ピアノ、クラリネットなどの小さなコンサートで、広場に行くとその音楽が聞こえてきます。サンマルコ広場で演奏すると、音が建物に響いてなんとも言えない空間になります。夜は特に幻想的です。
ヴェネツィアの水路でたくさん見かけるゴンドラでも、歌手が同乗して、アコーディオンの伴奏でオペラ曲などを演奏していることがあります。ヴェネツィアの街を歩いていると、そんな音楽があちこちから聞こえてきます。
マティアと小さなバイオリン
息子のマティアは、3才半でバイオリンを習い始めました。小さなサイズの子ども用バイオリンです。普段はあまり練習していないのに、お客さんが遊びに来たりすると、得意になってバイオリンを持ってきます。
サラももう少し大きくなったら音楽を習い始めるでしょう。私もピアノを続けて、いつか子どもたちと一緒に演奏会ができたら嬉しいです。
PROFILE
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帽子デザイナー。フランスで帽子デザインを学ぶ。2012年、結婚を機にイタリア、ヴェネツィアに在住。息子と娘、2人の子どものママ。
(制作 * OfficeTO)