先輩パパとママの毎日コラムvol.100

子育てを今振り返る「子どもが2人に増えてから」

2017/9/28
子育てを今振り返る「子どもが2人に増えてから」 子育てを今振り返る「子どもが2人に増えてから」

エディター・ライターとしてファッション業界で活動する柿本真希さんの、波乱万丈子育てコラム。

第一回では、壮絶なるマタニティ期。第二回では、産後の仕事バランスの悩みや、初めての子育てへの奮闘。と、書かせて頂きましたが、子どもが2人になってからも、更にいろいろありました…。

前回、我が家は「小さく産んで大きく育てる」という理想の真逆の「大きく産んで小さく育てる」という状況だったとお話しましたが、娘はとにかく何も食べない。好き嫌いがあるとかいう問題ではなく、食が極端に細い。そして、夜泣きもひどい。毎晩泣き続け、なかなか泣き止みません。そして、人見知りも激しく、ママが1番。パパは2番。それ以外の人はダメ。息子が産まれるまでの2年間は私もまだ働いていたので、義母がしょっちゅうお手伝いに来てくれていましたが、義母にも全然慣れず、泣き出すとママじゃないとダメ。

その上、娘はとっても身体が弱かったのです。持病も大病も無かったので、大したことではないと今では思えるのですが、娘は5才になるまでの間に入院5回(ちなみに、息子は3才になるまでに入院2回と手術1回…)。

娘が風邪をひく→病院に通えど通えど治らない→元々食も細いし、どんどん弱っていく→入院。このパターンが多かったです。

ノロウイルスにかかり、娘が嘔吐&下痢。もれなく息子にも伝染ります。そこから夫に伝染り、助けに来てくれた義母、私の母にも次々と伝染り、全滅。娘と息子は脱水症状がみられるとのことで、入院に。私は娘と息子にくっつかれながら、入院の付き添いで4泊。でも私だけ最後まで伝染らなかったのは、我が家では伝説となっており、今でもその話になるくらい。

ミルクを飲む姉弟

食が細い上に、ミルクが大好きだった娘。弟が目の前でミルクを飲むので、赤ちゃん返りも兼ねてミルクを欲しがり、長い間飲んでいました。入院が多かったので、看護婦さんに「あら?また来たのね〜おかえり」なんて笑顔で言われて苦笑いした記憶もあります。そして入院先でもミルクを飲みたがる。

人見知りが激しいので、私の姿が見えないとすぐに大泣き。看護婦さんに点滴をつけてもらったり、検査していただく時なんて、フロアに響き渡る声で大号泣。

私は付き添いで一緒に泊まるし、一緒にいないとすぐに泣かれるし、ずっと抱っこだし、娘のことがとにかく心配だし……病院でひっそり泣いたこともあります。

と、大変だったぜ自慢をしたいわけではなく、食が細くても、身体が弱くても、人見知りでも、ミルクを長く飲んでいても……大きくなりますよ、ということ。今だから言えること、思えること、ですが。

娘は幼稚園くらいから風邪もほとんどひかないし、今では背が高い方。人見知りなんて、今知りあった人に話すと驚かれるくらいにありません。あの頃は、大変な状況が永遠に続くような気がしたり、心配したり、他の子と比べて不安になったりしていましたが、大丈夫。子どもは育ちます。

電話のおもちゃ

大変だったことを先に書いてしまいましたが、子どもが2人になったことをキッカケに私は仕事を休んで産休に入ったのですが、それはもう幸せな毎日でした。息子はとてもお姉ちゃん子で、娘もよく面倒をみてくれて。

娘が抱っこして息子の背中をトントンするとそのまま膝の上で寝てしまうことも多々。

娘が気に入っている野良猫、息子が大好きなてんとう虫。それらに会いに散歩に出かけたり、近所の大きな公園に通ったり。

抱っこ

今でも、この密な子育て時期に戻りたい。もう1度経験したい。と何度も思います。

このコラムを書くにあたり、昔の写真を探していたところ、ビデオを発見。もちろん止まらなくなって、いくつも見続けてしまいました。

娘が幼稚園に行って家にいない間、お姉ちゃんと同じようにお弁当を食べたいと熱望する息子用のお弁当を作り、幼稚園のランチタイムに歌う歌を私と息子2人で家で歌いながらお弁当を食べていたり。

息子は「しろくまちゃんのほっとけーき」という絵本が大好きで、その絵本を見ながら2人でホットケーキを作ったり、色々な道を寄り道しながら幼稚園へお姉ちゃんのお迎えに行ったり……。

ソファ座る姉弟

そういったビデオを見ていたら止まらなくなってずっと見ていました。もちろんウルウルと泣きながら(笑)。

途中から娘と息子も一緒にビデオを見ていたのですが、その時に息子が「あぁこの頃に戻りたいなぁ。ずっと小さかったらママとこうしていられるのに」と言ってくれて、その言葉を聞いてまた泣く私(笑)。

今はもう中1と小5。抱っこしたり膝に乗ってきた時に、わ!大きくなったなぁと驚くこともありますが、まだまだ可愛い。こうやってずっと可愛いと思いながら、そして昔を懐かしみながら、進んでいくんだな、と思います。

今でも可愛くて仕方がないけれど、赤ちゃんや幼稚園の時期の可愛さはまた格別。私はもはや今では孫を楽しみにしているくらい!産休もとり、毎日子どもたちとベッタリ密な時間をたっぷり過ごしたのですが、それでも、もっともっとあの小さかった2人と過ごしたかったと今でも思う。

もともと子ども好きの私は、こうやってすぐに昔のことを振り返りがちですが、来年、数年後。“今”のことを思い返しても、同じように思うのだと思う。小さかったなぁ可愛かったなぁと。だから、今を大切に過ごさなきゃと思います。「抱っこして〜」と今言われると、「重いからやだー!」とか「疲れているから無理」とか言っていますが、数年後「あの時いっぱい抱っこすれば良かった…」なんて思うかもしれない。いや、私は思うタイプ。

今を大切に過ごそうと、このコラムを書いて昔を振り返ることで改めて思いました。

2年前の写真

この写真は2年前。今、娘と私の背はほぼ同じ。時の流れはあっという間。

柿本真希

PROFILE

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エディター・ライター・ディレクター。2児の母。様々な媒体やカタログにて、編集・執筆・連載・インタビューを担当。2012年からニュージーランドにて母子留学を2年半。2014年秋に帰国後、エディター・ライターに加え、ディレクション・キャスティングなど多岐にわたって活躍中。
http://www.makikakimoto.com

(制作 * エチカ)

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