イタリア・ヴェネツィアで二人の子どもを育てる清水晶子さん。毎日行くというカフェについてお聞きしました。
ヴェネツィアの人たちにとって、カフェ(バール)は社交の場。休憩も勿論ありますが、親交を深める場でもあります。ほとんどの人が立ったままコーヒーを飲みます。朝はコーヒーから始まり、夕方6時くらいから食前酒に変わっていきます。ヴェネツィアは車がないので運転の心配もありません。
私も夫のステファノも毎日コーヒー(エスプレッソ)を飲みます。私は妊娠中もカフェイン無しのものを飲んでいました。カフェ、レストランどこでもカフェイン無しのコーヒーがあります。
私たちが毎日行くカフェに、子どもたちが大好きなお姉さんがいます。子どもたちが行くといつもクッキーをくれるのです。子どもたちの名前も覚えていてくださって、毎日声をかけてくださいます。
このお店に行くと子どもたちはお姉さんを探します。
私がまだイタリア語をほとんど話せない頃から、カフェのお姉さんのように私や子どもたちに優しく声をかけてくれる人がこの街にはたくさんいました。ベビーカーを押して歩いていたら、我が家の前までベビーカーを押すのを手伝ってくれた親切なご婦人にも出会いました。
遠いイタリアの国で、私がこうして子育てできるのも親切な人たちが周りにたくさんいるからです。そんな毎日に感謝しつつ、これからも夫と子どもたちと楽しく過ごしていけたらいいな。美味しいエスプレッソを楽しみながら。
PROFILE
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帽子デザイナー。フランスで帽子デザインを学ぶ。2012年、結婚を機にイタリア、ヴェネツィアに在住。息子と娘、2人の子どものママ。
(制作 * OfficeTO)